ニキビ跡(傷跡)のレーザー治療は何回通院が必要? 治療の流れについて医師が解説

美容に注目が集まっている近年、ニキビ跡や傷跡に悩む方は多いのではないでしょうか。最近では、レーザー治療を利用して、こうした肌の悩みを解消する方が増えています。しかし、どのような治療なのか、何回通えば良いのかなど、疑問を持つ方も多いはずです。そこで今回は、ニキビ跡(傷跡)を目立たなくするレーザー治療の仕組みや、通院回数、注意点などについてziz CLINICの村岡史子先生に詳しく教えて頂きました。

監修医師:
村岡 史子(ziz CLINIC)
レーザー治療の基本

編集部
ニキビ跡(傷跡)のレーザー治療は、どのような仕組みで傷が目立たなくなるのですか?
村岡先生
ニキビ跡(傷跡)のレーザー治療では、皮膚の再生を促進し、目立たなくすることができます。例えば、「フラクショナルレーザー」を使用すると、肌に微細な傷を作り、それが治る過程で肌の凸凹を滑らかにします。赤みを軽減する「Vビームレーザー」や「585」、ニキビ後の色素沈着や色ムラを整える「トーニング」もよく使用されます。これらのレーザーは、それぞれ異なる目的があり、患者さんの状態に合った方法を選ぶことで、効果的な治療が可能になります。
編集部
傷跡の種類(ニキビ跡など)によって治療の方法は変わりますか?
村岡先生
例えば、ニキビ跡には赤みを抑えるレーザーや、凹みを改善する「フラクショナルレーザーやダーマペン、ポテンツァ」などが適しています。また、「サブシジョン」という治療法では、凹みの癒着している部分を剥がし、クレーターを浅くすることが可能です。新しい傷跡の場合は、まず炎症を抑える治療を優先することが重要です。患者さん一人ひとりの状態に合わせたアプローチが求められます。
編集部
傷跡によって必要な通院回数は変わりますか?
村岡先生
赤みも凹みの治療も手軽なレーザーですと10回以上の通院が必要になることもあります。一方、少しダウンタイムがありますが効果の高いレーザーを使用する場合は、5回前後で効果を感じられることが多いですね。患者さんのライフスタイルや希望に合わせた治療計画が大切です。
レーザー治療を受ける流れ

編集部
レーザー治療を始めるまでの流れについて教えてください。
村岡先生
まず、クリニックに予約を取り、カウンセリングを受けます。診察では肌の状態や気になる箇所を医師に伝え、治療法を提案してもらいます。この際、ダウンタイムや予算に応じた複数の選択肢が提示されることが一般的です。軽度の治療なら、その日に施術が可能な場合もありますが、準備が必要な治療では別の日に予約を取り直します。
編集部
レーザー治療で完全にニキビ跡(傷跡)を消すことはできますか?
村岡先生
「サブシジョン」という治療法では、凹みの癒着している部分を剥がし、少ない回数で赤みを大幅に改善することができます。ただし、治療効果には個人差があるため、医師としっかり相談することが重要です。
編集部
レーザー治療を受けることができないニキビ跡(傷跡)はありますか?
村岡先生
例えば、ケロイド体質の方はレーザー治療が刺激となり、ケロイドがさらに悪化する可能性があるため注意が必要です。また、ニキビ跡(傷跡)に感染症がある場合は、まずその治療を優先します。さらに、色素沈着が強い場合には、レーザー治療がかえって色素を濃くするリスクがあるため慎重な対応が求められます。ほかにも、妊婦の方や、肌が乾燥している方、日焼けした直後の方も治療を受けられないことがあります。
効果的なレーザー治療の受け方

編集部
どの程度の通院で効果を実感できますか?
村岡先生
治療方法によりますが、強い治療では3~5回、弱い治療では5~10回程度で効果を感じる方が多いですね。ただし、1回で劇的な変化を期待するのではなく、継続して治療を受けることで、最大限の効果を得られるのがポイントです。
編集部
レーザー治療後、日常生活で注意すべき点はありますか?
村岡先生
乾燥は肌トラブルを起こしやすくするため、保湿クリームや乳液をこまめに使いましょう。さらに、治療部位を強く擦ったり、刺激を与えたりすることは避けてください。肌が落ち着くまでは優しく扱うことが大切です。
編集部
レーザー治療を検討している人は、何を基準にクリニックを選ぶと良いですか?
村岡先生
信頼できるクリニックを選ぶには、自分の悩みがクリニックの専門分野と一致しているかを確認することが重要です。また、ニキビ跡や傷跡治療に詳しい医師が在籍しているかも大切なポイントです。治療実績や症例写真、口コミも参考になります。さらに、医師が親身になって相談に乗り、治療内容をわかりやすく説明してくれるかを確認してください。
編集部まとめ
レーザー治療は、少ない通院回数で手軽に傷跡やニキビ跡を目立たなくする可能性がある治療法です。一部では治療できないケースや注意点もありますが、正しいスキンケアや専門的な診断を受けることで、悩みを解決できる治療を受けることができるとのことでした。本稿が、読者の皆様にとってレーザー治療の可能性や注意点を理解し、自分に合った治療を見つける手助けとなれば幸いです。
医院情報

| 所在地 | 〒150-0042 東京都渋⾕区宇⽥川町36-1 SANWA SHIBUYA Bldg.7F |
| アクセス | 各線渋谷駅 徒歩8分 |
| 診療科目 | 美容外科‧美容⽪膚科‧形成外科 |






