「ケミカルピーリング」はニキビ・ニキビ跡に効果的? 美容皮膚科医が治療の流れを解説
ニキビやニキビ跡に悩む人が、美容皮膚科で気軽に受けられる治療法として「ケミカルピーリング」があるそうです。今回の記事では、ケミカルピーリングの効果や治療の流れなどを、「表参道美容皮膚科」の三宅先生に解説していただきました。
※本記事で扱われている治療は保険適用外の治療となります。リスクや副作用など担当医師から説明を受け、ご自身が納得した形で治療を受けるようにしましょう。
監修医師:
三宅 真紀(表参道美容皮膚科)
目次 -INDEX-
医療機関で受けられる肌改善治療「ケミカルピーリング」とは? 効果を美容皮膚科医が解説 ニキビやニキビ跡に効く?
編集部
そもそも、ピーリングとはなんですか?
三宅先生
簡単に言うと、ピーリングは肌に残った古い角質を取り除く方法で、「肌トラブルの改善を早める」「化粧水・美容液などが肌に浸透しやすくなる」などのメリットがあります。いくつか種類がありますが、効果と安全性を考えると最もおすすめなのは「ケミカルピーリング」です。
編集部
ケミカルピーリングについて教えてください。
三宅先生
ピーリングの中でも、肌表面に薬剤を塗布することによって古い角質を剥がし、肌のターンオーバーを促進・正常化させる治療法をケミカルピーリングと言います。
編集部
ケミカルピーリングには、どのような効果があるのですか?
三宅先生
最も大きな効果は、「ターンオーバーの正常化」です。健康な肌は約28日で古い角質が剥がれて生まれ変わります。しかし、年齢とともにターンオーバーのスピードは遅くなってしまいます。肌表面の古い角質が剥がれにくくなると、くすみなどの原因となります。ケミカルピーリングで古い角質を取り除いて肌をリセットすることで、ターンオーバーを正常に保つことができるのです。
ケミカルピーリングはニキビ・ニキビ跡に何回の治療で効果が実感できる? 治療後の副作用やダウンタイムはある?
編集部
ほかには、どんな効果が期待できますか?
三宅先生
「毛穴の引き締め」「コラーゲン・ヒアルロン酸の生成促進」「色素沈着の改善(トーンアップ)」「ニキビやニキビ跡」にも効果的です。
編集部
ケミカルピーリングは肌のトーンアップにもいいのですね。
三宅先生
はい。ピーリングによって表皮のターンオーバーが促進され、メラニンの排出力が高まることでシミや色素沈着が改善していきます。また、真皮層まで届く成分が含まれるピーリング剤を使用することで、コラーゲンやエラスチンが再生されます。それによって、ニキビ跡も徐々に目立たなくなっていきます。
編集部
何回くらい治療を受ければ効果が実感できますか?
三宅先生
ピーリングによって皮膚のターンオーバーはよくなりますが、やめるとまたターンオーバーのスピードは元に戻ります。そのため、効果を継続したい場合は、1カ月に1回は受けることをおすすめします。
編集部
痛みや副作用、ダウンタイムなども気になります。
三宅先生
ケミカルピーリングにはいくつか種類があり、それぞれ痛みやダウンタイムが異なります。治療を受ける際は、それぞれの特徴について説明を聞いた上で、医師と相談して内容を決めていきましょう。
病院・クリニックでのケミカルピーリングの流れや費用、ニキビ治療時の注意点を美容皮膚科医が解説
編集部
では、実際の治療の流れを教えてください。
三宅先生
まずは正確な診断をするために、メイクを落とした状態で問診・診察をおこないます。その後、カウンセリングでピーリングの特徴や効果、アフターケアなどを詳しく説明して、ご納得いただいた上で治療に移ります。治療時間はピーリングの種類によって異なりますが10~15分程度で、その後のクーリングや診察などを含めても20~30分で終了します。
編集部
治療後の注意点はありますか?
三宅先生
全てのピーリングに共通する注意点は、治療後、数日は乾燥しやすく日焼けしやすい状態になるので、保湿と紫外線対策をしっかりおこない、摩擦などは避けてください。また、ピーリングの種類によりますが、ほとんどの場合は治療当日か翌日からメイクが可能です。
編集部
ほかに、気をつけるべきことありますか?
三宅先生
スキンケアでピーリング成分の入っている洗顔料などをすでに使っている人は、治療の前後1週間は使用を控えていただいています。また、先ほどの痛みや副作用は、治療時の肌のコンディションによる部分も大きいので、例えば、「花粉症で肌が荒れている」などの時期に治療を受けるのはおすすめしません。こちらでも診察・確認させていただき、「別の機会にした方がより良い効果が実感できます」とご提案します。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
三宅先生
加齢に伴ってターンオーバー機能が弱くなると、どうしても肌がくすみがちになっていきます。あらゆるトラブルが治りにくくなり、少しずつケアも疎かになるという悪循環に陥ってしまう人も多いのではないでしょうか。ケミカルピーリングは人気の美容医療で、注射・注入などに抵抗のある人でも受けやすい治療です。ターンオーバー機能を正常化させることでトラブルの改善を早め、肌全体もトーンアップしますので、メイクも楽しくなると思います。
編集部まとめ
今回は、ケミカルピーリングの効果・特徴・リスクなどについて解説していただきました。ケミカルピーリングをおこなうことで「毛穴の引き締め」「コラーゲン・ヒアルロン酸の生成促進」「トーンアップ」に加えて、ニキビのできにくい肌になっていくとのことでした。以前と比べて痛みや副作用は軽減されているケミカルピーリング、興味のある人は、一度お近くの美容皮膚科に相談してみてはいかがでしょうか。
医院情報
所在地 | 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前1丁目19-11 はらじゅくアッシュビル7階B |
アクセス | JR「原宿駅」 徒歩1分 |
診療科目 | 皮膚科、美容皮膚科 |