目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 医科TOP
  3. コラム(医科)
  4. 「ヒアルロン酸注射」の効果を部位別に美容皮膚科医が解説 持続期間・リスクもご紹介

「ヒアルロン酸注射」の効果を部位別に美容皮膚科医が解説 持続期間・リスクもご紹介

 公開日:2023/06/30
「ヒアルロン酸注射」の効果を部位別に美容皮膚科医が解説 持続期間・リスクもご紹介

多くの人がおこなっている「ヒアルロン酸注射」。しかし実際は、部位によってヒアルロン酸を注入する効果や目的が異なり、それらを理解して治療をすることが正しい効果を得るためには必要です。今回は、ヒアルロン酸注射の効果について、「CHARIS BEAUTY CLINIC」の西平先生にお聞きしました。

西平 守明

監修医師
西平 守明(CHARIS BEAUTY CLINIC)

プロフィールをもっと見る
島根大学医学部卒業。その後、大阪府内の医療機関の皮膚科や大手美容外科に勤務。2022年、「CHARIS BEAUTY CLINIC」の院長に就任。糸リフトや注入治療を得意とする。アラガン社ボトックスビスタ認定医、ジュビダームビスタ認定医。

ヒアルロン酸注射の効果はシワやたるみ以外にもある? 美容皮膚科医が顔や膝関節など注入・施術できる部位別に効果を解説

ヒアルロン酸注射の効果はシワやたるみ以外にもある? 美容皮膚科医が顔や膝関節など注入・施術できる部位別に効果を解説

編集部編集部

ヒアルロン酸の注射でシワやたるみを消せると聞きましたが、実際、顔のどの部位に注射することができるのですか?

西平 守明先生西平先生

頬、顎、まぶた、目の下、こめかみなど、様々な部位に注射することができます。

編集部編集部

膝が痛いときなど、ヒアルロン酸注射がいいと聞きます。美容皮膚科の治療で使うものと同じ注射ですか?

西平 守明先生西平先生

はい。ヒアルロン酸は美容皮膚科のほかにも整形外科の分野でも使用され、膝関節や股関節などに注射します。

編集部編集部

どの部位に注射するかによって、得られる効果が違うのですか?

西平 守明先生西平先生

一般的に、部位ごとの効果は次のように分類されます。

部位 効果
頬、顎、まぶた、目の下、頬、こめかみ、額、口周囲 顔のたるみを改善するリフトアップ
鼻筋 隆鼻
肩、膝、肘、股関節など 痛みの改善、軟骨の保護

編集部編集部

整形外科の治療では肩や膝関節に注射し、痛みの改善などを目指すのですね。

西平 守明先生西平先生

そうです。それに対して美容皮膚科の治療では、顔にヒアルロン酸を注射することでシワや溝を薄くするほか、顔全体をリフトアップし、若々しく見せる効果も期待できます。

編集部編集部

美容皮膚科でのヒアルロン酸注射は、シワの改善のほか、どのような効果が期待できるのですか?

西平 守明先生西平先生

例えば、下記のような効果を期待できます。

  • 老化によってくぼんだ目に注入してクマを目立たなくする
  • 唇に厚みをもたせ、ふっくらとさせる
  • 垂れ下がった頬をふっくらとさせ、引き上げて見せる
  • たるんだフェイスラインをすっきり小顔に見せる

ヒアルロン酸注射の施術の流れと効果の持続期間 時間が経つと効果がなくなる?

ヒアルロン酸注射の施術の流れと効果の持続期間 時間が経つと効果がなくなる?

編集部編集部

ヒアルロン酸注射の施術の流れを教えてください。

西平 守明先生西平先生

まずはカウンセリングにより、患者さんのお悩みをヒアリングして、ヒアルロン酸による治療が効果的かどうか判断します。また、ヒアルロン酸にも様々な種類があるため、ご希望に応じながら最適な製剤を決定します。

編集部編集部

その後、施術になるのですか?

西平 守明先生西平先生

はい。部位にもよりますが、施術は10分前後で終了します。とくに問題がなければ、そのままご帰宅いただけます。

編集部編集部

ヒアルロン酸注射の効果は、どれくらい持続するのですか?

西平 守明先生西平先生

部位や使用する製剤にもよりますが、だいたい6~18カ月と言われています。唇や目の下などに注射する場合には柔らかい製剤を使うため、効果の持続期間が若干短くなりますが、そのほかの部位では約18カ月持続するとされています。ただし、効果は永続的なものではないので、効果を持続させるには継続して治療をおこなうことが必要です。

編集部編集部

繰り返しヒアルロン酸注射をしても問題はないのですか?

西平 守明先生西平先生

適切な治療法であれば、とくに問題はありません。「効果がなくなってきたな」と思ったら、再注射を考えるのがいいと思います。

ヒアルロン酸注射のリスク・ダウンタイム・副作用 施術前に知っておきたいデメリット

ヒアルロン酸注射のリスク・ダウンタイム・副作用 施術前に知っておきたいデメリット

編集部編集部

ヒアルロン酸注射にはリスクがあるのですか?

西平 守明先生西平先生

注射後、赤みや腫れが生じることがあります。通常2~3日程度で引くので心配ありませんが、長引くようなら担当医にお知らせください。また、内出血が生じることもありますが、こちらも1週間程度で消えていきます。

編集部編集部

そのほかにリスクはありますか?

西平 守明先生西平先生

もともとヒアルロン酸は体内にある物質であるため、安全性が高く、重篤な副作用は起こりにくいとされています。ただし、施術する部位によってダウンタイムが異なります。例えば、袋や唇などは非常にデリケートな部位であるため、腫れたり、痛みが出たりすることもあります。その場合、3日~1週間程度で治ってくると思います。

編集部編集部

ほかにも、ヒアルロン酸注射をする前に知っておくべきことはありますか?

西平 守明先生西平先生

ヒアルロン酸注射は、医師の技量が大事だと考えます。症状に適した製剤や注入場所、注入量などを正しく選択しなければ、期待した効果を得られなかったり、ダウンタイムが長引いたりすることもあります。必ず経験の豊富な医師にお願いするようにしましょう。カウンセリングの際には症例写真を見せてもらうなどして、術後のイメージをつけておくことも大切です。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

西平 守明先生西平先生

ヒアルロン酸注射と聞くと、「不自然な顔になるから怖い」と思う人もいらっしゃいますが、きちんと経験を積んだ医師が治療するのであれば、とくに心配はいりません。ただし、経験の浅い医師が治療をすると、不自然に膨らみが出てしまうなど、満足のいかない結果になってしまう恐れもあります。ヒアルロン酸注射の結果、不自然な膨らみが出るなど満足がいかなければ、特殊な製剤を使って体内に注入したヒアルロン酸を溶かすこともできますが、そのような事態にならないのが一番です。必ず実績があり、信頼できる医師のもとで治療を受けるようにしましょう。

編集部まとめ

シワを消したり、リフトアップしたり、若見えの効果を期待できるヒアルロン酸注射。非常に手軽に受けられる美容治療のため、多くの人が施術を受けています。しかし、簡単に治療を受けられる分、治療後トラブルになる場合もあるので、必ず納得してから治療を受けるようにしましょう。

医院情報

CHARIS BEAUTY CLINIC

CHARIS BEAUTY CLINIC
所在地 〒542-0081 大阪府大阪市中央区南船場3丁目9-3 心斎橋MTビル3F
アクセス 「心斎橋駅」 徒歩5分
診療科目 美容皮膚科

この記事の監修医師