1. Medical DOCTOP
  2. 医科TOP
  3. コラム(医科)
  4. 【闘病】「糖尿病」で足指を切断した父に続き私も「合併症」の入り口に

【闘病】「糖尿病」で足指を切断した父に続き私も「合併症」の入り口に(2/2ページ)

 更新日:2025/04/10
【闘病】「糖尿病」で足指を切断した父に続き私も「合併症」の入り口に

気のゆるみ、一時の生活の乱れから合併症の怖さを感じることに

気のゆるみ、一時の生活の乱れから合併症の怖さを感じることに

編集部編集部

もし昔の自分に声をかけられたら、どんな助言をしますか?

高橋さん高橋さん

私は糖尿病の合併症の網膜症や右足薬指の壊死、体調の悪さで苦しむ父を見ていました。母の家庭料理の味付けも砂糖をふんだんに使った濃いめの味付けでしたし、糖尿病を罹患しやすい家庭環境だったと思います。だからこそ、「自分で食生活と運動には気を付けないといけないよ」という言葉を昔の私に言ってやりたいです。また、「糖尿病について積極的に情報収集して、予防につながる発言を家庭の中でして、家族のみんなが糖尿病にかからないように啓蒙していかないといけないよ」と昔の私に伝えたいですね。

編集部編集部

治療中の心の支えは何でしたか?

高橋さん高橋さん

心の支えが必要なほどの重さを感じていませんでしたが、親しい友人の励ましに後押しされて、治療を続けることができたと思います。

編集部編集部

現在の体調や生活などの様子について教えてください。

高橋さん高橋さん

食生活に気を付けていますし、階段の昇り降りを心がけて生活しながら、おかげさまでHbA1cの値も降下してきて、ちょっと気だるいような体の違和感もなくなりました。何より眼科の診察の結果がよかったのがうれしいですね。

編集部編集部

医療従事者に望むことはありますか?

高橋さん高橋さん

医療従事者の方々には特に望むことはありません。皆さんにはよくしていただいたという印象を持っています。強いて言うなれば、糖尿病外来はいつも混みあっていて待ち時間が長いので、予約の取り方も考えていただきたいということぐらいでしょうか。

編集部編集部

読者に向けてのメッセージはありますか?

高橋さん高橋さん

糖尿病初期の頃、私は自覚症状など一切感じていませんでした。私はたまたま健康診断がきっかけで発覚したのですが、私の父は病院に行かず健康診断も受けていなかったので発見が遅れてしまいました。父は糖尿病による足壊疽のため右足薬指を切断しなければならなかったり、視界に異常が出て眼球の血管をレーザーで照射することにもなりました。さまざまな症状が出て辛そうだったのをはっきり覚えています。私自身も患ったからこそ、父の姿を思い出すにつれ、早期発見・治療が第一だと感じます。

編集部編集部

お二人の病気の進行の分岐点とも言えますね。

高橋さん高橋さん

現在、治療の甲斐あって私の糖尿病の症状も軽快しつつあります。さらにHbA1cの数値が下がるように努めて、今よりも薬の量も減らしたいと願っています。読者の方々には、父や祖母や姉や私がたどった道を辿らないように、定期的に健康診断を受け、食生活や運動に気を付けて糖尿病にならないようにしてほしいと願わずにはいられません。

編集部まとめ

一度快方に向かっていた糖尿病が気のゆるみで悪化したという高橋さんの体験は、糖尿病との闘いが決して簡単ではないことを物語っています。まずは、糖尿病にならないよう予防することが大切で、そのためには「定期的な健康診断を受ける」「食生活に気を付ける」「適度な運動を行う」ということが欠かせません。ここで高橋さんが語った言葉を、自分の健康、家族の健康、周りの人の健康のために、ぜひとも生かしたいところです。

この記事の監修医師

S