シミ取り施術後のダウンタイムは何日? 医師が解説 日数ごとの肌の経過状況や注意点も
「シミ取り治療に興味はあるけれど、その後のダウンタイムが気になる」という人は多いと思います。また、「治療後、肌がどのように変わっていくか」も気になるところです。今回はシミ取り治療後のダウンタイムなどについて、「新橋汐留 小林クリニック」の小林先生が詳しく解説します。
監修医師:
小林 正弘(新橋汐留 小林クリニック)
目次 -INDEX-
シミ取りのダウンタイム期間は何日かかる? レーザーなど治療後の経過を医師が解説
編集部
レーザーでシミ取りをした後、ダウンタイムはどれくらい続くのですか?
小林先生
状況や治療法にもよりますが、顔面の場合、ダウンタイムは、1週間程度です。ただし、個人差がありますので、もう少し長い時間を要する場合もあります。
編集部
具体的に、ダウンタイムではどんなことが起きるのですか?
小林先生
レーザーを照射した直後は皮膚の内側にある水分が蒸発して、気泡となって白く見えます。しかし、すぐに吸収されて、やがて茶色いかさぶたとなります。その際、傷を保護するテープを患部に直接貼ります。1週間ほどでテープを剥がしますが、多くの場合、かさぶたもそのときに剥がれます。
編集部
レーザー治療では痛みがあると聞いたのですが……。
小林先生
最新のレーザー(ピコ秒レーザー)は、従来のものより痛みが少なくなっています。当院では痛み止めのテープを貼って、1時間待ってから治療をおこないますが、必要ないという患者さんもいます。治療中はゴムで弾かれるような痛みがありますが、治療後は痛みを感じない場合がほとんどです。
編集部
かさぶたにならない人もいると聞きました。
小林先生
レーザーの照射方法や出力、シミの色などによっては、かさぶたができないこともあります。また、できにくくすることもできます。その場合も色素は破壊されているので、シミ取りの効果を期待することができますが、かさぶたができる場合と比べると、効果が少ないこともあります。シミ取り治療後のかさぶたは、怪我をした後にできるかさぶたと違ってうっすら茶色くなる程度なので、「自分では気づかなくても、じつはできていた」ということもあります。
シミ取りのダウンタイム中の過ごし方を医師が解説 かさぶたの隠し方やテープ・軟膏の正しい使い方は?
編集部
ダウンタイム中はどのようなことに気をつけたらいいのでしょうか?
小林先生
先ほど述べたように、治療後は患部に保護用テープを貼ります。患部を保護するのが目的で、皮膚に接着するのりが弱いタイプを使います。医療機関によっては軟膏を塗ってからテープを貼る場合もありますが、いずれにしても患部を刺激から保護してシミ取りの効果を高めるために必要なものなので、施術後1週間は必ず貼ったままにしましょう。
編集部
保護用テープはいつまで貼ればいいのですか?
小林先生
当院では施術後、1週間後に再度診察をして、保護用テープを剥がします。このとき、テープと一緒にかさぶたが取れる人がほとんどです。
編集部
1週間でかさぶたが剥がれないこともあるのですか?
小林先生
そうですね。テープと一緒にかさぶたが剥がれることがほとんどですが、なかにはかさぶたが取れない患者さんもいます。以前は1週間を経過してもかさぶたが剥がれない場合は、再度テープを貼り直していましたが、現在はかさぶたが残っていても1週間でテープは終了にしています。
編集部
ダウンタイム中は普通にメイクなどもできるのですか?
小林先生
はい。テープの上からメイクをすることができます。ただし、入浴や洗顔、メイクをするときには保護用テープが剥がれないよう、優しくケアしましょう。もし施術後、1週間以内にテープが剥がれてしまった場合には、再度テープを貼り直してください。
編集部
そのほか、気をつけることはありますか?
小林先生
医療機関によっては、施術前からビタミンCやトラネキサム酸などのサプリメントを処方することがあります。ビタミンCには酸化防止作用、トラネキサム酸には炎症を抑えてシミの元となるメラニン色素の活性化を抑制する効果がありますので、指示された通りに服用するようにしましょう。
シミ取り治療のダウンタイム中に避けた方がいいこと・注意点 テープは張り替える? かさぶたは剥がさない?
編集部
シミ取り治療のダウンタイム中に避けた方がいいことはありますか?
小林先生
通常より皮膚が敏感な状態になっているので、患部をこすったり、刺激を与えたりしないようにしましょう。肌への刺激は、色素沈着の原因となります。
編集部
そのほか、やってはいけないことはありますか?
小林先生
患部に貼った保護用テープを無理に剥がさないようにしましょう。また、かさぶたは無理に剥がさず、自然に剥がれるまで待つことが大切です。傷が治っていないうちに保護用テープやかさぶたを剥がすと、傷跡が残ってしまったり、色素沈着を起こして色が残ってしまったりすることがあります。保護用テープが自然に剥がれてきてしまい、貼り直す必要があることもあります。1週間経過していなければ、かさぶたは通常剥がれませんが、剥がれてしまうこともあります。その場合には保護用テープを貼り直してください。保護用テープには、かさぶたの代わりに皮膚を守る働きがあります。
編集部
治療後、いつから化粧をすることができますか?
小林先生
保護用テープが貼ってあれば、施術直後からメイクをすることができます。その際には保護用テープの上からメイクをしてください。保護用テープが不要になったら、患部に直接メイクをしても構いません。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
小林先生
多くの場合、シミはレーザー治療で改善します。ただし、レーザー治療には色素沈着などの副作用もありますので、患者さんの体質、シミの色、部位により、適切な治療法を選択する必要があります。場合によっては患部に赤みが出ることもありますが、時間の経過とともに必ず消失するのでとくに心配ありません。レーザー治療は安全度が高く、効果の優れた治療法ですが、日焼けしている人は余分な反応が出やすいので治療を受けることはできません。また、妊娠中の人も避けた方がいいと言われています。そのほかにも気になることがあれば、シミ取り治療前のカウンセリングで医師に尋ねて、不安や疑問を解消してから治療に臨むようにしましょう。
編集部まとめ
せっかくレーザー治療でシミを除去しても、施術後のダウンタイムをどう過ごすかで、効果に大きな違いがでてしまいます。「治療部位は優しく扱うこと」「保護用テープは医師の指示があるまで剥がさないこと」、これら2つを徹底しましょう。
医院情報
所在地 | 〒105-0021 東京都港区東新橋2-5-6 ACN汐留ビルディング2F |
アクセス | 都営大江戸線「汐留駅」 徒歩4分 JR「新橋駅」 徒歩5分 |
診療科目 | 形成外科(あざ・シミのレーザー治療専門) |