予防のための定期検診と適正な治療で、お口の健康をしっかり守り抜く!【兵庫県明石市 おかもと歯科クリニック】


「歯が痛くなったら歯医者に行く」などという姿勢でいると、むし歯や歯周病が進み、治療の負担がより大きくなっていく可能性がある。だからこそ、定期検診で小さな変化を見逃さず、早めに対処することが大切なのだ。兵庫県明石市の「おかもと歯科クリニック」は、そのための予防歯科治療を重視。ハンディカメラやレントゲン、歯ぐきのチェックで口腔内の状態を丁寧に確認し、一人ひとりに合った予防ケアプランを提案している。今回は同院の岡本匡史院長に、定期検診の意義、痛みに配慮したクリーニング、毎日のセルフケアについて詳しく伺った。
岡本 匡史(おかもと まさし)
おかもと歯科クリニック 院長
大阪歯科大学を卒業後、同大学病院の保存修復科にて研修を重ね、基礎から診療技術を磨く。その後、尼崎の大型歯科医院に勤務して臨床経験を積み、副院長を6年間歴任した後、2017年「おかもと歯科クリニック」を開業。現在は患者さん一人ひとりの価値観や背景に寄り添いながら、適した治療提案を大切にしている。厚生労働省認定の臨床研修指導医資格を有し、ストローマンインプラントコースを修了。
目次 -INDEX-
- 予防の段階から、お口の中を「見える化」していく
- 症状がないうちは定期検診を後回しにしてしまう方も少なくありません。「定期検診を受ける習慣」を継続するために、先生はどのような仕組みやきっかけが必要だとお考えですか?
- 定期検診の大事さを理解していない人に、先生はどう対応されますか?
- 予防の基本は毎日のセルフケアだと思います。貴クリニックではその指導なども行っているのですか?
- とりわけ北欧諸国では予防がしっかり行われ、国民の歯の健康レベルも高いと聞きます。諸外国の予防歯科治療の事情などご存知でしたら教えてください
- 予防歯科治療における貴クリニックの診療の流れを教えてください。5分で測定出来る唾液検査を導入されているそうですが、それはどのようなものでしょうか?
- 歯は削らなくて済むのなら削らない。経過を見ながら管理していく
- 歯のチェックはどのようなことを行うのですか?
- 歯の治療はもちろん、検診でも歯石の除去には痛みが伴うイメージがあります。このような痛みに対して貴クリニックでは何か対策をされていますか?
- 歯石はそのままにしておくとどんな不都合がありますか?歯石は取らなくてもよいという説を聞いたことがあるのですが、それは間違いでしょうか?
- 悪化した歯の治療過程では、削ったりあるいは抜歯したりということもあるかと思います。そのようなことについて、先生はどのようにお考えですか?
- 貴クリニックの特徴や設備、院内の雰囲気について教えてください
- お子さんの場合、何歳くらいから歯医者さんでの対応が可能ですか。また、子どもの診療で大切なことや、普段親が気をつけておきたいことは何でしょうか?
- 定期検診は、どのくらいの頻度で歯医者さんに通うのがよいでしょうか?
- 「患者主体の治療を意識」しておられるとのことですが、それはどのようなことか具体的に教えてください
- デンタルIQを高めるサポートで、予防歯科治療を習慣に
予防の段階から、お口の中を「見える化」していく
症状がないうちは定期検診を後回しにしてしまう方も少なくありません。「定期検診を受ける習慣」を継続するために、先生はどのような仕組みやきっかけが必要だとお考えですか?
定期検診の大切さを伝えるとき、その言葉が響く人と響かない人に分かれます。ただし、自覚症状がないからと定期検診を後回しにしていれば、むし歯や歯周病は徐々に悪化していきます。そして痛みや不具合を自覚するようになってから来院されても、今度は治療に時間がかかり、医療費もかさんでしまいます。
日本国内ではまだ定期検診の習慣が十分とはいえませんが、政府が導入を予定している「国民皆歯科健診」のような仕組みが、受診のきっかけになるのではないかと期待しています。

定期検診の大事さを理解していない人に、先生はどう対応されますか?
当院では、定期検診を怠ることでむし歯が進行し、治療にあたって削る量が増えてしまうことはお伝えしています。進行していれば銀歯などの修復物が必要になる可能性が高まりますし、何より歯は一度削ってしまうと二度と元には戻りません。ですから、天然の歯の状態を超える人工物は存在しない事実をしっかりご理解いただくようにしています。
予防の基本は毎日のセルフケアだと思います。貴クリニックではその指導なども行っているのですか?
当院では歯科衛生士が「磨けていない箇所」を具体的に示し、歯ブラシやフロスなど道具選びも含めて丁寧にお伝えしています。すぐに完璧にできるものではないので、焦らず少しずつ正しいケアを身につけていただければと思います。
とりわけ北欧諸国では予防がしっかり行われ、国民の歯の健康レベルも高いと聞きます。諸外国の予防歯科治療の事情などご存知でしたら教えてください
日本は公的医療保険制度がとても優れていて、比較的少ない金額負担で治療を受けられます。ただ一方で、それが「悪くなったら治せばいい」という感覚につながり、予防が根づきにくいという状況を生んでいるのかもしれません。
もし仮に諸外国のように治療費が高額になれば、日本でも予防の意識は劇的に変わるはず、というのが率直な見立てです。

予防歯科治療における貴クリニックの診療の流れを教えてください。5分で測定出来る唾液検査を導入されているそうですが、それはどのようなものでしょうか?
初診では、お口の中を総合的に確認します。トラブルが起きている部位を含めて歯を1本ずつハンディカメラで撮影し、口腔内全体の写真、レントゲン、歯ぐきのチェックまで行って現状を「見える化」します。
当クリニックでは、ご希望に応じて唾液検査も行っています(1,500円/税込)。この検査は、細菌の割合や炎症、においの指標などを数値化し、治療前後の変化を確認する目安にできます。また、痛みがあって来院された場合は、その日のうちに原因をできる限り取り除くことを優先し、一番困っている症状から治療を進めます。
歯は削らなくて済むのなら削らない。経過を見ながら管理していく

歯のチェックはどのようなことを行うのですか?
むし歯の有無はもちろん、歯周病の進行度を確認します。さらに当クリニックでは、歯の形態やすり減り方などから「食いしばり」や「歯ぎしり」の可能性を推察します。それを続けることで、将来どんな問題が起こり得るかまで含めて説明し、予防につなげていきます。
歯の治療はもちろん、検診でも歯石の除去には痛みが伴うイメージがあります。このような痛みに対して貴クリニックでは何か対策をされていますか?
痛みの感じ方には個人差が大きいため、患者さん一人ひとりの状態に合わせて対応しています。必要に応じて歯石を取るだけでも麻酔を使用したり、クリーニング機器は弱い設定から始めるなど、負担を抑えながら進めます。
また、上・下や部位ごとに回数を分け、少しずつ行うこともあります。特に歯ぐきの中の深い汚れを取るときは痛みが出やすいため、基本的に麻酔を行います。
歯石はそのままにしておくとどんな不都合がありますか?歯石は取らなくてもよいという説を聞いたことがあるのですが、それは間違いでしょうか?
結論から言うと、「取らなくてもよい」は誤りです。歯石は歯にこびりついた硬い汚れで、表面がざらついているためプラーク(細菌のかたまり)が付着しやすく、歯ぐきに炎症を起こす原因になります。
そのまま放置していると歯肉炎から歯周病へと進行し、歯を支える骨が溶けるリスクが高まることがあるので要注意です。また、歯石は口臭の原因にもなります。
悪化した歯の治療過程では、削ったりあるいは抜歯したりということもあるかと思います。そのようなことについて、先生はどのようにお考えですか?
「削らなくて済むのなら削らない」というのが当クリニックの基本方針です。初期のむし歯であれば状況を丁寧に説明したうえで、すぐに削らず、経過を見ながら管理します。また、治療中の様子をハンディカメラで記録し、終了後に写真で確認していただきます。
見えない口の中だからこそ、根拠とプロセスを「見える化」し、納得して治療を受けていただくことを大切にしています。
貴クリニックの特徴や設備、院内の雰囲気について教えてください
当クリニックの特徴のひとつに、ベビーシッターが在籍していることが挙げられます。予約時にお子さんがいる旨を伝えていただければ調整しています。対応可能な月齢は生後1カ月以降で、費用は無料です。
お子さんの場合、何歳くらいから歯医者さんでの対応が可能ですか。また、子どもの診療で大切なことや、普段親が気をつけておきたいことは何でしょうか?
0歳から受診できます。まだ歯が生えていなくても、食育やこれからのケアについてアドバイスできます。
小児の診療で大切なのは、歯だけでなく発育全体を見守るということ。歯の生え方が極端に遅い場合は病気が隠れていることもあり、お口の中から気づけるサインがあります。
ご家庭では、嫌がってもすぐに歯磨きをやめない、甘いものを与えすぎない、そして仕上げ磨きを続けることですね。そんな毎日の習慣づけを意識していただきたいと思います。
定期検診は、どのくらいの頻度で歯医者さんに通うのがよいでしょうか?
一律ではなく、一人ひとりのお口の状態によります。口腔内が安定し、セルフケアも良好な方は半年~1年に1回でもよい場合があります。一方、歯周病が進みやすい方やむし歯リスクが高い方は、まず3カ月に1回など短い間隔でご提案し、歯周ポケットの深さや汚れの取れ具合が安定してきたら、半年へ延ばすなど調整していきます。
「患者主体の治療を意識」しておられるとのことですが、それはどのようなことか具体的に教えてください
当クリニックでいう「患者主体」とは、こちらがひとつに決めるのではなく、複数の治療の選択肢を示し、それぞれのメリット・デメリットを説明したうえで選んでいただくことです。
経済状況や仕事、見た目の希望など患者さんの背景は人それぞれです。たとえば詰め物も素材によって特性が異なり、プラスチックは見た目の利点がある一方で、割れやすい場合もあります。こうした点を丁寧にお伝えし、何を重視するかに寄り添って治療の仕方を一緒に決めていくのが当クリニックの姿勢です。

デンタルIQを高めるサポートで、予防歯科治療を習慣に

歯磨きをはじめとする、毎日のセルフケアのポイントなどを教えてください
就寝中はむし歯リスクが高まるため、寝る前にしっかり汚れを落とすことが大切です。
朝も、就寝中に増えた菌を減らす意味があるので、理想は朝食の前後に歯磨きをすること。難しければ、朝食前はうがい、朝食後は歯磨きをしましょう。
ブラッシングは力を入れず、毛先を小刻みに動かして、磨き残しが出やすい歯ぐきのキワを丁寧に磨きます。歯間はフロスや歯間ブラシで補いましょう。歯間が細い方にはフロスが適しています。

予防歯科治療において先生が一番重視していることを教えてください
大切なのは、口腔内の異変に早い段階で気づき、適切に対処することです。症状が出てから来院される方も多いからこそ、放置すると悪化し、痛くなってからでは遅いことを丁寧にお伝えし、患者さんの意識(デンタルIQ)を高めるお手伝いをしたいと考えています。
また、予防の基本は毎日のセルフケアにあります。磨けていない箇所を具体的に示しながら、無理なく習慣を変えていけるようサポートしています。
最後に、Medical DOCのサイトを訪れた読者へのメッセージをお願いします
歯科治療は「痛くなってから」開始すると、治療に時間を要し、歯を削る量も増えがちです。だからこそ、定期検診で、自分の口の中の状態を「見える化」し、必要なケアを知ることが大切なんです。
忙しくて後回しになりやすい人ほど、まずは「歯医者に一回行ってみる」をきっかけにして、そこから無理なく続けられる方法を一緒に探していけたらと思います。
編集部まとめ
「歯は一度削ると元に戻らない」。取材中、岡本先生の口から何度も出てきた言葉です。定期検診でお口の状態を「見える化」し、課題を知るだけでも毎日のケアは変わります。検査と診察で小さな変化を早めに捉え、必要に応じてプロのクリーニングで磨き残しや歯石をリセットする。そして、忙しい人ほど「まず一回」が自分の歯を守る習慣の第一歩になるということ。そんなメッセージを岡本先生から受け取りました。

医院名
医療法人社団おかもと歯科クリニック
診療内容
予防歯科治療 むし歯治療 小児歯科 など
所在地
兵庫県明石市大久保町ゆりのき通2-2-1
AKASAKA HILLS 3F
アクセス
JR東海道・山陽本線「大久保」駅より徒歩3分



