本当に合う義歯を見つけるために。診断が導く多様な選択肢とミラクルデンチャー【奈良県奈良市 ブランカ歯科医院】


保険の入れ歯だけでなく、金属床義歯などの自費の入れ歯があることは広く知られるようになった。自費の入れ歯は材料や工法に制限がなく、審美性や機能性をとことん追求できる。インプラントの流行により入れ歯自体に「古い治療」というイメージがあるかもしれないが、実はさまざまな新しい入れ歯が開発されている。そのなかでも近年、注目を集めているのが「ミラクルデンチャー」だ。これはどんな入れ歯なのか? また根本的な問題として噛める・外れない入れ歯をつくるためには何が大切なのだろうか? 奈良市芝辻町の「ブランカ歯科医院」は、ミラクルデンチャーを中心とした快適な入れ歯治療に取り組んでいる数少ない歯科医院のひとつ。同院の田端和高院長に詳しく話を伺った。
田端 和高(たばた かずたか)
ブランカ歯科医院 院長
1976年鳥取市生まれ。徳島大学歯学部卒業後、千葉県医療法人尚歯会に入局。2003年よりブランカ歯科医院所長、2011年院長就任。徳島大学歯学部解剖学講座では北村清一郎先生に師事。「患者さんと一緒に取り組む入れ歯治療」を掲げ、20年以上にわたり入れ歯治療の研究・臨床に携わる。検査を重要視する一方、患者のライフスタイル・望む未来にも目を向け、一人ひとりに合った理想的な入れ歯づくりを目指す。
目次 -INDEX-
- 保険か自費かの前に、精密検査で自分の口の現状を知る
- せっかく入れ歯をつくったのに、「合わない」「ズレる」「強く噛めない」といった悩みを抱えている人は少なくないと聞きました。なぜこういったことが起きるのでしょうか?
- 検査をどこまでやるかは、歯科医院によって異なるのですか?
- 貴院ではどんな検査をされていますか?
- 検査をどれだけ正確にできるか、歯科医院によって違いはあるのでしょうか?
- 口腔内スキャナーも導入されていると聞きました。こちらはどのように使いますか?
- 精密な検査ができない保険診療の場合、自分に合う入れ歯づくりはやはり難しくなるのでしょうか?
- 「保険の入れ歯だからダメ」ということではなく、その入れ歯でカバーできるかをまずは調べることが大切なんですね
- インプラントのほうが適しているケースの具体例について、教えてください
- 「自分の口・身体の状態にはどれが合うか」を調べてもらえば、適切な治療法が見つかりそうですね
- 画期的な構造で審美性と機能性を両立させたミラクルデンチャー
- 多種多様な自費の入れ歯。治療用義歯を使用するという選択も
保険か自費かの前に、精密検査で自分の口の現状を知る
せっかく入れ歯をつくったのに、「合わない」「ズレる」「強く噛めない」といった悩みを抱えている人は少なくないと聞きました。なぜこういったことが起きるのでしょうか?
多くの場合、元をたどれば検査不足に原因があります。顎の動き・噛み合わせ・粘膜の状態まで詳しく調べたうえで診断・設計すれば、入れ歯は十分に「噛める道具」となる可能性が高まります。

検査をどこまでやるかは、歯科医院によって異なるのですか?
保険診療の場合、検査内容はどの歯科医院でも共通です。自費診療の場合は、歯科医院によって異なります。残念ながら、保険診療のルール内では時間をかけた詳しい検査を行うということができません。
貴院ではどんな検査をされていますか?
噛み合わせの状態を解析する検査、咀嚼力を測定する検査、顎の動きを調べる検査、歯の形・傾きを調べる検査、歯と顎骨の位置関係を調べるCT検査などを行っています。これら多角的な検査の結果を、入れ歯の設計に反映させます。
検査をどれだけ正確にできるか、歯科医院によって違いはあるのでしょうか?
検査ではさまざまな道具・装置を使用します。それらを導入していることが前提となりますが、講習・勉強会などを受け正しく使用できるか、検査結果を入れ歯の種類選択や設計に生かせるかといったところで、やはり差は出てくると思います。
口腔内スキャナーも導入されていると聞きました。こちらはどのように使いますか?
お口の中に差し込み、非接触で口腔内の形態のデータを取得します。いわゆる「歯型取り」のための機器です。粘土のような印象材は不要で、不快感なく、精密な型取りができます。
精密な検査ができない保険診療の場合、自分に合う入れ歯づくりはやはり難しくなるのでしょうか?
「保険の入れ歯だからダメ」ということではなく、その入れ歯でカバーできるかをまずは調べることが大切なんですね

「自分の口・身体の状態にはどれが合うか」を調べてもらえば、適切な治療法が見つかりそうですね
治療において大切なのは、患者さん一人ひとりにとっての「満足のいく基準」をクリアすることです。審美性・機能性・費用・治療期間などの希望をお伺いし、年齢・ライフスタイル・望む未来を考慮したうえで詳しい検査を行えば、どの入れ歯の、どんなタイプが合うかが見えてきます。ぜひ一度、詳しいカウンセリングと検査を受けていただきたいですね。
画期的な構造で審美性と機能性を両立させたミラクルデンチャー

実際にミラクルデンチャーを選ばれる方が多いのは、どのような理由によるのでしょうか?
ミラクルデンチャーが適しているのは、どのようなケースでしょうか?
ミラクルデンチャーに、保証期間などはありますか?
タイプに応じて、1~5年の保証期間を設けています。紛失・事故による破損などを除き、この期間には修理やつくり替えなどの治療費用が発生しません。詳しい内容は、受診の際にご説明させていただきます。
着脱方法が違うというのはどういったことでしょうか?

多種多様な自費の入れ歯。治療用義歯を使用するという選択も

治療用義歯とはどのようなものですか?
よりよい噛み合わせを追求するための仮の入れ歯なんですね。治療用義歯は、どんな症例で必要になりますか?
インプラントはよく「メンテナンスが大切」と言われます。入れ歯もメンテナンスは必要ですか?
貴院の自費の入れ歯の検査費用について教えてください
まず検査費用として、1,650円~27,500円(税込)が必要となります。幅があるのは患者さんのお口の状態によって必要になる検査・必要ない検査があるためです。事前にその内容や内訳については詳しくご説明いたします。

自費の入れ歯の治療費についてはいかがですか?
ミラクルデンチャーは、欠損歯の本数・難症例であるか否か等の条件に応じて、308,000円~825,000円となります。ただ、上限近くになるケースは稀で、ほとんどは300,000円台に収まります。
また、金属床義歯(総入れ歯)が275,000円~660,000円、金属床義歯(部分入れ歯)が165,000円~495,000円、インプラントオーバーデンチャーが770,000円~1,980,000円、コーヌス義歯が275,000円~880,000円、アタッチメントが55,000円/個となっています。
そのほか、治療用義歯を作製する場合は、110,000円~275,000円がかかります。費用はすべて税込みです。
編集部まとめ
私たちはついつい「治療」ばかり注目してしまいますが、その治療をよりよいものとするのが「詳しい検査」であることがよくわかりました。対応できる検査の充実度が歯科医院によって違うというのも、あまり知られていないことかもしれません。「ミラクルデンチャーはあくまで選択肢のひとつ」と田端先生はおっしゃいます。ホームページなどをカタログ的に見て入れ歯選びをするのではなく、まずは詳しい検査に対応しており、豊富な選択肢を持つ歯科医院に相談してみるのがよさそうです。

医院名
ブランカ歯科医院
診療内容
所在地
奈良県奈良市芝辻町4丁目1番1号
カーサフラッシュナカイ1階
アクセス
近鉄奈良線「新大宮」駅より徒歩2分
JR大和路線「奈良」駅より徒歩16分
近鉄奈良線「近鉄奈良」駅より徒歩20分




