インプラント治療を通じて、患者さんの人生を守り抜く【山形県山形市 Tsデンタルオフィス】

欠損歯の治療法として、インプラントは審美性やかみ心地のよさ、隣の歯を傷つけないなど多くのメリットがあることから、高額な治療費用にも関わらず選択する人は増えつつある。このインプラント治療において、東北エリアで経験豊富なドクターが「Tsデンタルクリニック」の佐々木琢哉院長だ。「お口は命の入り口。食べる楽しみ、家族や友人と語り合う喜びをいつまでも感じていただくことが全身の健康につながります」という言葉には、「歯科医療を通じて患者さんの人生を守る」という強い思いが込められている。今回は佐々木院長のインプラント治療への取り組みについて、詳しくお話を伺った。
治療を受ける前に、不安に思うことはしっかり解消
現在では広く普及しているインプラントですが、実際に治療するクリニックによって、その質や治療成果などに違いはあるのでしょうか?

顎の骨に問題があるとインプラント治療が難しいとされていますが、その解決方法について教えてください
顎の骨以外で、インプラント治療が難しくなるケースはありますか?
骨粗しょう症や糖尿病もリスクになります。ただ、糖尿病は絶対にダメというわけではなく、血糖値をしっかりコントロールできていれば治療可能なケースが多いです。 また、虫歯や歯周病をお持ちの方は、まずそれをしっかり治してからということになります。 大切なのは、患者さんご自身がお口の衛生を維持するということ。これはインプラント治療においても欠かせません。また、喫煙もリスク因子になるので、基本的には禁煙をお願いしています。
インプラント治療を行なったあと、その部分が壊れてしまうようなことはありますか?
前提として術後のトラブルはそう多くはないのですが、強いてあげるとすれば、上部の構造と顎の骨に埋め込んだインプラントの間にあるアパットメントというパーツが破損することはあります。 ただし、この部分に必要以上の強度を持たせると、かえって顎の骨に負担をかけてしまうので、むしろ一定以上の強い力に対しては壊れる方が安全ともいえるんですね。つまり、車のサスペンションのような役割があるのです。 それに対して上部の構造、つまり新たに歯となる部分はタイヤのようなもの。ですから、ある程度の年数で交換していくのがよいといえます。ですが、無理な使い方をしない限りは10年以上もつことが多く、また保険もありますし、私たちも術後のフォローをしていくのでご安心いただきたいと思います。
ほかに、治療後のリスクとしてはどのようなものが考えられるでしょうか?

質の高いインプラント治療を安心して受けてもらうための取り組みとは?

Xガイドをはじめとした、機材について教えてください
インプラント治療では位置決めがとても重要です。そのためにガイドシステムがあるのですが、プレートガイドは実際にお口の中に装着する「治具」のようなもの、Xガイドはコンピュータ上で患部を3次元的に表示するものです。このガイドシステムでは極めて細かいシミュレーションができるので、正確な手術が可能となります。
手術時の麻酔について、不安を抱かれる患者さんも少なくないと思います。そのような方に対してはどのように対応されるのでしょう?
麻酔も進化しており、術中の痛みは過度に心配いただかなくても大丈夫だと思います。実際には痛みというよりも、緊張によるストレスのほうが大きいかもしれません。 なお、患者さんの希望によっては、寝ている状態で手術を終わらせる「静脈内鎮静」という方法があります。
手術後の痛みも、不安要素になりそうですが、いかがでしょうか?
心配されるような痛みは、それほどないと思います。もちろん痛み止めの処方をしますし、万一痛みが大きければ、当院でフォローしますのでご安心いただければと思います。
治療開始から終了までに要する平均的な期間はどれくらいですか?
2次手術を経て上部に代わりの歯を装着するまでは、2カ月半から4カ月くらい、治療終了までは半年くらいです。ただし、上顎と下顎両方にインプラントを行なうケースでは、それぞれ別に手術するので、治療期間は長くなりますね。それでも当院では、12カ月で一旦終了できるような想定で治療を行なっています。
患者さんご自身によるメンテナンスについてはどうすればよいですか?
佐々木先生が導入しているインプラントのメーカーを教えてください
国内メーカーの「スプラインHAインプラント」と、品質マネジメントの国際規格であるISO9001の認証を受けており高い品質と安全性が認められている「オステムインプラント」を使用しています。これらは患者さんの状態に合わせて使い分けています。

スポーツのチームビルディング経験が歯科医師の育成に生きる

貴院では、複数のドクターで東北エリアの患者さんをサポートする体制がとられていると聞きました。これは患者さんにとって大きな安心感になりそうです
現在は3つ(来年は4つ)の系列クリニックがあり、インプラントに関しては私が各医院を回って治療を行なっています。展開する系列クリニックが多いと、それだけ症例数も増えますので、医院としてもドクターとしても経験値は上がり、これは患者さんにとっての安心感につながると思っています。
佐々木先生は、本を執筆されています。本を書かれたきっかけや、読者に伝えたかったことについて教えてください
私も順風満帆に歯科医師になったわけではなく、多くの挫折を味わってきました。その都度それを乗り越えるために努力をしたわけですが、これらの経験は現在の治療活動にも大いに役立っていて、同時に患者さんによりよい医療を提供するための理念にも関係しています。最初はそういったことをスタッフに伝えるために書いていたのですが、内容が面白いと評価をいただき、出版が実現しました。
この本には、先生がバスケットボールを通じて学んだことも書かれています。チーム競技を経験されたことが、現在の医師としてのスタンスにも関係しているようですね
はい。私は優れた歯科医師を育成するのも自分の使命だと思っていますが、そこではスポーツ選手としてのチームビルディング経験が大いに役立っています。自分の技術や知識を継承するのも、ただ教えるだけの一方通行ではダメで、お互いが相手の意思をフィードバックさせるような謙虚さもときには必要と思います。 また、バスケ選手としてそれなりの栄光も挫折も味わってきたわけですが、最終的には「継続すること」の大切さを思い知ることができたと感じています。
継続すること、それは歯磨きなどの口腔ケアも同じですね
まさにそうですね(笑)。2、3日だけ一生懸命歯磨きしてもあまり意味がありませんから。毎日継続することで、初めてその効果は発揮されます。私たちの歯科医師としての勉強も、患者さんの健康ケアも、そういう意味では同じということですね。

編集部まとめ
複数の系列クリニックを展開し、日々多くの患者さんと向き合っておられる佐々木先生。笑顔を絶やさない穏やかな話し方が印象的で、患者さんも緊張せずにリラックスして治療を受けられるのではないでしょうか。自ら新人歯科医師を精力的に育成し、地域の声に応えながらクリニック運営をされていることからも、「現場主義」の頼れるドクターであることが納得できるインタビューでした。




