自分にとって本当に価値ある治療、インプラント【大阪府高槻市 美濃歯科】
インプラントは審美性・機能性に優れている。そう広く知られた現在も、多くの人は治療に対するハードルの高さを感じ、不安を抱いている。安全性は向上しているのか? なぜここまで普及しているのか? インプラントの価値はどこにあるのか? 治療しようと決めたとしても、どんな歯科医院を選べばいいのか……?「ただ何となく敬遠する」のではなく、まずはインプラントの実際を知ることが大切だ。大阪府高槻市の「美濃歯科」、美濃亮院長に、詳しく話を伺った。
美濃 亮
美濃歯科 院長
2012年神奈川歯科大学卒業。大阪医科大学附属病院口腔外科、麻酔科にて研修。枚方市民病院歯科口腔外科、医療法人清風会坂根歯科診療所勤務・院長を経て、2019年美濃歯科勤務、2023年院長就任。日本口腔インプラント学会、日本口腔外科学会、日本インプラント臨床研修会、日本臨床歯科補綴学会所属。明石矯正研修会レギュラーコース修了。「全ては患者様のために」をコンセプトに、口腔の状態だけでなくライフスタイルの向上を重要視した治療を提供する。
目次 -INDEX-
- ライフスタイルに合った選択で治療の価値が高まる
- インプラントを検討される方は、どんな悩みを抱えていることが多いのでしょうか?
- 30代半ばでも、歯を失ってしまうことがあるんですね。80代もいらっしゃるとのことですが、年齢に上限はありますか?
- 条件を満たせば大丈夫ということですね。ただ、手術を伴うということもあり、安全性を心配されている方もいるようです
- ガイドとは、インプラントの埋入をサポートする装置のことですね
- ガイドを使ったインプラント治療は、どの歯科医院でも受けられるのでしょうか?
- インプラントは、入れ歯やブリッジと比べると高額であり、そのことがハードルとなっている方もいらっしゃいます。院長は「インプラントの価値」についてどのようにお考えですか?
- しかし、「自分にとって価値の高い治療と出会う」というのは簡単ではなさそうです
- ライフスタイルによっても、個々に適する治療が変わってくるのですね
- 診察の際、自分のライフスタイルや趣味のことなど、先生にお話ししてもいいものでしょうか?
- お口の健康だけでなく、ライフスタイルをはじめとする個々の生活に寄り添ってくれる歯科医院を選ぶのが大切になりそうですね
- ゼロにはできないリスクをゼロに近づける
- インプラントは、入れ歯やブリッジと比べると適応の範囲が狭いと聞いています。インプラントができない・難しいケースにはどんなことがありますか?
- 骨造成という方法があるのは心強いですね。貴院でも対応されていますか?
- 顎の骨の不足をカバーできる治療はあるけれど、やはり骨量が十分にあるうちにインプラントを検討することで、より治療の安全性が高くなるということですね
- とりあえず入れ歯を選んで、よくなければインプラントにする、という順序では駄目でしょうか?
- では、現在入れ歯やブリッジを使っている人も、インプラントが気になるのであれば早めに相談した方がよさそうですね
- インプラントの安全性が高まっていることは先ほどお伺いしました。それでも、治療でトラブルが起こるという可能性はあるのでしょうか
- その他、インプラントを受ける人が気をつけておくべきことはありますか?
- 設備、インプラントメーカーも歯科医院選びの判断材料に
- 貴院には院内に技工室がありますね。院内技工室があることでどのようなメリットを感じていますか?
- 患者さんの満足度も高くなりそうです。前歯など目立つ歯は特に気になりますよね
- 噛み合わせも気になるポイントかと思います。よりよい噛み合わせを実現するために貴院が取り組んでいることはありますか?
- 近年、さまざまなインプラントメーカーが登場しています。メーカーによって、前歯に向いている、奥歯に向いているなどの違いはあるのでしょうか?
- どちらも歴史ある大手のインプラントメーカーですね。後発のインプラントメーカーと比べたときの違いはありますか?
- それでは貴院のインプラントの費用を教えてください
- 最後に、読者にメッセージをお願いします
ライフスタイルに合った選択で治療の価値が高まる
インプラントを検討される方は、どんな悩みを抱えていることが多いのでしょうか?
入れ歯でしっかり噛むことができない、見た目がよくないといった悩みを抱えている方が多くなります。年齢層としては50~60代がボリュームゾーンですが、30代半ば~80代の方もいらっしゃいますね。
30代半ばでも、歯を失ってしまうことがあるんですね。80代もいらっしゃるとのことですが、年齢に上限はありますか?
年齢の上限というものは基本的にありません。70代や80代でも、顎の骨がある程度残っており、基礎疾患がなく、治療やメンテナンスにしっかり通えるようでしたらインプラントは可能です。
条件を満たせば大丈夫ということですね。ただ、手術を伴うということもあり、安全性を心配されている方もいるようです
CT検査が一般的になってきたこと、エビデンスが蓄積されてきたこと、ガイドの精度が向上してきたことなどから、安全性は飛躍的に向上しています。医療事故などがニュースで取り上げられていた2000年前後と比べると雲泥の差です。
ガイドとは、インプラントの埋入をサポートする装置のことですね
はい。CT画像を元に作製します。ガイドを使用することで、インプラントを理想的な位置、角度、深さに埋入することができます。極端なことをいえば、埋入時に歯科医師の手元がブレたとしても事故は起こりようがない、それくらいの安全性を確保することのできる装置です。
ガイドを使ったインプラント治療は、どの歯科医院でも受けられるのでしょうか?
その歯科医院の設備面、方針によって異なります。ガイドが必要のない症例もあるため、当院ではオプションとして用意しています。ただ、ガイドの有用性をお話しすると、95%くらいの方がご希望されます。ガイドの使用により手術時間が短くなるため、感染リスクの低減にもつながります。
インプラントは、入れ歯やブリッジと比べると高額であり、そのことがハードルとなっている方もいらっしゃいます。院長は「インプラントの価値」についてどのようにお考えですか?
しかし、「自分にとって価値の高い治療と出会う」というのは簡単ではなさそうです
私は、個々のライフスタイルも考慮して治療を選択することが重要だと考えます。たとえば、外食や旅行が好きな人の場合、食事の都度入れ歯を洗うのは結構な負担です。反対に、自宅で過ごす時間が長い人であれば気にならないかもしれません。
ライフスタイルによっても、個々に適する治療が変わってくるのですね
歯学的な適応だけで治療法を選んでしまうと、意外なデメリットで困ってしまうということが起こり得ます。「趣味の笛をこれまで通りに吹きたい」というご希望を受けて、元の歯と歯茎の状態を再現しやすいインプラントをおすすめしたこともあります。
診察の際、自分のライフスタイルや趣味のことなど、先生にお話ししてもいいものでしょうか?
少なくとも当院では、一貫してそういったお話を丁寧にお伺いすることを大切にしています。「お口の健康を取り戻した上で〇〇を続けたい、チャレンジしたい」というご希望をイメージして、遠慮せず、何でもお話しください。といっても、私のほうからたくさんお尋ねするのですが(笑)。
お口の健康だけでなく、ライフスタイルをはじめとする個々の生活に寄り添ってくれる歯科医院を選ぶのが大切になりそうですね
はい。話をしっかり聞いてくれるというのは、歯科医院選びで重要なポイントになると思います。特にインプラントを行う歯科医師には、メンテナンスを含め、その患者さんの生涯のお口の健康を守る覚悟が必要だと思います。
ゼロにはできないリスクをゼロに近づける
骨造成という方法があるのは心強いですね。貴院でも対応されていますか?
顎の骨の不足をカバーできる治療はあるけれど、やはり骨量が十分にあるうちにインプラントを検討することで、より治療の安全性が高くなるということですね
とりあえず入れ歯を選んで、よくなければインプラントにする、という順序では駄目でしょうか?
では、現在入れ歯やブリッジを使っている人も、インプラントが気になるのであれば早めに相談した方がよさそうですね
はい。受診したからといってすぐに決断を迫られるわけではありません。すぐに決められない場合には、「インプラントをするならいつ頃までに」という目安を教えてもらうとよいでしょう。
インプラントの安全性が高まっていることは先ほどお伺いしました。それでも、治療でトラブルが起こるという可能性はあるのでしょうか
術後の感染、神経を傷つけてしまうといったトラブルが起こるリスクは、ゼロではありません。その歯科医院が、感染対策の徹底、歯科用CTを使った正確な診断などによりリスクを最小限に抑えているかどうかが大切になると思います。
その他、インプラントを受ける人が気をつけておくべきことはありますか?
設備、インプラントメーカーも歯科医院選びの判断材料に
患者さんの満足度も高くなりそうです。前歯など目立つ歯は特に気になりますよね
人工歯の色や形、大きさなどについて、患者さん・技工士・私の三者で話し合い決定します。もちろん、正しい噛み合わせであることが前提ですが、その範囲内でしたら、できる限りご希望にお応えします。患者さんと技工士が対面できるのも、院内技工室がある大きなメリットになります。
噛み合わせも気になるポイントかと思います。よりよい噛み合わせを実現するために貴院が取り組んでいることはありますか?
丁寧に型取りをしたり調整をしたりといったことは当然ですが、Ceramill(セラミル)®システムを導入し、精密な人工歯の作製を行っています。噛み合わせ・マージン(歯茎との境目)の非常に細かい設定が可能であり、機能的で美しい噛み合わせをサポートしてくれます。
近年、さまざまなインプラントメーカーが登場しています。メーカーによって、前歯に向いている、奥歯に向いているなどの違いはあるのでしょうか?
構造や性質がメーカーごとに微妙に異なるため、使い分けるのが理想的と私は考えます。当院の場合であれば、人工歯の形成の自由度が高く、歯茎の下がりにくいアンキロス(デンツプライシロナ社)を前歯に、汎用性と耐久性に優れたストローマン(ストローマン社)を奥歯に使うというようにしています。
どちらも歴史ある大手のインプラントメーカーですね。後発のインプラントメーカーと比べたときの違いはありますか?
モノ自体の品質は、後発メーカーも老舗メーカーに負けていません。ただ歴史が浅い分、実績という点では老舗メーカーの方が優れています。また、将来的にもしパーツを交換する必要が生じた場合、メーカー自体が存続しているかということを考えると、老舗や大手のほうが安心ですね。
それでは貴院のインプラントの費用を教えてください
診査診断が33,000円、CT分析が16,500円、埋入が275,000円、仮歯が13,200円、上部構造が110,000円、計447,700円となります。オプションとしてガイドを作製する場合は、別途55,000円がかかります。ガイドについては、ほぼ原価での提供となるので、できるだけご検討していただきたいと思います。なお本数が増えると、段階的に1本あたりの価格も割安となります。これらの金額はすべて税込みです。
編集部まとめ
美濃歯科の初回カウンセリングには、短くても30分という時間がかけられます。検査だけではわからない、患者さんのライフスタイルを考慮した治療の提案をしています。院長に直接言いづらいことは、女性トリートメントコーディネーターにも相談が可能とのこと。同院はJR「摂津富田駅」から徒歩3分、阪急「富田駅」から徒歩1分、駐車場も完備しているためアクセス良好です。気になる方は、一度相談してみてはいかがでしょうか。