できるだけ歯を抜かずに行う矯正治療で、時間も費用も節約が可能に! 【神奈川県川崎市 登戸クローバー歯科・矯正歯科】
更新日:2025/11/27


矯正治療は、子どもの歯並びだけ? いいえ、実は大人でも、かみ合わせを整える必要のある人は少なくないはず。かみ合わせが単に歯や歯肉といった口内の問題だけでなく、全身の健康にも影響があると知れば、なおさら矯正の必要性を感じるのではないだろうか。ただ、矯正のために健康な歯を抜くことは避けたい。非抜歯の治療法を実践して、多くの患者に感謝されている「登戸クローバー歯科・矯正歯科」の鈴木聡院長にお話を伺った。
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Doctor’s Profile鈴木 聡
医療法人社団緑幸会 理事長
登戸クローバー歯科・矯正歯科、登戸グリーン歯科・矯正歯科 院長
広島大学歯学部卒業後、有馬歯科勤務を経て1994年に登戸グリーン歯科・矯正歯科クリニックを開院し、院長として診療をスタート。2013年には医療法人社団緑幸会を開設し、理事長就任。2015年、登戸グリーン歯科・矯正歯科クリニックの隣に登戸クローバー歯科・矯正歯科を開設。
所属学会は、日本審美歯科学会、日本全身咬合学会、MEAW研究会。
正しいかみ合わせのためには、矯正治療を選択
歯の矯正といえば、子どもの歯並びを治す、というイメージが一般的です。

大人の矯正のメリットにはどんな点がありますか?
審美的な意味合いでは、やはり見た目が美しくなるという点です。いわゆる乱杭(らんぐい)歯だったり、八重歯が出ていたりと、歯並びが悪いのを気にしている方は意外と多くいらっしゃいます。それがコンプレックスになっている方は、美しい歯並びになれば人前で笑うことなどに自信が持てるようになります。
もうひとつのメリットは、歯がきれいに並んでいないことで起きる「不正かみ合わせによる悪影響」をクリアできることです。矯正治療の重要な目的はかみ合わせを正しくすることにあり、それによって多くの問題が解決する可能性があります。たとえば、むし歯や歯周病になりにくくなる、顎関節症や慢性的な肩こり・頭痛などの快方が見込めるといったことです。
矯正治療により「正しいかみ合わせ」が取り戻せるのですね?

矯正治療=かみ合わせや歯並びの治療はどうやって行うのですか?
矯正治療は、ワイヤーなどの装置を使って歯を移動することで行います。歯は動かないように見えて、実は歯が埋まっている骨の柔軟性を利用して、少しずつ動かすことが可能です。
歯は歯根膜という組織で骨とつながっていますが、ワイヤーによる圧力でこの膜が伸びると、反対側の骨がわずかに溶けていきます。それで歯根膜が元に戻ったとき、新しい骨ができてそこに歯が移動します。この一連の動作を少しずつ調整しながら行うことで、歯を動かし、見栄えのよい歯並びにしていきます。
特殊なワイヤー装着で、歯を抜かない矯正治療が可能に
矯正治療では抜歯するケースが多いと聞きますが?
一般的な矯正治療では、真っ直ぐな1本のワイヤーを装着するだけで歯を奥のほうとか上下に動かすことが難しいため、事前に左右両方にある前から4番目の歯(第一小臼歯)を抜いてスペースを確保します。それと同時に親知らずを抜く場合もあるので、多いときには合計8本抜くようなこともあるんですよ。
全永久歯32本中、8本も抜くと口の中の1/4の歯を失うことになり、矯正のためとはいえ、これらの歯が健康であればとてももったいないですよね。なるべく自分の歯を失わないようにするために、普段「むし歯や歯周病を予防しましょう」と訴えている歯科医が、矯正治療では抜歯を前提としているというのは理不尽な話です。しかも、抜歯矯正後に隙間ができたままになったり、顎に痛みが出たりといった不調が起きてくることも少なくありません。
そこで当院では「非抜歯矯正」を行っています。文字通り、歯を抜かないで矯正する治療法です。完全に抜歯がゼロというわけではありませんが、当院の患者さんのうち、小児でも成人でも矯正治療の患者さんの8~9割の方が非抜歯矯正を受けています。

非抜歯矯正は、具体的にはどのように行うのでしょうか?
当院では、歯の動きを前後だけでなく、垂直方向や奥へも可能にする、いわば3Dで立体的に動かすことができる装置を採用しています。MEAW(マルチループ=Multiloop Edgewise Arch Wire)という、複雑な形となったループのあるワイヤーを装着することで、歯を立体的に動かすことが可能になります。
この装置は「オーストリア咬合学」という理論に基づいており、抜歯してスペースをつくる必要がなく、手前に倒れた歯を垂直に戻すことをはじめ、上や下の顎が出ているなどのかみ合わせの問題をクリアすることができます。
ループワイヤーが目立ったり、口の中で邪魔になったりしませんか?

子どもには、心身に負担の少ない床矯正がおすすめ
小児矯正の場合はどんな矯正を行うのでしょうか?

小児矯正が必要だという診断はどうやって受けたらよいのでしょうか?
小学校入学のころ、むし歯の健診などの際でもかまわないので、ご相談ください。乳歯の歯並びの乱れは放置していても大丈夫な場合もありますが、かみ合わせの異常など、一度しっかり検査しておけば安心でしょう。
最近は顎が狭いお子さんが増え、それが原因で歯列がデコボコになったり、反対咬合など歯並びが乱れたりするケースが多くなっています。しかし床矯正なら、そんな場合でも顎を広げることなく、歯並びをきれいに整えることができます。永久歯に生え変わった年齢の中学生のころから矯正をスタートするなら、成人と同じ治療を施すことになります。

貴院での矯正治療の流れを教えてください。
まず専門医との面談がスタートです。お悩みや現状など、気になることがあればどんどんご相談ください。このように医師と質疑応答を繰り返し、患者さんに納得していただいてから治療を決定します。
次に、レントゲン写真、歯型、顎関節診断機などを用いて、患者さんのお口の資料を揃えていきます。その資料をもとに方針を決め、治療計画を立案します。
そして、矯正装置をつける前の準備として、むし歯や歯周病の治療をしたり、どうしても必要な場合には抜歯したりします。これらの準備が整ってから、いよいよ装置を装着し、矯正治療を開始するという流れです。
通院の頻度は月1回、期間は1~2年程度になります。その間、通院時に装置の調整とお口のクリーニングを行っていきます。治療後は矯正した歯並びが戻らないよう、夜間はリテーナーをつけて保定します。


