「手のこわばり」はリウマチだけじゃない?疑うべき“5つの病気”を医師が解説!

手のこわばりが現れる病気とは?メディカルドック監修医が、ばね指や手根管症候群、関節リウマチ、パーキンソン病といった疾患の特徴や治療法について詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「手がこわばる」原因をご存知でしょうか?考えられる病気についても医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
柏木 悠吾(医師)
目次 -INDEX-
「手がこわばる」症状が特徴的な病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「手がこわばる」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
ばね指
ばね指は、手指の腱が滑らかに動かなくなることで発生する症状です。特に手を握る動作を行った際に、指が「ばね」のように引っかかり、突然跳ね返るような感覚が特徴的です。この症状は、腱鞘炎の一種で、指の腱を覆う腱鞘が炎症を起こし、腱の動きが制限されることで発症します。過度な手の使用や、反復的な動作が主な原因とされています。また、女性ホルモンが関連しているとも言われています。
初期の段階では、安静にすることや、炎症を抑えるためのアイシングが効果的です。症状が改善しない場合は、整形外科でのステロイド注射や、場合によっては手術が必要になることがあります。また、症状が悪化しないように、手指のストレッチやマッサージも予防として有効です。
指の動きに引っかかり感がある、痛みが続く、指が完全に曲がらない、または伸ばせない場合は、早めに整形外科を受診することが推奨されます。特に、日常生活に支障が出るようであれば、放置せずに専門医の診察を受けることが重要です。基本的には整形外科の受診が必要で早期に治療を開始することで、症状の悪化を防ぐことができます。
手根管症候群
手根管症候群は、手首にある「手根管」というトンネルの中で、神経が圧迫されることによって発生する神経障害です。主に親指、人差し指、中指、そして薬指の半分にしびれや痛みが現れます。また、夜間に症状が悪化することが多く、手を振ることで一時的に楽になることがあります。
この症状は、手首の使いすぎや、妊娠・糖尿病・甲状腺機能低下症などが原因で発症することがあります。初期段階では、手首を固定するためのサポーターを使用する、あるいは手の使用を減らすことで症状が軽減されることが期待できます。症状が進行すると、整形外科でのステロイド注射や手術が必要となる場合があります。
手のしびれや痛みが持続し、指を動かすのが困難になる場合は、早めに整形外科を受診することが推奨されます。放置すると、神経への圧迫が進行し、神経障害が残る可能性があるため、症状が続く場合は、速やかに医療機関での治療を受けることが重要です。
頚椎症
頚椎症は、首の骨である頸椎が加齢や外傷などにより変形するなどの原因で神経を圧迫して発症する病気です。この病気では、首の痛みや肩こりに加えて、手や腕にしびれが生じたり、力が入りにくくなることがあります。症状が進行すると、歩行が困難になったり、排尿障害が現れるなど、全身に影響が及ぶこともあります。
頚椎症の主な原因は、加齢に伴う変化や、過度に首を使用すること、そして悪い姿勢です。軽度の症状であれば、まずは安静にすることが重要です。また、ストレッチや姿勢の改善といった対策を取り入れることで、症状の軽減が期待できます。しかし、症状が悪化してきた場合には、整形外科での専門的な治療が必要となります。具体的な治療方法としては、薬物療法、理学療法、そして手術療法が考えられます。
もし首や肩に痛みがあり、手や腕にしびれがある、または力が入りにくいと感じる場合には、早めに整形外科や神経内科を受診することをおすすめします
関節リウマチ
関節リウマチは、自己免疫疾患の一つであり、免疫系が自分の関節を攻撃することで炎症を引き起こします。この病気では、特に手指の関節がこわばり、腫れや痛みを伴うことが多く、朝の時間帯に症状が強く現れることが特徴的です。関節の症状は、手指だけでなく、全身のあちこちの関節に現れることも多いです。
治療には、関節の炎症を抑えるための抗リウマチ薬や生物学的製剤を使用します。また、痛みや炎症を軽減するために、鎮痛剤やステロイドが処方されることもあります。
もし朝のこわばりが続いたり、手指が腫れたり痛んだりする場合には、できるだけ早くリウマチ科や整形外科を受診してください。適切な治療を早期に開始することで、関節の損傷を最小限に抑え、症状の進行を防ぐことが可能です。
パーキンソン病
パーキンソン病は、神経変性疾患という脳の機能に影響が出て、それが進行していく病気です。典型的な症状としては、手の震え、筋肉のこわばり、動作の遅れ、そして姿勢の不安定さが挙げられます。病気が進行すると、これらの症状が強くなり、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。
パーキンソン病の治療は、主に症状を管理するための薬物療法が中心です。具体的には、ドーパミンを補充する薬や、その作用を強化する薬が使用されます。さらに、進行した場合には、外科的治療やリハビリテーションが考慮されることもあります。
もし手の震えや動作の遅れ、筋肉のこわばりが見られる場合は、早めに神経内科を受診することが大切です。パーキンソン病は進行性の疾患であるため、早期診断と適切な治療を行うことで、症状の進行を遅らせることができます。
「手がこわばる」症状についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「手がこわばる」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
手がこわばる原因は何が考えられますか?
柏木 悠吾 医師
関節リウマチや頚椎症、パーキンソン病などが考えられます。
手にこわばりがある時は受診したほうがいいですか?
柏木 悠吾 医師
こわばりが続くときや、繰り返すような場合には受診したほうがよいでしょう。
手にこわばりがあり痺れもある時はどのように対処すればいいでしょうか?
柏木 悠吾 医師
しびれを伴っている場合には、頚椎症など神経に障害が起きている可能性があり、すぐに医療機関を受診することをおすすめします。
まとめ 手のこわばりが気になる時は整形外科を受診
手がこわばる原因をいくつか紹介しました。手のこわばりの原因は様々で、早急に治療が必要な場合もあります。症状が改善しないときには医療機関を受診しましょう。
「手がこわばる」症状で考えられる病気
「手がこわばる」から医師が考えられる病気は8個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
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- 関節リウマチ診療ガイドライン2020|日本リウマチ学会
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