成長期を過ぎても「身長を伸ばす方法」があるのはご存じですか?【医師解説】
成長期が終わっても「身長を少しでも伸ばしたい」「縮ませたくない」と思う人は多いはずです。実は、猫背やO脚など姿勢の矯正によって1cmほど身長が伸びることがあります。また、手術によって脚の骨を伸ばし、10cm以上身長を高くする方法も存在します。一方で、加齢とともに身長が縮んでしまうことを予防するためには、適度な運動や生活習慣が大切です。本記事では、中川将吾先生に成長期後の身長改善の可能性と、維持するための方法について詳しく教えてもらいました。
監修医師:
中川 将吾(つくば公園前ファミリークリニック)
編集部
成長期が過ぎてしまいました。どうしてももう少し身長が欲しいですがどうにかなりませんか?
中川先生
実は成長期を過ぎたと思っていても身長が伸びることもあります。骨の成長は止まっているため、姿勢や骨の並びで変わってくると考えられます。例えば、猫背やO脚などは、本来の骨の並びから考えると身長が低く評価されることになります。従って、それらの修正ができたならば、身長が増加することに繋がります。姿勢の矯正などをおこなうことで身長が1cmほど伸びることもあります。
編集部
身長を伸ばせる手術があるって聞いたのですが本当なのでしょうか?
中川先生
はい、その通りです。脚延長術と言って、下肢の骨を伸ばすことで10cm以上も身長が伸びる手術をおこなっている病院があります。日本国内でもおこなっていますが、高額な費用がかかるため、わざわざ海外で手術を受ける方もいます。また、身長を伸ばすことが目的ではありませんが、側弯症という背骨が曲がって成長する病気の方は、手術による治療を受けることで身長が伸びてしまうといった効果もあります。
編集部
いまの身長をできるだけ縮めたくありません。
中川先生
加齢とともに身長が縮んでいくことがありますが、これは重力の影響によって骨や関節が小さくなったり、狭くなったりするためです。やはり、適度な運動や食事などの生活習慣に気をつけることで予防することが可能です。大人になったとしても、定期的に身長を測ることで早期発見や予防につながります。
(参考文献)
※4 Knutson KL, American Journal of Human Biology: The Official Journal of the Human Biology Association 17.4 (2005): 418-424.
※この記事はMedical DOCにて《【親必見】身長を伸ばすために必要なこと 子どもの成長を促す3つの鍵とは》と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。