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「血圧の左右差」がどれくらいあると「大動脈解離」を発症しやすくなる?医師が解説!

 公開日:2026/03/27
「血圧の左右差」がどのくらいあると”大動脈解離”になりやすい?原因も医師が解説!

血圧の左右差は大動脈解離のサイン?メディカルドック監修医が、発症時に見られる血圧差の目安や、背景にある動脈硬化、血管壁の脆弱性などの原因を詳しく解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「血圧の左右差」がどれくらいあると「大動脈解離」を発症しやすくなる?医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

佐藤 浩樹

監修医師
佐藤 浩樹(医師)

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北海道大学医学部卒業。北海道大学大学院医学研究科(循環病態内科学)卒業。循環器専門医・総合内科専門医として各地の総合病院にて臨床経験を積み、現在は大学で臨床医学を教えている。大学では保健センター長を兼務。医学博士。日本内科学会総合専門医、日本循環器学会専門医、産業医、労働衛生コンサルタントの資格を有する。

「大動脈解離」とは?

大動脈解離とは、大動脈の壁が裂けて血液が壁の内側へ入り込み、壁が二層に裂けてしまう、命に関わる疾患です。胸や背中の急激な激痛で発症します。血流が遮断されることがあるため、病変場所によって、さまざまな臓器に障害を起こす可能性があります。

血圧の左右差がどれくらいあると大動脈解離を発症しやすくなる?

明確な基準はありません。ただし、実際に大動脈解離が起きた際には、血圧の左右差が20mmHg以上みられることが多く、重要なサインの一つになります。これは、解離によって片側の腕へ向かう血流が障害されるためです。一方で、血圧に左右差があるからといって、それ自体が大動脈解離を直接起こすわけではありません。左右差が大きい場合は、背景に動脈硬化などが存在する可能性が高く、それが結果として大動脈解離のリスクを高めることがある、ということです。

血圧の左右差があると大動脈解離を発症しやすくなる原因

血圧の左右差自体が大動脈解離を直接引き起こすわけではありません。血圧の左右差が大きい場合、その背景に血管の障害が存在することが多く、この状態が大動脈解離を発症しやすくします。具体的な原因を4つあげて解説いたします。
動脈硬化で鎖骨下動脈や上腕動脈が狭窄すると左右の血圧差が生じます。動脈硬化は、これらの血管だけでなく、大動脈にも影響がおよびます。その結果、大動脈壁の弾力性が失われ、大動脈の解離のリスクが高まります。喫煙、糖尿病、脂質異常症、高血圧などが要因となります。生活習慣を見直すとともに、異常が指摘された場合は、内科や循環器科を受診ください。

大動脈炎症性疾患

動脈に炎症が起こると、血管の狭窄や拡張が生じて血圧差が生じることがあります。高安動脈炎が代表的な疾患です。炎症が継続すると、血管の壁を内側から慢性的に損傷・変性させるため、動脈硬化とは異なる機序で大動脈壁が脆くなり、大動脈解離のリスクを高めます。症状として、発熱や脈の触れにくさを自覚することも多いです。疑われる場合は、膠原病科、リウマチ科、循環器科を受診してください。

先天性結合組織疾患

遺伝的に大動脈壁が弱い状態です。そのため、動脈が脆く変形しやすいため血圧差が起こります。代表的な疾患はマルファン症候群です。自覚症状がほぼ無いため、発見しづらい疾患ですが、身長が高い、関節が柔らかい、家族歴があるなどが診断の手がかりとなります。疑った場合は、循環器科を受診ください。

未治療の高血圧

高血圧は、大動脈壁に慢性的な過負荷を与えるため、血管が脆くなり、大動脈解離の最大リスク因子となります。健診等で血圧高値を指摘された場合は、自覚症状の有無にかかわらず、内科や循環器科を受診してください。また、普段から自発的に血圧を測定する習慣をつけることが大切です

動脈の解剖学的異常

動脈の分岐角度が鋭い、狭窄や蛇行があるなどの解剖学的異常があると、血流が左右不均等になり血圧差が生じます。この状態が継続すると、慢性的に動脈へ負荷がかかり、血管壁ストレスが増大し大動脈解離の要因となります。診断には、血管エコーやCT検査が有効で、循環器科または心臓血管外科が担当しています。

「大動脈解離と血圧の左右差」についてよくある質問

ここまで大動脈解離と血圧の左右差について紹介しました。ここでは「大動脈解離と血圧の左右差」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

血圧に左右差が生じる原因について教えてください。

佐藤 浩樹佐藤 浩樹 医師

代表的な原因は、動脈硬化による鎖骨下動脈や腕頭動脈の狭窄、血管炎による炎症性の狭窄、先天的な血管の曲がりや細さ、胸郭出口症候群による動脈圧迫などがあげられます。血圧の左右差が持続する場合は、血管の異常がある可能性があるため、循環器科を受診ください。

まとめ

血圧の左右差はそれ自体が大動脈解離を直接起こすわけではありませんが、動脈硬化、血管炎、先天的血管異常、高血圧など、血管を弱くする疾患のサインです。加えて、大動脈解離のリスク上昇につながる重要な手がかりともいえるでしょう。日頃から血圧管理、禁煙、適度な飲酒、無理のない運動を心がけ、左右差に気づいたら循環器科での診察を受けることが重要です。

「大動脈解離」と関連する病気

「大動脈解離」と関連する病気は7個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

脳神経系

大動脈解離に関連する疾患は多く、いずれも重症化すると命に関わる危険性が高いものです。しかしながら、高血圧をはじめとする生活習慣病の予防や適切な管理によって、大動脈解離の発症リスクを大きく下げることができます。日頃から血圧管理や生活習慣改善に取り組むことが重要です。

「大動脈解離」と関連する症状

「大動脈解離」と関連している、似ている症状は8個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

大動脈解離が発症すると、全身にさまざまな症状が起こります。鑑別が難しいこともたびたびあります。これらの症状が継続する場合は、ためらわずに病院を受診しましょう。

この記事の監修医師