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「尿蛋白」の異常で疑う5つの病気はご存じですか?対処法も医師が解説!

 公開日:2026/04/11
「尿蛋白」の異常で疑う5つの病気はご存じですか?対処法も医師が解説!

尿蛋白の異常が示す具体的な病気と正しい対処法とは?メディカルドック監修医が、糸球体腎炎やネフローゼ症候群、糖尿病性腎症等の特徴や治療方針について詳しく解説します。

※この記事はメディカルドックにて『健康診断で「尿蛋白」と言われたら何が「原因」かご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

伊藤 陽子

監修医師
伊藤 陽子(医師)

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浜松医科大学医学部卒業。腎臓・高血圧内科を専門とし、病院勤務を経て2019年中央林間さくら内科開業。相談しやすいクリニックを目指し、生活習慣病、腎臓病を中心に診療を行っている。医学博士、産業医、日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本医師会認定産業医、公認心理師。

健康診断・血液検査の「尿蛋白」の異常で気をつけたい病気・疾患

ここではメディカルドック監修医が、「尿蛋白」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

腎炎・急性糸球体腎炎・慢性糸球体腎炎

腎炎は、腎臓の糸球体に炎症が起こり、壊れていく病気です。腎炎の原因や経過により急性糸球体腎炎、急速進行性腎炎、慢性糸球体腎炎に分けられます。これらの病気を診断するためには腎生検と言って、腎臓に針を刺し一部の組織を採取して顕微鏡で検査して診断します。
急性糸球体腎炎は扁桃腺炎後10日程度で発症する一過性の腎炎です。肉眼的血尿や浮腫、高血圧などがみられます。溶連菌感染症が原因であることが多いです。
急速進行性腎炎は、週から月単位で悪化します。全身倦怠感や発熱を伴い、血液検査で腎機能の悪化、血尿、蛋白尿を伴うことが多いです。さまざまな原因がみられますが、中でも全身の微細な血管炎が原因となる事が最も多いです。
慢性糸球体腎炎はゆっくりとした進行で糸球体に炎症が起こり、尿蛋白や血尿で発見されることが多いです。原因はさまざまです。ネフローゼ症候群を示すこともあれば、腎機能が徐々に悪化することもあるため腎生検の結果により治療の方針を検討します。

ネフローゼ症候群

ネフローゼ症候群は尿中に蛋白が大量に出ることで、血液中の蛋白が減少した結果、むくみが起こる病気です。ネフローゼ症候群の原因はさまざまであり、特定するために、腎生検を行います。
ネフローゼ症候群は、①尿蛋白一日3.5g以上②血液中のアルブミンが3.0g/dL以下が満たされた場合、診断されます。
高度となると、心不全となったり、胸水が溜まったり、血栓症を合併する危険性もあるため注意が必要です。浮腫がみられた場合には、早めに内科・腎臓内科で相談しましょう。

慢性腎臓病(CKD)

慢性腎臓病(CKD)とは、尿蛋白や腎臓の形態異常などの腎臓の障害や腎機能の低下が3か月以上持続した場合に診断されます。日本における慢性腎臓病は成人のおおよそ5人に1人と言われています。年齢が上がるほど罹患率が高く、原因は生活習慣病が多いです。慢性腎臓病が進行すると末期腎不全となり、心血管疾患を合併しやすくなります。また、進行した慢性腎臓病が改善することは難しく、早期に診断、治療をすることが大切です。健康診断などで腎臓病を指摘されたら、早めに内科・腎臓内科を受診しましょう。

高血圧

高血圧は、診察室での血圧が140/90mmHg以上の場合に診断されます。高血圧は、動脈硬化を進行させ、さまざまな病気の原因になり得ます。また、高血圧は腎臓に負担をかけ、蛋白尿が出たり、腎機能が進行する原因となるため気をつけなければなりません。
健康診断などで高血圧を指摘された場合、早めに内科・循環器内科を受診しましょう。

糖尿病性腎症

糖尿病で高血糖が持続すると、腎臓の血管が傷つき、蛋白尿がみられるようになります。この状態が糖尿病性腎症です。さらに高血糖が持続すると、徐々に腎機能の障害も認められるようになります。現在日本において、血液透析導入の原因の疾患の中で糖尿病性腎症による腎不全が最も多いです。糖尿病と診断された場合、高血糖が持続しないようにコントロールし、糖尿病性腎症を合併しないように気をつけましょう。

「尿蛋白」の正しい対処法・改善法は?

尿蛋白が陽性と指摘された場合、ご自身でできる対処法は限られています。まず、内科・腎臓内科を受診して再検査を行いましょう。特にむくみが強い場合や、だるさや発熱を伴う場合、腎機能低下も指摘された場合には早急に受診をすることをお勧めします。
尿蛋白が陽性である場合、対処法は原因により異なります。そのため、原因を調べることが大切です。原因が分かるまで、ご自身でできることとしては、塩分制限です。減塩は腎臓への負担を軽減できるため、塩分は控えめにして過ごし、早急に腎臓内科を受診しましょう。

「尿蛋白の原因」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「尿蛋白の原因」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

プロテイン等たんぱく質を摂りすぎると尿蛋白になりますか?

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

プロテインなどの蛋白を摂取しすぎると、尿蛋白が陽性となる可能性があります。正常な腎機能の場合でも、蛋白過剰摂取で尿蛋白が出やすくなるという報告がありますが、現在のところはっきりと結論は出ていません。しかし、少なくとも腎機能が低下した方では、食事の蛋白量が過剰になると尿蛋白量が増加したり、腎機能が低下しやすくなることが分かっています。尿蛋白陽性を指摘された方で、プロテインを摂りすぎている場合は、まずプロテインの摂取をやめ、腎臓内科を受診して相談しましょう。

健康診断の前に水など飲み物をたくさん飲めば尿蛋白は薄まりますか?

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

水分を多く飲むと希釈された尿が出るため、尿蛋白の濃度が薄くなります。このため、尿蛋白が陽性になりにくい可能性はあります。しかし、尿蛋白が薄くなり、見た目上異常がなかったとしても、本来の腎臓病がなくなったわけではありません。万が一、腎臓病があるにもかかわらず、治療が遅れてしまうと腎機能が低下してしまう可能性も考えられます。健康診断前は、脱水を防ぐ適量での水分摂取としましょう。

健診で尿蛋白が指摘されたら、何科の病院で原因が特定できますか?

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

健康診断で尿蛋白が認められた場合、まず再検査を行うことが必要です。この再検査や精密検査を行うには、腎臓内科を受診すると良いでしょう。すぐに腎臓内科を受診できない場合には、まず内科を受診し、再検査を行い、再検査でも尿蛋白がみられる場合には腎臓内科を紹介してもらうのが良いでしょう。

まとめ 尿蛋白の原因は腎臓病

尿蛋白がみられる場合、多くは腎臓病による原因が考えられます。腎炎や糖尿病性腎症、生活習慣病による腎臓病などの可能性が高いです。しかし、体調不良や運動直後では尿蛋白が陽性となりやすいです。また、女性の場合には生理の影響や妊娠の影響の可能性も考えられる。また、起立性蛋白尿と言って、病的に問題がないものもあるため、再検査や早朝尿での精密検査を行うことが勧められます。
腎臓病はなかなか症状が出づらい病気です。しかし、進行すると改善しにくいため、早目に治療を開始することが大切です。健康診断で尿蛋白を指摘された場合、早めに腎臓内科を受診しましょう。

「尿蛋白」の異常で考えられる病気

腎、泌尿器系の病気

内科系の病気

  • 発熱
  • 感染症

循環器系の病気

代謝・内分泌系の病気

産婦人科系の病気

  • 妊娠

「尿蛋白」と関連する症状

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