何をすると「胃カメラの鎮静剤」が効かなくなる?効きすぎる人の特徴も医師が解説!

胃カメラの鎮静剤が効きやすい人の特徴とは?メディカルドック監修医が、内臓機能や体重、飲酒習慣などの要因による効き方の違いについて解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「胃カメラ検査で鎮静剤が効かない」人の特徴はご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
木村 香菜(医師)
目次 -INDEX-
胃カメラ(胃内視鏡検査)とは?
胃カメラ(胃内視鏡検査)は、上部消化管(食道・胃・十二指腸)の状態を観察する検査です。胃カメラ検査の方法としては、口から内視鏡を入れる「経口内視鏡」と、鼻から内視鏡を入れる「経鼻内視鏡」の2種類があります。
検査に伴う苦痛を和らげるため、鎮静剤が用いられることがあります。今回の記事では、鎮静剤が効かない理由について解説します。
胃カメラの鎮静剤が効きやすい人の特徴
以下の特徴に該当する人は、胃カメラの鎮静剤が効きやすい場合があるため、注意が必要です。
内臓機能が低下している人
内臓の機能が低下している場合は、鎮静剤の効果が長時間になってしまう傾向にあります。例えば、肝臓の機能が低下していると、鎮静剤が体内で分解されにくくなるため、鎮静剤の効果が持続しやすくなるといわれています。
体重が軽い人
一般的に体重が軽いと鎮静剤が強く効く傾向があります。これは、鎮静剤の量が同じでも、体重が軽いと血中濃度が高くなりやすいためと考えられています。
高齢者
加齢に伴って、肝臓や腎臓の機能が低下するため、薬の代謝や排泄が遅くなります。そのため、高齢者は鎮静剤の影響を受けやすく、少量でも強く作用する場合があります。
ふだんからお酒をあまり飲まない人
お酒をあまり飲まない人は薬に対する耐性が低いため、鎮静剤の効果を強く感じやすい可能性があります。また、覚醒にも時間がかかる場合があり、検査後にしばらくぼんやりした状態が続く可能性があるため注意が必要です。
睡眠不足や疲れがたまっている人
睡眠不足や疲れがたまり、脳が疲れていると、鎮静剤によって、通常よりも強く眠気を感じやすくなります。また、疲れていると血圧が下がりやすい状態にも関わらず、鎮静剤の作用によってさらに低血圧を引き起こす危険性もあります。その結果、検査後にめまいやふらつきを感じやすくなることがあるため、前日はしっかり睡眠をとり、体調を整えておきましょう。
胃カメラの鎮静剤が効きにくい人の特徴
以下のような条件に該当する人は、胃カメラの鎮静剤が効きにくいため注意が必要です。
睡眠薬や抗不安薬を服用している人
普段から、抗不安薬・うつ病・睡眠剤などの精神系の薬を飲んでいる場合は、鎮静剤の効果が減弱する場合があります。これらの薬は、鎮静剤と同じ作用の課程を多く持っているため、長期間服用していると耐性ができ、鎮静剤の効果が弱くなる場合があります。そのため、睡眠薬や抗不安薬を服用している場合は、事前に医師に伝えて、鎮静剤の種類や量を調整してもらいましょう。
緊張しやすい人
過度の緊張や不安があると、交感神経が活性化し、鎮静剤の効果が効きにくい場合があります。特に、胃カメラに対して強い恐怖心を持っている場合は、鎮静剤が効きにくく、覚醒しやすい傾向にあります。
普段からアルコールをよく飲む人
アルコールを日常的に摂取している場合は、鎮静剤に対して耐性ができていることが多いため、鎮静剤の効果が弱まる可能性があります。
検査前には、飲酒習慣を医師に伝え、適切な鎮静剤の量を調整してもらうことが重要です。また、必要に応じて、異なる種類の鎮静剤を併用して効果を高める場合もあります。
カフェインを多く摂取する人
コーヒーやエナジードリンク、緑茶などにはカフェインが多く含まれています。カフェインを普段から多く摂取しているとベンゾジアアゼピン系の鎮静剤の効果が弱まる可能性があります。そのため、検査前日はカフェインの摂取をなるべく控えた状態で検査を受けましょう。
一部の薬を長期間内服している人
抗てんかん薬(カルバマゼピンなど)や抗結核薬の一つであるリファンピシンなどは、肝臓の代謝酵素であるCYP3A4を誘導します。すると、鎮静剤の一つであるミダゾラムの分解を促進します。その結果、鎮静剤の分解が早まり、効果が短くなる可能性があります。
「胃カメラ検査の鎮静剤が効かない理由」についてよくある質問
ここまで胃カメラ検査の鎮静剤が効かない理由について紹介しました。ここでは「胃カメラ検査の鎮静剤が効かない理由」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
胃カメラの鎮静剤が効かない際はどうすればいいのでしょうか?
木村 香菜 医師
鎮静剤の量が不足している可能性があるため、医師に相談し、適切な量を調整してもらうことが重要です。また、体質的に鎮静剤が効きにくい方もいるため、異なる種類の鎮静剤を組み合わせて使用することが推奨されます。特に、普段から抗不安薬や睡眠薬を服用している方は、鎮静剤が効きにくい場合があるため、医師に一度相談しましょう。
胃カメラの鎮静剤はどれくらいで効き始めるのでしょうか?
木村 香菜 医師
一般的に数分後で効果が現れます。しかし、効き始めるまでの時間には個人差があり、体質や体調、使用する薬剤の種類によっても異なります。なお、鎮静剤の作用時間は約1時間程度です。鎮静剤の効き方に不安がある場合は、事前に医師と相談し、自分に適した方法を選ぶことが重要です。
まとめ 胃カメラで鎮静剤を使用するメリットは多い
胃カメラで鎮静剤を使用すると、患者が持つ検査時の不安感が軽減するだけでなく、医師も余裕を持てるため、検査の質も上がるなど多くのメリットがあります。ただ、鎮静剤は効きにくい場合やデメリットも少なからず存在します。そのため、胃カメラを行う前に、詳細な情報を医師に伝えるようにしましょう。定期的な胃カメラ検査を行うことで、胃がんなど多くの病気の早期発見と治療を行うことができます。
「胃カメラ」の異常で考えられる病気
「胃カメラ」から医師が考えられる病気は9個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
これらの病気は胃カメラ検査によって発見できます。定期的な検査を受けることで、早期発見に繋がります。また、小さな範囲の腫瘍であれば、その場で生検と治療を兼ねて摘出することが可能です。



