「皮膚がん」の治療で”皮膚移植”は行う?3つの治療法を医師が解説!

皮膚がんの治療方法をご存知でしょうか。メディカルドック監修医が皮膚がんの治療方法について解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。
※この記事はメディカルドックにて『「皮膚がんの原因」はご存知ですか?症状やかかりやすい人の特徴も解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
高藤 円香(医師)
目次 -INDEX-
皮膚がんとは?
皮膚がんは、皮膚を形成する細胞がDNA損傷を修復できずに増殖する病気です。DNAの損傷は、紫外線の影響、ウイルス感染、外傷(やけどや怪我)、放射線治療などの慢性的な刺激によって引き起こされます。これらの刺激が続くと、細胞の修復能力が追いつかず、がんが発生します。
皮膚がんは、このような細胞の異常な成長を引き起こす病気であり、早期発見と適切な治療が重要です。皮膚がんについての理解を深め、予防策を考えることが大切です。
皮膚がんの治療
皮膚がんの治療は、早期発見と適切な治療が重要です。治療法について以下で解説していきます。
外科手術
皮膚がんの治療には、主に外科手術が行われます。
外科手術とは、皮膚を切開してがんを取り除く治療です。手術では、がん化しているところと正常なところを含めてとり、安全に切除を行います。切除した部分は単純に縫い合わせることもありますが、切除した範囲が広い場合は他の部分の皮膚を移植することもあります。
外科手術の目的は、根治的にがんを取り除くことです。外科手術の副作用としては、出血や感染などがあります。
放射線治療
メラノーマが脳や骨に転移した場合、放射線治療が選択されることがあります。放射線治療とは、高エネルギーの放射線をがんに当てて細胞を傷つける治療です。放射線治療は、以下のような場合に行われます。
・手術でがんを十分に切除できない場合やリンパ節に転移がある場合
・年齢や合併症のため手術が困難な場合
・手術後に再発を予防するため
・脳や骨などに転移したがんの症状を改善するため
放射線治療は、メラノーマ以外の皮膚がんに対しても効果的とされており、有棘細胞がんや血管肉腫等にも適応されます。放射線治療は、外から当てる「外部照射」と、体内に放射性物質を入れる「内部照射」の2種類がありますが、皮膚がんでは主に外部照射が行われます。放射線治療の期間には個人差があり、1回で済む場合や、数週間〜数ヶ月にわたって行われる場合もあります。
放射線治療は、副作用として、以下のようなものがあります。
・皮膚の赤みやかさぶた、脱毛、粘膜炎などの局所的な反応
・倦怠感や食欲不振などの全身的な反応
・長期的には皮膚の色素沈着や硬化、白内障などの慢性的な障害
放射線治療を受ける場合は、医師や看護師とよく相談し、副作用への対処法や予防法を学ぶことが大切です。また、放射線治療中や治療後は、皮膚を清潔に保ち、保湿ケアや日焼け止めなどを行うことも必要です。
化学療法
皮膚がん、特にメラノーマの治療には化学療法が用いられます。化学療法とは、「抗がん剤」と呼ばれる薬剤を用いた治療です。抗がん剤は血液やリンパ液によって全身に運ばれるため、遠くに転移したがんにも効果が期待できます。抗がん剤は点滴や経口で投与されます。
化学療法の目的は、手術や放射線治療の効果を高めることや、転移したがんを抑えることです。化学療法は数週間~数ヶ月にわたって行われます。
化学療法の副作用としては、吐き気や嘔吐、白血球の減少、貧血、脱毛などがあります。
皮膚がんについてよくある質問
ここまで皮膚がんの症状を紹介しました。ここでは「皮膚がんの症状」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
皮膚がんにかかりやすい人の特徴はありますか?
高藤 円香 医師
皮膚がんは、どなたでも罹患する可能性がありますが、以下のリスク要因を持つ方は特に注意が必要です。
・過度に紫外線を浴びている
・日焼けがある
・光線過敏症、色白の方
・高齢の方
・皮膚がんの家族歴がある
・免疫抑制状態(ステロイドやその他の免疫抑制剤を使用中の方、透析患者等)
など
これらの要因は、皮膚細胞のDNAに損傷を引き起こし、正常な細胞成長と分裂を妨げる可能性があります。これらのリスク要因を理解し、適切な予防策を講じることで、皮膚がんのリスクを減らすことにつながります。
皮膚がんとほくろの違いはありますか?
高藤 円香 医師
ほくろは、母斑細胞母斑という良性の色素性病変です。何十年も前からあるほくろでも、数ヶ月で急に大きくなった場合は、皮膚がんの可能性があります。しかし、これはほくろががん化したわけではなく、発生当初からメラノーマだった可能性があります。「これは前からあったほくろだから」と自己判断せず、急に大きくなった場合は皮膚科で診てもらうことが重要です。
編集部まとめ
ここまで皮膚がんの原因についてお伝えしてきました。
皮膚がんの原因の要点をまとめると以下の通りです。
⚫︎まとめ
- ・皮膚がんとは、皮膚の細胞が異常に増殖してできる悪性腫瘍の総称。皮膚がんには、基底細胞がん、有棘細胞がん、悪性黒色腫など、さまざまな種類がある
- ・皮膚がんの原因は、紫外線や放射線などの物理的刺激や、やけどや外傷などの皮膚障害などが関係していると考えられている。これらの要因は、皮膚の細胞の遺伝子に傷をつけることで、がん化を促進する可能性がある
- ・皮膚がんの治療方法は、がんの種類や進行度によって異なるが、主に外科手術、放射線治療、化学療法などがある
「皮膚がん」と関連する病気
「皮膚がん」と関連する病気は11個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
皮膚がんと同じような症状をおこす病気もこれほどあります。なかなか自己判断は難しいので、症状が続く場合はぜひ一度医療機関を受診してください。
「皮膚がん」と関連する症状
「皮膚がん」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 皮膚の色が変わる
- ほくろが大きくなった
- あざが治らない
- 湿疹のようなものができて治らない
- 皮膚に痛みを感じる
- 皮膚からの出血
- かゆみやかさぶた
これらの症状が当てはまる場合には、皮膚がんなどの異常の有無を確認するべく、早めに医療機関を受診しましょう。
参考文献