「卵巣がん」の初期症状はご存じですか?見逃し注意の前兆を医師が解説!

卵巣がんを発症するとおりものにどのような特徴が現れる?メディカルドック監修医が卵巣がんの初期症状などを解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「卵巣がん」を発症すると「おりもの」にどのような特徴が現れる?臭いや色の特徴も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
秋谷 進(東京西徳洲会病院小児医療センター)
目次 -INDEX-
「卵巣がん」とは?
卵巣がんは、卵巣に発生する悪性腫瘍の総称です。日本では婦人科がんの中でも死亡率が高いとされ、特に早期発見が難しいことが課題とされています。
進行すると、腹部周りのサイズが大きくなる、お腹にしこりをふれる、食欲がなくなるなどの症状が現れることがあります。しかし、初期には自覚症状がほとんどないため、健診や婦人科受診の機会が少ないと見逃されやすい病気です。
近年は、卵巣がんのリスク要因として、家族歴、遺伝子変異(BRCA1/2)、未経産、排卵回数の多さなどが知られています。
今回の記事では、卵巣がんを発症した場合に、おりものにどのような変化が現れるのかについて解説します。
卵巣がんの前兆となる初期症状
卵巣がんは、症状が現れる前に病気が進行する可能性が高い病気です。そのため、早期発見が困難なケースも多いです。以下のような症状は、卵巣がんに関連している可能性があるため、放置せずに婦人科などの医療機関を受診するようにしましょう。
腹痛
下腹部の鈍い痛みや張り感が続くことがあります。
月経痛や胃腸障害と区別がつきにくいため、見逃されやすい点に注意が必要です。
市販薬で一時的に症状が緩和することもありますが、原因不明の腹痛が長く続く場合は早めの受診をおすすめします。
腹部が膨張し硬くなる
卵巣がんと診断される前の症状として、お腹が持続的に膨らみ、硬く膨張するような症状が現れることもあります。
また、卵巣がんが進行すると腹水がたまり、お腹が急に膨らんで硬さを感じることがあります。
体重は減っているのに腹部だけが張ってくる場合は要注意です。短期間での腹部膨満感は消化器疾患(特に肝硬変などの肝疾患)との鑑別が必要であり、消化器内科、あるいは婦人科受診が勧められます。
腹部のしこり
自分で触れてしこりに気づくことがあります。特に片側の卵巣に限局した腫瘍の場合、数cm以上に大きくなると触診で確認できることもあります。
6cm以上になり、放置すると腫瘍の破裂や捻転による緊急手術が必要になるケースもあるため、違和感があれば早急に受診しましょう。
腟からの出血がみられる
卵巣がんでは頻度は高くないものの、不正出血や血の混じったおりものが出ることがあります。特に閉経後の出血は子宮がんや卵巣がんの可能性があり、放置は禁物です。
軽度の出血でも繰り返す場合は早めに婦人科を受診しましょう。
排尿回数の変化
腫瘍や腹水が膀胱を圧迫すると、頻尿や排尿困難が起こります。膀胱炎と誤解されやすい症状ですが、抗菌薬を使っても改善しない場合は精密検査が行われます。
「卵巣がんとおりもの」についてよくある質問
ここまで卵巣がんとおりものなどを紹介しました。ここでは「卵巣がんとおりもの」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
卵巣がんの手遅れとなる症状について教えてください。
阿部 一也 医師
卵巣がんは、早期の段階の場合、5年生存率は90%程度です。一方、脳や骨などの遠隔臓器に転移があるような段階では20%程度となります。
卵巣がんの完治が難しいケースとしては、がんがかなり進行している、あるいは再発した場合などがあると考えられます。そのような場合、例えば腹水の貯留によりお腹が大きく膨れる、強い腹痛が持続する、呼吸困難が出る、体重減少や全身の衰弱が顕著になるといった症状が現れます。この段階では治療が難しくなることも多いため、日常的な体調変化の段階で受診することがとても重要です。
編集部まとめ
おりものの変化は卵巣がんのサインとなる場合もありますが、多くは細菌性腟炎やトリコモナス腟炎などの性感染症、あるいは生理的変化によるものです。しかし「いつもと違う」と感じたときに放置してしまうと、重大な病気を見逃す可能性があります。卵巣がんは早期発見が難しい病気だからこそ、気になる症状があれば早めに婦人科を受診し、必要な検査を受けることが大切です。
「卵巣がん」と関連する病気
「卵巣がん」と関連する病気は4個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
卵巣がんに関連する病気としては、これらのようなものがあります。腹痛や腹部膨満感、おりものの変化など、気になる症状があれば医療機関を受診しましょう。
「卵巣がん」と関連する症状
「卵巣がん」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
卵巣がんは、初期の段階ではほとんど症状がなく、見過ごされやすいものです。症状が長く、お腹の張りや苦しさが続く場合には、早目に婦人科を受診しましょう。