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「パーキンソン病になりやすい人」の特徴はご存知ですか?医師が徹底解説!

 公開日:2024/07/25

パーキンソン病の原因とは?Medical DOC監修医がパーキンソン病の原因・なりやすい人・症状・予防法や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

※この記事はMedical DOCにて『「パーキンソン病の原因」はご存知ですか?なりやすい人の特徴も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

村上 友太

監修医師
村上 友太(東京予防クリニック)

プロフィールをもっと見る
医師、医学博士。福島県立医科大学医学部卒業。福島県立医科大学脳神経外科学講座助教として基礎・臨床研究、教育、臨床業務に従事した経験がある。現在、東京予防クリニック院長として内科疾患や脳神経疾患、予防医療を中心に診療している。
脳神経外科専門医、脳卒中専門医、抗加齢医学専門医。日本認知症学会、日本内科学会などの各会員。

「パーキンソン病」とは?

パーキンソン病とは、イギリスのJ.パーキンソン医師が1817年に初めて報告した病気で、脳の神経細胞の一部の働きが悪化し体をうまくコントロールできなくなる難病の一つです。
有病率は、1000人に1-2人程度ですが、加齢とともに増加し65歳以上では100人に約1人です。日本では人口の高齢化に伴い患者数が増加しています。
なお、パーキンソン症候群という病名も聞いたことがあるかもしれませんが、これはパーキンソン症状が現れる数々の病気の総称のことを指します。

パーキンソン病になりやすい人の特徴

冒頭で説明したように加齢とともに増えていく病気であるため、年齢的な影響があります。また、確定診断を受ける前からパーキンソン病の患者さんに多くみられる傾向のある症状もあるのでそれらを紹介します。

年齢が50歳以上

パーキンソン病は50~60歳以降に発症することの多い病気と言われています。65歳以上では患者数が急激に増え、80歳以降がピークです。パーキンソン病は脳内にあるドーパミン神経細胞が減ると発症する病気ですが、健康な人でも20歳をピークにドーパミンは減っていく傾向が見られるため、加齢とともにパーキンソン病と同じような症状が出やすくなります。
なお、稀に20−30歳台で発症することもありますが、40歳以下で起こる場合には若年性パーキンソン病と呼ばれています。

女性に多い

日本では、パーキンソン病の有病率は、男女比が1:1.8と女性に多い傾向があります。
一方で海外では、男性の方が多いといわれています。一説には女性ホルモンであるエストロゲンが神経保護作用の影響があると考えられていますが、明確ではありません。
なお、男女で出現しやすい症状が異なることが知られています。
男性では、固縮や睡眠障害、言語の流暢性や表情の認識の低下などが多いといわれています。一方で、女性では、ジスキネジアやうつ状態、視覚空間認知の低下などが多いといわれています。

「パーキンソン病の原因」についてよくある質問

ここまでパーキンソン病の原因などを紹介しました。ここでは「パーキンソン病の原因」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

パーキンソン病の原因となる可能性の高い食べ物を教えてください。

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

これまで多くの研究がされているものの、食べ物とパーキンソン病との因果関係は現時点で明らかになっていません。ただし、消化管に慢性炎症のある人がパーキンソン病の発症率が高いという報告などもあることから、消化管からの刺激、つまり食事による影響がパーキンソン病の発症に関与する可能性は考えられています。

パーキンソン病はストレスが原因で悪化するのでしょうか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

はい。ストレスが直接的な発症原因というわけではありませんが、家庭や労働環境の変化などで強いストレスがあると、それをきっかけにパーキンソン病の症状が出現しやすくなることが知られています。

パーキンソン病を発症しやすい性格はありますか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

さまざまな疫学研究がありますが、病前性格と発症との関連について解明されているわけではありません。発症しやすい性格は確立されていないと思われます。

編集部まとめ

パーキンソン病は進行性の病気であり、現時点では完全に治すことは難しい状況です。しかし、症状を軽くする治療は大きく進歩しているため、早めに適切な治療を受けることがより快適な日常生活を送る上で重要となっています。
ふるえなど疑わしい症状がある場合には、医療機関を早めに受診することをお勧めします。

「パーキンソン病の原因」と関連する病気

「パーキンソン病の原因」と関連する病気は8個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

脳神経内科・脳神経外科の病気

  • 進行性核上性麻痺
  • 多系統萎縮症
  • 大脳皮質基底核変性症
  • 薬剤性パーキンソン症候群
  • 慢性硬膜下血腫
  • 正常圧水頭症

パーキンソン病を発症する前から便秘症状や嗅覚障害、睡眠障害などを発症していることもあります。なかなか症状が改善しない場合、パーキンソン病が隠れている可能性があります。

「パーキンソン病の原因」と関連する症状

「パーキンソン病の原因」と関連している、似ている症状は13個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • 手足のふるえ
  • 動作が緩慢
  • 体をうまく動かせない
  • 転びやすい
  • 筋肉が硬い
  • 汗をかく
  • 疲れやすい
  • 表情がかたい
  • 睡眠の質が低い
  • 臭いが分かりにくい

手足のふるえや体の動かしにくさが初期症状として多いのですが、症状の左右差もよく見られます。気になる症状がある場合には早めに医療機関を受診しましょう。

この記事の監修医師