目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 「脳出血(脳内出血)の予防法」はご存知ですか?医師が徹底解説!

「脳出血(脳内出血)の予防法」はご存知ですか?医師が徹底解説!

 公開日:2025/11/28
「脳出血(脳内出血)の予防法」はご存知ですか?医師が徹底解説!

脳出血(脳内出血)の原因とは?Medical DOC監修医が脳出血(脳内出血)の予防法や何科へ受診すべきかなどを解説します。

※この記事はMedical DOCにて『「脳出血(脳内出血)の原因」はご存知ですか?予防法も医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

中川 龍太郎

監修医師
中川 龍太郎(医療法人資生会 医員)

プロフィールをもっと見る
奈良県立医科大学卒業。臨床研修を経て、医療法人やわらぎ会、医療法人資生会南川医院に勤務。生活習慣病や肥満治療、予防医学、ヘルスメンテナンスに注力すると同時に、訪問診療にも従事している。日本プライマリ・ケア連合学会、日本在宅医療連合学会、日本旅行医学会の各会員。オンライン診療研修受講。

「脳出血(脳内出血)」とは?

脳出血(脳内出血)とは、脳実質内(脳みその中)の血管が破れて出血してしまう病気です。脳実質内で血腫という血のかたまりができてしまい、近くの脳組織を圧迫することでさまざまな症状が現れます。特徴的な症状には、突然の頭痛や意識消失、嘔吐、麻痺、意識障害などがあります。
脳出血の診断は、頭部の画像検査で行います。緊急のCT検査やMRI検査によって診断されることが多いです。
受診すべき診療科は脳神経外科です。各検査の結果をもとに、治療方針が決定されます。血腫のサイズが小さい場合は、血圧を厳格に管理しつつ入院下で経過観察やリハビリを行います。一方、血腫のサイズが大きい場合や位置が悪い場合は、手術で血腫を取り除くことが推奨されています。

脳出血(脳内出血)の予防法

高血圧や睡眠不足にならないように

予防法のキモは、血圧を上げないようにする、ということです。では血圧が上がる要因は何かというと、高塩分食・過剰なストレス・睡眠不足・喫煙・アルコールの過剰摂取などがあります。
ご自身ですぐに行動できるものとしては、禁煙やアルコール量を減らす、食事の味付けを薄めにする、などの対策になるかと思います。他にはストレス、睡眠不足というのも関わってきます。リフレッシュできる行動を意識的にとる、ストレスがどうしても解消できない環境(人間関係や職場)の場合は、退くのも一つの手段でしょう。
また睡眠不足に関しては、もちろんご自身で寝具を調整したり、睡眠時間を確保するということも重要ですが、睡眠時無呼吸症候群という可能性も考慮しないといけません。
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に口の奥にある舌根が起動を塞いでしまい、無呼吸状態になるというものです。これはなかなか自身では気づきにくいのですが、睡眠の質を著しく下げて、血管への負担も大きくなります。周囲の方からいびきを指摘されたことがあり、日中の疲労感や眠気を自覚している方は、一度この病気の可能性を考えた方がいいでしょう。
睡眠時無呼吸症候群を専門的に見ているクリニックもありますので、一度受診してみてください。

「脳出血(脳内出血)の原因」についてよくある質問

ここまで脳出血の原因・予防法などを紹介しました。ここでは「脳出血の原因」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

若い女性が脳出血(脳内出血)を発症する原因はどんなことが考えられますか?

中川 龍太郎医師中川 龍太郎(医師)

基本的に高齢者に多い脳出血ですが、若い女性で発症するケースも少なからずあります。その場合は、血管の奇形(脳動静脈奇形)や生まれつき血管が脆い病気(Ehlers-Danlos症候群などの遺伝性の病気)、妊娠出産による血圧変動の影響が考えられます。

高齢者で脳出血(脳内出血)を発症する原因を教えて下さい。

中川 龍太郎医師中川 龍太郎(医師)

動脈硬化が進行していたり、先述の脳アミロイド血管障害の可能性も考えられます。

脳出血(脳内出血)が原因でうつ病などの精神疾患を発症することはあるのでしょうか?

中川 龍太郎医師中川 龍太郎(医師)

十分にあり得ます。脳出血によって、前頭葉や前頭葉下部といった感情や認知機能に関わる領域がダメージを受けた場合、うつ病、不安、精神面の不安定さといった精神的症状が生じる可能性があります。また、その領域に脳出血がなくとも、脳出血から手術、リハビリといった体験やその後の環境の変化が、強い精神的ストレスになり、うつ病の原因となることがあります。

編集部まとめ

今回は脳出血の原因とその予防法についてご紹介しました。端的にまとめるなら、「とにかく高血圧に厳しく」ということになるかと思います。高血圧は自覚症状がないため、放置されがちな病気ですが、脳出血を発症してしまったら、ダメージを受けた脳細胞は決して元には戻りません。一度でも指摘されたことがある方は、十分注意していただきたいと思います。

「脳出血(脳内出血)の原因」と関連する病気

「脳出血(脳内出血)の原因」と関連する病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

脳神経科の病気

高血圧が原因になることが多い脳出血ですが、それ以外にも脳出血のリスクを高める病気は数多くあります。肥満、動脈硬化といった生活習慣によって起こるものは、生活習慣の改善で対応できるものもありますので、ぜひ取り組んでみてください。

「脳出血(脳内出血)の原因」と関連する症状

「脳出血(脳内出血)の原因」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

これらの症状が見られた際は、脳出血の可能性があります。複数見られる場合は、早急に医療機関を受診してください。

この記事の監修医師

注目記事