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インプラントと補綴を併用した治療とは?症例やメリット・デメリット

 更新日:2024/11/23
インプラントと補綴を併用した治療とは?

失った歯を補う代表的な治療法に、機能性と審美性を兼ね備えたインプラントと、入れ歯・ブリッジをはじめとする補綴があります。

これらの治療法にはメリット・デメリットがあり、選択するのが難しい場合もあるでしょう。その際に検討できるのが、インプラントと補綴の併用です。

この記事では、インプラントと補綴を併用した治療を詳しく解説します。失った歯の治療を検討している方は、参考にしてみてください。

濱 仁隆

監修歯科医師
濱 仁隆(浜歯科)

プロフィールをもっと見る
1994年 日本歯科大学歯学部 卒業
1998年 日本歯科大学大学院 卒業(歯科補綴学教室第二講座・歯学博士)
同大学付属病院 補綴科入局
2001年 日本歯科大学附属病院 総合診療科
インプラントセンター併任
2005年 日本歯科大学附属病院 退職
浜歯科 開院
日本歯科大学 非常勤講師
2018年 日本歯科大学 臨床准教授

インプラントと補綴を併用した治療とは?

インプラントと補綴を併用した治療とは?
一般的に失った歯の治療には、インプラント入れ歯・ブリッジのいずれかを用いた治療が選択されます。これらの治療は歯を失った箇所を人工歯で補う目的は共通しているものの、治療法には大きな違いがあります。特にインプラント入れ歯・ブリッジの補綴治療では、治療の難易度や負担の程度に差があり、慎重な決定が必要です。
治療の選択肢の一つとして、インプラント補綴治療の併用があります。併用によって、それぞれのメリットをかけ合わせられると同時にデメリットを補える可能性があり、治療の選択肢が広がります。

インプラントと補綴を併用するメリット
患者さんのお口の状態により、どのような治療が適しているかは異なります。インプラント入れ歯義歯)・ブリッジを併用した具体的な症例とその違いを確認しましょう。

入れ歯(義歯)との併用

インプラント入れ歯義歯)を併用する治療法を、インプラントオーバーデンチャー(IOD)と呼びます。
通常、入れ歯は粘膜によって噛む力を支えていますが、粘膜では支える力に限度があり痛みを感じる患者さんもいます。また、部分入れ歯の金属部分が見える点を懸念する方もいるでしょう。
インプラントオーバーデンチャーは歯を失った箇所にインプラントを複数本埋入し、上から入れ歯を装着する治療です。インプラント入れ歯を支えることにより、安定性が高まって噛みやすくなりスムーズに咀嚼できます。部分入れ歯・総入れ歯ともに応用でき、自然な見た目を実現できます。さらに、通常の入れ歯と同様に患者さん自身で簡単に取り外しでき、お手入れや調整がしやすい点も大きな特徴です。
デメリットとしては、保険適応外のため費用が高額になることやインプラント手術が必要になるなどがあります。費用相場は500,000〜1,500,000円(税込)程です。

ブリッジとの併用

ブリッジとは、欠損歯の両隣の歯を支台に人工歯を橋渡しする治療法です。
本来、支えとなる歯がないと適応できず、片顎のすべての歯を失ってしまった無歯顎の方には行えません。しかし、インプラントとブリッジを併用したボーンアンカードブリッジであれば、インプラントが支柱となるため無歯顎の方でも行えます。
ボーンアンカードブリッジは複数本のインプラントを埋入し、固定式のブリッジを装着する方法です。違和感なく使用でき、自分の歯とほぼ同等の機能と審美性の回復が期待できます。また、お口元のハリも回復します。
こちらもデメリットは、保険適応外のため費用が高額になることやインプラント手術が必要になるなどがあります。費用相場は1,500,000〜3,000,000円(税込)程です。

インプラントと補綴を併用するメリット

インプラントと補綴を併用するメリット
失った歯の治療は、併用によって得られるメリットがあります。治療を始める前に知っておくべき4つのメリットを解説します。

固定されるためずれる心配がない

インプラントを支台として入れ歯やブリッジを固定するため、使用中のずれを気にする必要がありません。固定式のボーンアンカードブリッジは外してお手入れする手間がなく、自分の歯のように使えます。
可撤式のインプラントオーバーデンチャーでも、やわらかい粘膜で支えるのとは違い、インプラントが強固に支えて定位置を保ちます。
入れ歯がアタッチメントと固定され、患者さん自身が外して再装着した際にも失敗せず正しい位置に装着が可能です。食事中に補綴装置と歯茎の間に食べ物が挟まり、痛みが生じる心配も少ないでしょう。

埋め込むインプラントの本数が少なくて済む

インプラントのみで治療する場合、歯1本につき1本のインプラントを埋め込みます。失っている歯が多ければ多い程、埋め込むインプラントも増えて治療の難易度が上がっていきます。一方、補綴治療を併用すると無歯顎でも少ない本数で支えることが可能です。少ない本数で治療を行えるため、埋入手術に伴う外科侵襲が軽減されます。

顎骨への負担を減らせる

通常のブリッジや入れ歯はそれらを支える顎骨へ負担がかかりやすく、次第に骨が痩せ細り安定性を失っていきます。安定性を取り戻すためには、定期的に補綴装置を作り直さなければなりません。
補綴装置が新しくなっても顎骨にかかる負担は変わらず、顎骨の状態によっては再治療が困難になる恐れもあります。
インプラントを併用すれば、機能性を向上させつつ、顎骨への負担を軽減できます。一度の治療で長期間にわたり継続して使用できるケースも少なくありません。

健康な歯を削る必要がない

ブリッジの手術では、上部構造を固定するために支台となる歯を削り形成する必要があります。健康な歯を削ることになり、支台歯の負担が大きく歯の寿命を縮めることになるでしょう。削ったことで痛みが出る場合には、抜髄も検討しなくてはならなくなります。
しかし、インプラントを支台にすると健康な歯を削らなくて済み、残っている歯を長く保てるメリットがあります。噛む力が弱まることも少なく、優れた使用感が続く点も不安なく使用しやすいポイントです。

インプラントと補綴を併用するデメリット

インプラントと補綴を併用するデメリット
どのような治療を受ける場合にもデメリットはあります。インプラント補綴治療の併用を検討しているなら、どのようなデメリットがあるかをきちんと把握しましょう。前もって考慮しておきたい4つのデメリットを解説します。

外科手術が必要

ブリッジや入れ歯補綴治療には、外科手術が不要です。しかしインプラントは、歯肉を切開したり顎骨に穴を開けたりする外科手術が必要となります。本数は少なくても外科手術による身体的負担はあるでしょう。
また顎骨が少ない場合は、骨を人工的に厚くする骨造成が行われることがあります。患者さんによっては、骨造成を行わないとインプラントの埋入手術を行えないケースもあります。

通常のブリッジや入れ歯に比べて費用が高額

通常のブリッジや入れ歯は、失った歯を補い機能を回復させるのが目的のため、基本的に保険が適用される治療です。
インプラントも2012年より保険適用となったものの、一般的な治療では保険適用となりません
さらに、外科手術が必要で歯科医師の高い技術が求められる点と、高品質な材料を使用する点によって費用が高額になりやすいです。治療を受ける歯科医院によって費用に差はあるものの、1本のインプラントを埋入するのに250,000〜350,000円(税込)程度かかります。
インプラント補綴治療の併用では、2本以上のインプラントを埋入するため、補綴治療よりも高額な費用がかかるでしょう。

通常のブリッジや入れ歯に比べて治療期間が長い

ブリッジや入れ歯の治療期間は、ほとんどが補綴装置の作製にあてられます。そのため全体で2~3ヵ月程度、3~7回程度の通院で治療が完了します。
しかしインプラントを併用すると、インプラントが骨としっかり定着するのを待たなくてはならず、治療完了までに6~12ヵ月程度かかる見込みです。通院回数も7~10回程度と多くなり、通院の負担を感じる方もいるでしょう。

こまめなメンテナンスが必要

インプラント補綴治療の併用は、機能性と審美性を両立するものの、ほかの治療と同様にこまめなメンテナンスが欠かせません。上部構造は人工歯のため、天然歯のようにむし歯になるリスクは避けられます。
とはいえ、人工歯・人工歯茎と天然の歯茎の境目には汚れが溜まりやすいです。特にインプラント周囲は歯ブラシが入りにくく、毎日の歯磨きで取り切れなかった汚れによってインプラント周囲炎を引き起こす恐れがあります。
インプラント周囲炎になると支えている歯茎が弱り、いずれインプラントが脱落する可能性も考えられます。よい状態を長持ちさせるには、治療後も定期的に歯科医院に通い、お口の状態のチェックやクリーニングを受けることが大切です。

インプラントと補綴のことなら浜歯科にご相談を

浜歯科
インプラント補綴治療にお悩みの方は、杉並区光圓寺にある浜歯科を受診してみてはいかがでしょうか。むし歯や歯周病の治療に加え、インプラント補綴治療などの幅広い治療に対応されている歯科医院です。以下に、浜歯科の3つの特徴を取り上げます。

インプラントと補綴に精通した院長による治療

浜歯科 治療中
浜歯科の濱仁隆院長は、日本補綴歯科学会 専門医・指導医や日本口腔インプラント学会 口腔インプラント専門医の資格をお持ちです。補綴治療とインプラントの両方で豊富な知識と経験を積まれているため、患者さんが本当に求めている治療を適切に提案してもらえるでしょう。
治療においては、患者さん一人ひとりの要望に応えるために対話を大切にされているそうです。どのような治療を受けるか決めかねている方も、相談しやすいのではないでしょうか。
さらに、スタッフのなかには元歯科技工士が在籍していて、補綴装置に不具合が生じた場合の修理も迅速に対応してもらえます。浜歯科が有する技術力の高さや、信頼できる歯科医師との連携により、あらゆる症例に可能な限り対応するサポート体制を整えているそうです。

安全性が高くストレスフリーを目指したインプラント治療

インプラントの外科手術に不安を覚える方は少なくないでしょう。浜歯科ではインプラント治療静脈内鎮静法を導入し、眠ったようなウトウトした状態で手術ができます。
生体監視モニターで全身状態を常時チェックし、患者さんの身体の負担やストレスを抑え、リラックスして治療を受けられる環境を整えているそうです。また、インプラント治療を成功に導く第一歩は信頼性の高いインプラントシステムの使用だと考え、アストラテックインプラントシステムを採用しています。
さらに、厳選された医療機器を導入し、安全性や正確性を重視した治療の提供に注力されています。なかでもクラスBオートクレーブを用いた治療器具の滅菌や、精密な治療に貢献するマイクロスコープの導入は、浜歯科のこだわりだそうです。
患者さんにとって不安要素となる治療の安全性の向上や感染対策に努めていて、患者さんも前向きな気持ちで治療を受けられるよう尽力されています。

患者さんのQOL向上を目指して将来を見据えた治療法を提案

多くの患者さんは費用の負担が少ない保険診療を希望されるものの、長い目でみると自由診療の方が経済的に治療を行えるケースもあるそうです。
そのため浜歯科では、問診時に患者さんから治療に対する要望を伺ったうえで、治療効果が長持ちし再発リスクを抑えられる治療法の提案を重視されています。自由診療を提案する場合でも、あくまで選択肢の1つとして説明が行われます。患者さんの同意なしに治療が進められる心配はありません。
浜歯科が目指すゴールは、患者さんのお口の悩みやトラブルを解決し、QOL(生活の質)の向上を実現させることだそうです。
患者さんが食べる喜びを実感し生きる意欲を高められるよう、予防メンテナンスの充実も大切にされています。治療前のカウンセリングから治療後のメンテナンスまで常に患者さんに寄り添い、生涯にわたりお口のサポートをしてくれる歯科医院です。

浜歯科の基本情報

アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数

JR高円寺駅より徒歩10分

東京都杉並区高円寺南3-21-9 高円寺シティハウス1F

診察時間
9:30~13:00
14:30~18:30
18:30~21:30

【費用(税込)】
インプラント1次手術手術費用+インプラント代等:248,600円
鎮静:11,000円(抜糸まで約3~4回)
インプラント2次手術 手術費用+器具代等:69,300円(抜糸まで約2~3回)
インプラントプロビジョナルレストレーション:55,000円
インプラント上部構造モノリシックジルコニア+チタンベースアバットメント:198,000円
ジルコニアボンドクラウン+チタンベースアバットメント:231,000円
ピンクポーセレン:33,000円程度
カスタムアバットメント:77,000円

【治療期間】半年~1年
【治療回数】2回

この記事の監修歯科医師