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むし歯治療の詰め物・被せ物の種類は?メリット・デメリットや選び方を解説

 公開日:2024/10/30
むし歯治療の詰め物・被せ物の種類は?メリット・デメリットや選び方を解説

むし歯は子どもから大人まで、年齢を問わず悩まされる歯の病気です。治療の際には、症状を悪化させず機能性を保たせるために詰め物・被せ物をします。

むし歯治療で用いる詰め物・被せ物には、さまざまな種類があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、十分に検討することが大切です。

この記事では、むし歯治療の詰め物・被せ物の種類や、選び方のポイントを解説します。

太刀川 壽也

監修歯科医師
太刀川 壽也(たちかわ歯科医院)

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1992年 明海大学 歯学部 卒業
1995年 たちかわ歯科医院 開業

むし歯治療の流れ

むし歯治療の流れ
むし歯は、口腔内の細菌が作り出す酸によって歯が溶ける現象(脱灰)を指します。
初期段階では、唾液中のカルシウムイオン・リン酸イオンによって溶けた部分が元に戻る「再石灰化」と呼ばれる現象が起こります。そのため、初期段階は歯を削らず再石灰化を試みるのが一般的です。
むし歯が進行して脱灰が進むと穴が広がるため、患部を削って消毒し進行を食い止めます。ただむし歯を削るだけでは、削った箇所がしみたり再び細菌感染を起こす可能性があります。また、本来の噛む機能を回復することはできません。そのため、詰め物・被せ物を穴や歯の形に合わせて形成して患部に補填します。
さらにむし歯が進行して歯髄にまで達している場合や細菌が歯髄に感染した場合は、抜髄や抜歯が行われます。
初期段階を過ぎてしまうと、どんどんむし歯は進行していきます。大切な歯を守るためには、なるべく早い段階での治療が重要です。

むし歯治療の詰め物(インレー)の種類と特徴

むし歯治療の詰め物(インレー)の種類と特徴
むし歯の範囲が小さい場合には、患部を削った部分のみを補填する詰め物(インレー)が採用されます。詰め物で代表的な5つの種類を紹介します。

メタルインレー(銀歯)

むし歯の詰め物として主流なのは、保険が適用されるメタルインレーです。銀歯とも呼ばれ、多くの歯科医院で取り扱われています。保険適用となり、1,500〜3,000円程度の自己負担で治療ができます。
丈夫な素材で欠けや割れの心配が少ない素材ですが、銀色をしているためお口のなかで目立ちやすいです。また銀の成分が多いことにより、将来錆びて黒く変色する可能性があります。

コンポジットレジンインレー

審美性を考慮して1960年代から使用されるようになったのが、コンポジットレジンインレーです。歯科用プラスチックのレジンに、硬さを備えたセラミックの粒子をフィラーとして配合した複合素材を指します。歯の色に近い白色で、補填した部分が浮いて見えにくいという特徴があります。
保険適用となり、700〜1,000円程度の自己負担で治療ができます。
審美性にもこだわりたい方に向いている素材ですが、経年変化で黄色く変色してくる可能性があります。

CAD/CAMインレー

CAD/CAMインレーは、設計から製作まで一貫してコンピューターで行う歯科CAD/CAM装置を使用した詰め物です。高精度で美しい仕上がりの詰め物が製作でき、むし歯を削った穴にぴったりとフィットするため、細菌の侵入を防ぎます。
さまざまな素材が使用されますが、特に加工しやすいコンポジットレジンが使われるケースが多く、保険が適用されます。ただ、強度が低いため、その点は注意が必要です。

セラミックインレー

審美性の高さを重視して使われるようになったのが、セラミックインレーです。セラミック素材の代表格はポーセレン(陶材)で、透明感があり天然歯に近い自然な色彩を作り出せます。表面が滑らかで汚れや歯垢が付きにくく、二次う蝕の防止にも効果的だといわれています。
しかし、素材自体の強度がある一方で衝撃には弱いため、強い力で噛むと割れる可能性があります。
セラミックインレーは保険適用外となり、費用相場は50,000〜90,000円(税込)程度です。

ハイブリッドインレー

ハイブリッドインレーは、セラミックスとレジンの粒子を混ぜた素材で作られます。レジンよりも耐久性と審美性に優れセラミックよりも柔軟性があるのが特徴です。
両者のよい点を融合した素材ではあるものの、セラミックより汚れが付きやすく変色しやすいといいわれています。こちらも保険適用外となり、費用相場は25,000〜45,000円(税込)程度です。

むし歯治療の被せ物(クラウン)の種類と特徴

むし歯治療の被せ物(クラウン)の種類と特徴
むし歯が広範囲に広がっている場合には、その歯の全体を覆う被せ物(クラウン)を使用します。被せ物で使用する主な種類とその特徴を紹介します。

銀歯

銀歯は強度に優れているため、強い力が加わる4番目以降の奥歯が適応範囲です。
被せ物の場合も保険が適用され、3,000〜5,000円程度で治療を受けられます。
しかし審美性は低く、時間の経過とともに金属が溶け出して歯や歯茎が変色したり、金属アレルギーを起こしたりするリスクがあります。

CAD/CAM冠

歯科CAD/CAM装置で製作するCAD/CAM冠は、2014年から保険適用となりました。2020年には前歯も適応範囲となり、ほぼすべての箇所が保険診療で治療が可能で、費用は6,000円程度となります。
銀歯よりも費用はかかるものの加工の精度が高く審美性も上がるといわれています。また、金属アレルギーのリスクもありません。ただ、強度が低いため、割れてしまうリスクがあります。

金属冠

金属素材を使用した金属冠には、銀歯のほかに金合金やプラチナ合金などを用いた金歯(ゴールドクラウン)もあります。やわらかく鋳造性が高い素材のため、歯と隙間なく合着でき、対合歯にも優しいのが特徴です。ほとんどの症例に対応可能で、錆びにくく金属アレルギーが起こりにくいといわれています。
しかし、治療箇所が目立ってしまう点と、保険適用外で70,000〜80,000円(税込)程度の費用がかかる点がデメリットとなります。

メタルボンド

メタルボンドは、金属の土台にセラミックが焼き付けてある被せ物です。見える部分は透明度の高いセラミックで、天然歯に近い色彩を表現できます。金属で支えているため、耐久性にも優れ、奥歯を含め幅広い症例に適応可能です。
ただし、内側の金属によって金属アレルギーを起こす危険があり、光に当たるとやや暗く見えてしまうためセラミックより審美性が劣ります。費用は70,000〜80,000円(税込)程度です。

オールセラミック

セラミック素材のみを使用して作られた被せ物が、オールセラミックです。光の反射や透明度により、天然歯と遜色ない仕上がりが期待できます。さらに生体親和性に優れているためアレルギーの原因にならず、身体への負担が軽減されるといわれています。
しかし、強い力が加わると欠けや割れが起こるリスクがあるます。また、費用が高額になりやすく、100,000〜180,000円(税込)程度かかる傾向があります。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックによる被せ物は経年変化による変色が緩やかで、十分な審美性を備えているといえるでしょう。
強度のバランスもよく、強く噛む癖がある方でも選択しやすいです。一方で、セラミックほどの透明感はないため、審美性の高さを重視する方には向いていません。
オールセラミックより費用を抑えられるものの、55,000〜70,000円(税込)程度が費用相場となります。

ジルコニア

ジルコニアセラミック素材の一種で、高い強度を誇ります。そのため衝撃にも強く、適応する症例を限定しません。また、汚れや歯垢が付きにくく、生体親和性にも優れていてむし歯になりにくいです。
審美性では天然歯に近い透明度を再現できますが、オールセラミックと比べると審美性は劣ります。さらに、対合歯が摩耗しやすい点にも注意が必要です。費用相場は80,000〜200,000円(税込)程度です。

詰め物・被せ物の選び方

詰め物・被せ物の選び方
むし歯治療の際、詰め物・被せ物については歯科医師が患者さんの状態に応じて選択しますが、どの素材を用いるかは患者さん自身が選択できます。
選択する際に考慮しておきたい選び方のポイントを解説します。

費用

治療にかかる費用は、詰め物・被せ物に使う素材によって異なります。
本来、むし歯治療は身体の健康を目的としているため保険が適用される治療です。しかし、セラミック素材を使用すると審美性を重視した治療となり、保険適用外となります。保険適用外となると、むし歯1本あたりの費用が高額となります。
そのため、素材を検討する際はどれくらいの費用がかかるかを事前に確認しましょう。

機能性

詰め物・被せ物の機能性の高さは、補填後の生活に影響を与えます。
例えば、精密な加工がしやすい素材であれば、むし歯を削った穴を隙間なく埋められて二次う蝕が防げます。また、強度が強い素材は強く噛んでも損傷しにくいものの、強度が強すぎない素材の方が対合歯への負担は軽減できるでしょう。
自分自身がどのような機能性を重視するかに応じて素材を選ぶのも大切です。

耐用年数

詰め物・被せ物に使われる素材の耐用年数も、素材ごとに異なります。
経年変化によって変形したり変色したりすると本来の機能性が保たれなくなるため、定期的に詰め物・被せ物を交換する治療が必要になります。素材の強度が強く耐用年数が長い方が生涯での治療回数が少なくて済み、不具合も起きにくいでしょう。
しかし、患者さん自身の口腔環境や生活習慣によって、実際の耐用年数よりも早く交換が必要になる場合もあります。反対に、歯科医師の治療技術の高さで長持ちするケースもあるため、治療する歯科医院をよく選び、歯科医師と十分に相談して素材を選ぶことが大切です。

むし歯治療・審美治療ならたちかわ歯科医院にご相談を

たちかわ歯科医院
ここまで、むし歯治療に用いられる詰め物・被せ物について解説してきました。

むし歯治療や審美治療でお悩みの方は、群馬県太田市にあるたちかわ歯科医院を受診してみてはいかがでしょうか。

たちかわ歯科医院は、一般歯科や審美治、予防治療、小児歯科など、幅広い診療に対応している歯科医院です。以下に、たちかわ歯科医院の特徴を紹介します。

オーダーメイドの治療で二次う蝕を防止

たちかわ歯科医院では、患者さんがいつまでも健康な歯を保っていくことを念頭に置いた治療を大切にされています。

患者さんの悩みをよく聞き、実際の歯の状態を詳しく検査して、患者さん一人ひとりに対しオーダーメイドの治療を行う点にこだわっているそうです。

むし歯は表面的な治療を行っただけでは、二次う蝕が起こってしまう可能性があります。そこで、根本的な原因を解決する治療に注力されています。

また、痛みの少ない治療も重視しているため、歯科治療に不安がある方や痛みが苦手な方もリラックスして治療を受けられるでしょう。

日本歯科審美学会所属の院長による審美治療

たちかわ歯科医院
たちかわ歯科医院の院長である太刀川先生は日本歯科審美学会に所属しており、豊富な知識と経験に基づいて患者さんの希望に合わせた審美治療を行われています。

詰め物・被せ物が自分の歯に合っていないと見た目に影響するだけでなく、しっかりと噛めないうえにむし歯にもなりやすくなってしまいます。

そのような状況を避けるため、太刀川先生は常に0.01mmの精度を目指して詰め物・被せ物を製作しているそうです。長期の保証期間も設けているため、万が一不具合が生じた場合にも気兼ねなく相談しやすいでしょう。

プロフェッショナルによるお口周りのトータルケア

むし歯治療を行った後も長く美しい歯を保つには、継続的なメンテナンスとお口周りのトータルケアが大切です。

たちかわ歯科医院では、3〜6ヵ月ごとの定期健診とプロフェッショナルクリーニングを推奨し、むし歯になりにくい口腔環境の維持をサポートしています。

患者さんの歯の生え方に合わせた正しい歯磨き方法の指導も行っており、これによりセルフケアの向上も目指せるでしょう。

お口周り全体をケアする診療メニューが豊富に扱われているので、むし歯治療をお考えの方は、たちかわ歯科医院へ相談してみてはいかがでしょうか。

たちかわ歯科医院の基本情報

アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数

東武小泉線 竜舞駅より徒歩10分

群馬県太田市竜舞町5569

診療時間
9:00~13:00
14:30~20:00

【費用(税込)】65,000〜110,000円
【治療期間】1〜2週間
【治療回数】2〜4回

この記事の監修歯科医師