予防治療の大切さとは|メリット・診療内容についてご紹介します
日々健康に気遣い食事に気をつけたり運動を取り入れたりしている方もいるでしょう。健康に気をつけるポイントはさまざまありますが「歯」に注目していますか。
実は歯に異常がみられそのまま放置していると、全身の健康に支障をきたす場合があります。
また毎日歯磨きをしていても、歯医者にはなかなか行かない方は多いのではないでしょうか。歯に異常がみられなくても問題が潜んでいる可能性は少なくありません。
そこで大切になってくるのが予防治療です。予防治療を取り入れることで口腔内だけではなく、全身の健康を守ることにつながります。
本記事では予防治療の大切さを確認するとともに、メリット・診療内容についてご紹介します。また予防治療には歯医者との連携は欠かせませんが、併せておすすめの医院についてもみていきましょう。
監修歯科医師:
菅原 拓哉(東高円寺コムリセ歯科クリニック)
目次 -INDEX-
予防治療の大切さとは
「予防治療は大切」といっても何が大切なのでしょうか。実は歯の健康と全身の健康は密接に関係しています。そのため予防治療を取り入れることで全身の健康につながり、将来の生活によい影響を与える可能性が高いです。
また、歯が痛くなったり異常があったりしたら歯医者へ行く方は多いでしょう。しかし異常がみられる前に行くことでさまざまなメリットがあります。予防治療の大切さについて詳しくみていきましょう。
歯の健康が全身の健康につながる
先述したように、歯の健康は全身の健康につながるといわれているほど密接な関係にあります。歯科の2大疾患にはむし歯と歯周病がありますが、とくに歯周病は以下のようにさまざまな全身の疾患と関連している点が特徴です。
- 糖尿病
- 心血管疾患
- 慢性腎臓病
- 呼吸器疾患
- 骨粗しょう症
- メタボリックシンドローム
挙げた症状の中でも歯の健康は糖尿病との関連性が高いです。糖尿病は糖代謝異常により高血糖状態となる日本人がかかりやすい疾患の一つでもあります。
糖尿病は合併症として網膜症・腎症・神経障害などを引き起こし、脳卒中などの動脈硬化性疾患にも関与している病気です。糖尿病を患っていると免疫機能低下により感染しやすい状態となり、少しでも口腔内の歯周組織に炎症がみられるとそのまま進行し歯周病を発症しやすく悪化します。
歯科サイドからみると、歯周病の原因菌が血管に入ることでインスリンの働きが悪くなり、血糖が下がらない状態となるため糖尿病悪化につながるでしょう。歯周病を患っている糖尿病患者さんに歯周病治療を行うことで、血糖コントロールに欠かせないHbA1cが改善されることがわかっています。
このように歯周病と糖尿病は双方から関係があるのです。また糖尿病のほかに、メタボリックシンドロームとも深い関わりがあります。
歯に炎症があり咀嚼力が衰えると肥満になりやすく、肥満の方は糖尿病になりやすい傾向にあるため、歯周病の発症リスクも高いです。また咀嚼力が衰えることにより咀嚼刺激が低下し、アルツハイマー型認知症など脳の異常に問題が生じる場合もあると懸念されています。
さらに歯が喪失し入れ歯になるとより咀嚼力は低下し、限られたものしか口にできなくなります。すると低栄養状態となり全身の器官に悪影響を及ぼすことが考えられるでしょう。歯は体の中で小さな器官ですが、歯の状態一つで全身の健康が左右されるほど大切な器官といえます。
痛くなってから歯医者へ行けばよいという意識を変えらえる
予防治療を取り入れることで意識を変えられることにもつながります。「何年も歯医者へ行っていない」方は多く「歯が痛くなったときにしか行かない」と考える方はいるのではないでしょうか。
日々忙しい生活の中で歯医者へ行く手間と時間を考えると、なかなか進んで行かない方が多くみられます。しかし歯はもちろん、全身の健康を考えるのなら「痛くなったら行けばよい」のではなく、定期的に受診しましょう。
毎日丁寧な歯磨きをしていても、磨き方が甘く自分では見えない箇所に炎症が起こっている場合があります。定期的に歯医者へ行くことで、仮に炎症が起こりそうでも初期段階で見つかり、治療にかかる回数や費用を抑えられるでしょう。
予防治療を取り入れ定期的に歯医者へ受診することは「痛くなってから歯医者へ行けばよい」という意識を変え、歯の健康を守れるでしょう。
予防治療のメリット
予防治療のメリットは第一に歯の健康を守れることです。意識し習慣化することで何歳になってもご自身の歯で生活できるでしょう。ここでは予防治療のメリットについて4つご紹介します。
むし歯や歯周病などのトラブルを事前に防げる
歯科の2大疾患であるむし歯や歯周病は、早期発見と進行抑制が何よりも大切です。歯医者で歯一本一本診てもらうことで、トラブルを事前に防ぐことにつながります。歯が生えてきたときからリスクは始まっているため、定期検診は一歳前後から始めるとよいでしょう。
早期から口腔内をコントロールすることで、生涯に渡りむし歯や歯周病などの予防につながります。
歯の痛み・治療期間・費用を抑えられる
予防治療は歯の痛みを感じない内に治療ができるため、長い目で見た際に治療期間や費用を抑えられ、負担軽減となります。歯の痛み・治療期間・費用は歯科治療を受けるうえで、負担に感じる方もいるでしょう。
しかし予防治療を取り入れることで、自分では気づいていない歯や歯茎に気になる症状があっても、歯の痛みが出る前に早期治療が受けられます。痛みがある状態で受診した場合、症状が進行していることも少なくありません。痛みを放置した分だけ、治療期間や費用がかかります。
なるべく歯を残す治療を取ることが多いですが、放置したことで歯を失う可能性もあるでしょう。
歯の汚れが落ち快適な口内環境になる
予防治療により歯の汚れが落ちることは歯の状態だけではなく、口腔内の状態もよくなり快適な口腔環境を保てることにつながるでしょう。
歯周病は歯垢の中に含まれる細菌が歯茎に炎症を引き起こすことで発症します。口腔内ではバイオフィルムと呼ばれる細菌が薄い膜を作り歯に張り付いています。毎日の歯磨きで落とせますが、磨き方や歯並びにより全て落とすことは困難である場合が多いです。
汚れが残ったままにしているとやがて歯石になります。歯石は歯の表面に付着する石のようなもので、内部には隙間もあるためバイフィルムができやすく注意が必要です。
歯石は歯磨きでは取り除けないため、歯医者を受診しスケーリング治療を受け取り除いてもらう必要があります。またPMTCといわれている歯面清掃を受けることで、ツルツルとした状態になるでしょう。
歯を失うリスクを減らせる
予防治療を取り入れることで、歯を失うリスクを減らせます。治療の際に歯を削ったり同じ歯に神経を取る・根管治療(根の治療)などの治療を繰り返したりすることで、歯はダメージを受けることにつながります。
歯を一本失うことでバランスが崩れ残りの歯にかかる負担が増え、次は失った歯の隣の歯を失ってしまうリスクも高めてしまうのです。また歯周病を放置し発見が遅れてしまうと、歯はグラグラとなり失ってしまうことも起こり得ます。
歯を削ったり歯周病が進行したりすることが要因となり歯を失うリスクを減らすためにも、予防治療を意識し歯の健康を大切にしてください。
予防治療の診療内容
予防治療にはさまざまなメリットがありますが、実際には何をしたらよいのでしょうか。ここからは歯医者で受ける予防治療の診療内容について4つみていきましょう。
PMTC
PTMCとは先述したように歯医者で行われる歯面清掃のことです。歯医者で取り扱っている歯ブラシよりも細かな汚れを取り除ける器具を用い、歯垢を中心に歯ブラシでは落としきれない汚れを取り除く治療です。
保険診療と自費診療の2種類があり、予防治療でPMTCを受ける場合は保険適用となります。
器具の先に取り付けるブラシなどはさまざまな形状や硬さがあり、患者さんの歯の状況によって合わせます。セルフケアでは行き届かない部位を中心に行われるため、むし歯や歯周病のリスク軽減になるでしょう。口腔内の健康を保つためにも、定期的に受けることが効果的です。
SRP
SRPはスケーリング(歯石除去)とルートプレーニングのことを指します。歯石が付着したままの状態では歯垢の蓄積が促進され、歯周ポケットに入り込んでしまうと細菌がポケット内の炎症をより悪化させてしまうことにつながります。
スケーラーと呼ばれる器具が使用され、痛みを抑えながら除去が可能です。また、歯と歯の間やポケット内に入り込んだ歯石は取り除くことが困難なため、ハンドスケーラーが使用されます。
歯石を除去したあとの歯根(ルート)はザラついているため、滑らか(プレーニング)にして汚れを付きにくくするルートプレーニングが行われます。ツルツルとした歯根は汚れが付きにくいだけではなく、口腔内がすっきりとし気持ちがよいです。
フッ素塗布
主にむし歯予防として実施される予防法の中にフッ素塗布があります。乳幼児から受けられむし歯リスクが高い方に対して行われる治療です。フッ素は歯の表面にあるエナメル質を強化したり耐酸性向上したりが期待できます。副作用も少なく、使用量は異なりますが子どもから大人まで使用できる薬剤です。
フッ素を塗布しているからむし歯が予防されるのではなく、毎日きちんと歯磨きをすることが大切です。3〜4ヶ月間隔で受けることがおすすめといわれています。
予防治療は保険適用となるため、フッ素塗布も保険診療として受けることが可能です。
歯磨き方法指導
毎日歯磨きをしていれば、むし歯
や歯周病を防げてよい口腔内を保てるわけではありません。歯並びや磨き方の癖により、意外と正しく磨けていない方は多いです。毎日丁寧に磨いても正しい磨き方が行われていないと、歯ブラシの毛先が当たっていない箇所が出てきてしまい、次第に歯垢が溜まり炎症が引き起こされることにつながります。
歯科医院には予防治療のプロである歯科衛生士が在籍しています。歯科衛生士からご自身に合った磨き方の指導を受け、毎日の歯磨きに役立てましょう。
また歯ブラシだけでは歯と歯の間など磨きにくい箇所もあるため、デンタルフロスや歯間ブラシも活用してください。ご自身に合っている形状が分からない場合、デンタルフロスや歯間ブラシの使用法の指導も受けられます。この機会にご自身に合っている正しい歯磨き方法を身に付け、セルフケアを向上させましょう。
予防治療はプロケアとセルフケアどちらも大事
予防治療は「歯医者でプロケアを受けているから安心」や「歯の異常はないからセルフケアだけで十分」など、どちらか一方行っていればよいと考える方もいるでしょう。しかし予防治療はプロケアとセルフケアどちらも大事です。
歯医者で歯垢や歯石を除去したとしても、セルフケアである歯磨きが疎かだとすぐに歯垢が溜まり歯石が付着しやすくなる事態となります。よい状態を保つためにはプロケアとセルフケアの両方行うことは欠かせません。
また、予防治療を取り入れるうえでかかりつけの歯医者を決めましょう。普段から診てもらうことで口腔内の状態が把握され、小さな変化にも気がついてもらえ素早い対応が受けられます。かかりつけ医は通いやすいなどもありますが、同じ目線で寄り添ってくれて幅広い診療に対応できる歯医者を選びましょう。
予防治療のご相談は東高円寺コムリセ歯科クリニックまで
予防治療の大切さについて今一度認識したところで「予防治療を受けたい」と考える方もいるのではないでしょうか。
予防治療の診療を行っている歯医者は数多くありますが、その中でも東高円寺コムリセ歯科クリニックがおすすめです。
東高円寺コムリセ歯科クリニックは、さまざまな診療を行っている歯医者ですが予防治療に力を入れています。患者さん一人ひとりに対し分かりやすく丁寧な説明を行うことを大切としています。
また同じ目線で寄り添ってくれるため相談しやすく、歯医者が苦手な方も安心して通いやすいのではないでしょうか。ときに専門の医師と連携したり過去に難しいといわれた歯にも向き合ったりしてくれ、患者さん一人ひとりに最良な治療法を提案してくれる歯医者です。
口腔内の健康を守りサポートしてくれる心強い味方になるでしょう。予防治療を取り入れたい・歯について相談したい方は、東高円寺コムリセ歯科クリニックを訪れてみてはいかがでしょうか。
最後に東高円寺コムリセ歯科クリニックについて詳しくみていきましょう。
むし歯・歯周病ゼロの生活の実現へと向けてしっかりとサポート
東高円寺コムリセ歯科クリニックでは、むし歯・歯周病ゼロの生活の実現へと向けてしっかりとサポートしてくれる歯医者です。
内容として、10年後の歯も守る治療の選択を行なっています。
予防治療一つとっても、その治療法は患者さんによって違います。現状の歯や口腔内だけではなく、患者さんの将来的な健康も十分に考慮した本当の意味で適切といえる治療を提案し行なってサポートしてくれるのです。
また歯に自信がないと隠したくなりますが、むし歯や歯周病がなく歯に自信が持てると自然に歯を見せて笑えるものです。美しく健康的な笑顔が目指せるようサポートもしてくれます。
歯は一生使い共に生活する大切な器官です。大切な歯を守るためにも、むし歯・歯周病ゼロの生活の実現へと向けてしっかりとサポートしてくれる東高円寺コムリセ歯科クリニックを選んでみませんか。
信頼のおける専門の医師とも連携が可能
東高円寺コムリセ歯科クリニックは、適切な治療を行ううえで、専門の医師と連携しサポートが可能です。
先述したように、歯周病は糖尿病と密接な関係があります。どちらも改善を目指すために患者さんが心から納得しよりよい治療を選択できることを第一と考え、専門の医師と連携しチーム医療として支えてくれます。
なかなか症状の改善がみられないと不安になる方も多いでしょう。しかし東高円寺コムリセ歯科クリニックなら、さまざまな面からサポートが可能なため安心して治療に臨めるでしょう。
抜歯が必要と言われた歯にもより適した治療法で対応
東高円寺コムリセ歯科クリニックでは、これまでに抜歯が必要と言われた歯にも残せる方法を提案し対応されています。
また歯の状態を確認した結果、その方にとって抜歯を行うよりもより適した治療法が見つかる場合もあります。
予防治療だけではなく歯で何か悩んでいることがある場合、東高円寺コムリセ歯科クリニックに相談することであなたにとってよりよい選択肢が見つかるでしょう。
予防治療は歯医者との連携が大切です。患者さんに寄り添い、その方にとってどのような方法が最良なのかを考え提案してくれる東高円寺コムリセ歯科クリニックに一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
将来の歯や全身の健康を守るためのパートナーとして、力になってくれるでしょう。
東高円寺コムリセ歯科クリニックの基本情報
アクセス・住所・診療時間
東京メトロ丸の内線 東高円寺駅より徒歩4分
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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9:00~13:00 | ● | ● | - | ● | ● | ● | - | - |
14:00~18:00 | ● | ● | - | ● | △ | ○ | - | - |
△:17:00まで
○:19:00まで
※:水・日・祝:不定休
参考文献
- 予防治療
|東高円寺コムリセ歯科クリニック
- 8020現在歯数と健康寿命|日本歯科医師会
- 【歯の健康】 全身の健康は歯の健康から|全国健康保険協会 協会けんぽ
- 口腔の健康状態と全身的な健康状態の関連|e-ヘルスネット[情報提供]
- 歯の喪失は予防できる 人生の最後までおせんべいをバリバリと
- 糖尿病患者さんに対する歯周治療ガイドライン|特定非営利活動法人 日本歯周病学会
- 歯周病の予防と治療|e-ヘルスネット[情報提供]
- スケーリング|e-ヘルスネット[情報提供]
- PMTC(歯石除去・歯面清掃)|e-ヘルスネット[情報提供]
- ルートプレーニング|e-ヘルスネット[情報提供]
- フッ化物歯面塗布|e-ヘルスネット[情報提供]
- 歯科健診を定期的に受けよう|日本歯科医師会
- かかりつけ歯科医を持とう 歯を健康に保つ秘訣|厚生労働省
- かかりつけ歯科医をもとう|全国健康保険協会 協会けんぽ 東京支部
- 当院について|東高円寺コムリセ歯科クリニック