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歯周病の治し方|プラークコントロールや放置する危険性について紹介

 更新日:2023/10/27
歯周病の治し方

歯周病は多くの方が罹患する可能性がある歯科疾患です。

歯周病の症状の一つである歯周ポケットの保有者は、45歳以上では過半数を占めているといわれています。

歯周病はそのまま治療しないでいると歯周ポケットが深くなり、歯茎が退縮して歯を支える骨が溶け出して歯が抜け落ちてしまいます。

歯周病に罹患してしまうと元通りに完治することはできません。しかし、進行を遅らせたり、現状を維持することは可能です。

本記事では、歯周病の治し方から​​プラークコントロールや放置する危険性について紹介します。

これから歯周病の治療を受けようとしている方、歯周病の治療法に興味がある方はぜひ参考にしてください。

栁田 英穂

監修歯科医師
栁田 英穂(柳田歯科医院)

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平成17年3月、日本歯科大学卒業。
昭和大学大学院歯学研究科高齢者歯科学にて学位取得。
東京都内の歯科医院で勤務の後、2013年3月「栁田歯科医院」開院。

歯周病になる主な原因

歯周病になる主な原因
歯周病は進行度によって治療方法が異なり、重度になると歯周外科手術が必要となるため、時間も費用も膨大にかかってしまう可能性があります。歯周病になる主な原因は下記の5つが挙げられます。

  • 歯垢(プラーク)の蓄積
  • 細菌感染
  • 免疫力の低下
  • 喫煙
  • ストレス

それぞれの原因について詳しくみていきましょう。

歯垢(プラーク)の蓄積

歯周病になる原因の大半が歯垢(プラーク)の蓄積です。歯周病はプラークがたまってくると唾液に含まれるカルシウムやリン酸と結合して歯石となって歯に付着します。そして、歯石を足がかりにして歯茎に炎症を起こしながら歯周ポケットを通じて歯や歯を支える歯槽骨を溶かしていきます。
正しい歯磨きを毎日行うことでプラークの除去は可能です。しかし誤った歯磨きをしてプラークを除去しきれていなかったり、歯磨き自体を怠ってしまったりするとプラークは蓄積します。そのため、歯周病が更に進行してしまうきっかけとなるでしょう。

細菌感染

歯周病の原因となる歯垢のプラークの中には数多くの歯周病原菌となる細菌がおり、毒素を生成することで歯茎に炎症を起こしたり、出血しやすくなったりします。そして生成された毒素が出血した歯茎から血流にのって全身に行き渡ると糖尿病・早産・低体重時出産・肥満・血管の動脈硬化にもつながる危険性があります。
一見すると歯の病気にすぎないと思われがちですが、プラークによる細菌感染は全身に影響を及ぼしかねません

免疫力の低下

免疫力の低下も歯周病の原因の一つです。疲労や環境の変化によって免疫が落ちてくると、口腔内の環境も悪化しやすくなります。すると普段セルフケアを行っていてもプラーク内の細菌が増殖しやすくなり、歯周病になりやすい状態になってしまうのです。
免疫力が低下していると、口腔内だけでなくリンパなどの他の箇所にも変化がみられます。しっかり休んで疲れをとると免疫力も回復し、口腔内の環境も改善してくるでしょう。

喫煙

喫煙の習慣があると歯周病にかかりやすくなります。タバコの煙に含まれる一酸化炭素やニコチンは酸素の供給を妨げ、酸欠や栄養不足状態に陥ります。そのため、歯周病が進行しているにも関わらず、炎症などの症状に気付かないまま重症化してしまうケースが多いです。
また、歯周病の治療を始めても組織の再生が遅いため、非喫煙者と比べると治りが遅い傾向にあります。加えて歯周病による歯茎の出血によりプラークの毒に加え、ニコチンも全身に行き届いてしまうため、より悪影響を及ぼします。

ストレス

ストレスも歯周病の原因になる可能性があります。ストレスは万病のもとといわれるように、歯周病にも罹患しやすくなります。普段行っているセルフケアもストレスを抱えた状態だと歯磨きを怠ってしまったり、雑になってしまったりして汚れが長時間付着したままになってしまうでしょう。
また、暴飲暴食や不規則な食習慣が続きやすくなるため、口腔内の環境が悪化して歯周病罹患の原因に繋がります。

歯周病を治さず放置する危険性

歯周病を治さず放置する危険性
歯周病に罹患した場合にプラークの除去を中心に治療を行うと進行を遅らせたり、抑制したりできますが、そのまま放置した場合はどのような危険性があるのでしょうか。具体的に現れる症状について詳しくみていきましょう。

口臭の原因

歯周病が進行するとプラークの中にいる細菌が増殖し、口の中のねばつきを感じるようになり、口臭がするようになります。歯周病は歯周ポケットができることによって増殖します。細菌に含まれる嫌気性菌が代謝する過程で硫化水素やメチルメルカプタンといった物質を生成することが口臭の原因です。
歯周病の治療を進めていくとプラークが減少し、次第に口臭が解消されるでしょう。

歯茎の出血と腫れ

歯周病は歯茎に炎症を引き起こし、出血や腫れが生じます。軽度のうちに治療するとプラークが除去されることで歯茎の出血や腫れは次第に解消されます。
しかしそのままの状態にしているとプラークが歯と歯茎の間に歯周ポケットを作り出し、その溝に汚れが付着するため、歯茎の出血や腫れはどんどんひどくなってしまうでしょう。

歯が抜ける

歯周病はそのまま放置すると進行し、歯周ポケットから、歯や歯を支える歯槽骨を溶かし始めます。歯槽骨が溶け出すと歯を支えきれず、自然に抜け落ちてしまいます。抜け落ちてしまった歯は再度生えてくることはありません。
そのため、抜け落ちてしまった歯に代わって、人工的に新たな歯を入れる必要があります。人工的な歯は定期的にメンテナンスが必要であり、欠損すると修理したり、新たに作り直したりしなくてはなりません。

様々な臓器への影響

歯周病は歯茎の炎症による出血箇所からプラークの毒性物質が全身に行き渡り、口腔内だけでなく様々な臓器へ悪影響を及ぼします。例えば、糖尿病・早産・低体重出産・動脈硬化などの他の病気に関与しています。
他にも誤嚥によって肺に入り込んでしまうことで誤嚥性肺炎を引き起こす可能性も高いです。このように、歯周病は他の病気をも引き起こす可能性の高い疾患といえます。

歯周病の治し方

歯周病の治し方
歯周病は進行度によって治療方法が異なります。歯周病の進行度は歯周ポケットの深さや歯を支える骨である歯槽骨の喪失量によって区分されます。歯周病初期段階で見つかると治療もさほど時間や費用を要さずに行われますが、重度にまで進行していると時間・費用ともに膨大にかかってしまいます。歯周病治療は基本保険適用となりますが、自由診療の場合もあるので事前に確認してください。
では、それぞれの進行度合いでの治し方について詳しくみていきましょう。

歯周病初期の治し方

歯周病初期の場合は歯周病の原因であるプラークを除去するため、正しい歯磨きの指導・歯垢や歯石の除去・噛み合わせの調整を行います。歯周病初期の段階とは歯と歯茎の間にプラークがたまり、炎症を起こして歯周ポケットができ始めた歯肉炎の状態を指します。
この段階ではプラークが浅いところに留まっているので、でき始めた歯周ポケット周辺のプラーク除去を徹底すると健康な状態に戻せるでしょう。また、噛み合わせが悪いと変な力がかかってしまい、歯槽骨が吸収されやすくなるため調整が必要です。
このように、初期段階では歯周基本治療を行い治療します。

中等度歯周病の治し方

中等度歯周病の場合は初期段階で行う歯周基本治療に加え、歯茎の中に蓄積したプラークを除去する治療を行います。中等度歯周病の段階とは歯茎の炎症が拡大し、歯槽骨が歯の根の長さの3分の1から半分近くまで破壊されて歯がぐらつき始める状態です。
この段階では歯茎の深い箇所の歯石を除去していくので、ハンドスケーラーで1本ずつ丁寧に行います。歯周基本治療と深い箇所の歯石除去にて治療後、再度口腔内の評価を行い、改善がみられるかどうかを検査します。
治療と評価を繰り返し実施することで、歯周病の進行を防ぎ、歯茎の炎症を鎮められるでしょう。

重度歯周病の治し方

重度歯周病の場合は歯茎の奥深くまでプラークが入り込み、歯槽骨の大半が溶かされてしまって歯がぐらつき、抜け落ちてしまう可能性が非常に高い状態です。重度歯周病の段階になると歯茎をめくったり、切って開いたりしてより深い箇所の歯石の除去や骨の形を整えるといった歯周病の外科的治療になります。
また、破壊された歯周組織は自然に元には戻らないため、特殊な膜を用いるGTR法やエナメルマトリックスタンパク質を用いるといった歯周再生療法が必要です。重度歯周病の治療となると、麻酔を使った手術になり、歯周再生療法は新たな歯周組織ができてくるのを待たなくてはなりません。
そのため、治療に時間も費用もかかってしまうでしょう。

歯周病予防で大切なプラークコントロールとは

歯周病予防で大切なプラークコントロールとは
歯周病予防ではプラークコントロールが大切といわれています。プラークコントロールとは、歯周病の原因であるプラークを取り除き、付着を防ぐことです。日常的に自分で行うセルフケアと定期的に歯科医院で行うプロフェッショナルケアに大きく分けられ、これらを組み合わせることで歯周病を予防することが可能です。
プラークコントロールについて具体的にどのようなことを行えば良いのか、詳しくみていきましょう。

歯磨き・歯間洗浄

プラークコントロールの基本は自分に合った歯磨きの方法の習得です。自分に合った歯ブラシを選び、歯並びに合った磨き方を行うことでプラークを除去できます。歯ブラシはブラシの硬さや大きさなどを、歯並びや口の大きさに合わせて適切なものを選びましょう。
硬さや大きさが合っていない歯ブラシを使うと、毛先が歯や歯の間にしっかり当たらない状態になってしまうため、汚れが取り除ききれずプラークが増殖してしまいます。また、歯ブラシは毛先が開いてしまうと歯に毛先が当たらなくなってしまうため、月に1回は交換することをおすすめします。
加えて、歯ブラシと一緒に歯間ブラシやデンタルフロスを併用するとプラークの除去率が上がります。

生活習慣の改善

プラークコントロールは日常の生活習慣の改善によって、歯周病になるリスクを抑えられます。喫煙習慣や不規則な食生活は口腔内の環境を悪化させる可能性が高く、セルフケアを実施していても汚れが残りやすい状況になります。
また、早食いによる肥満やストレスの蓄積は歯周病になりやすい状態を作り出してしまうため、歯周病リスクを高めてしまう原因になります。規則正しい食習慣やストレスを溜め込まないことでも歯周病のリスクを減らすことが可能です。
セルフケアの一環として、生活習慣の見直し・改善を行いましょう。

定期的な歯科検診とクリーニング

プラークコントロールとして、歯科医院での定期的な歯科検診とクリーニングも歯周病予防、治療には効果があります。定期的に歯科検診を受診することで歯周病に罹患しても初期段階で見つけられるので、歯周基本治療で治るケースがほとんどです。
また、セルフケアでは行き届かない箇所のプラークも歯科医院でクリーニングしてもらうことで除去できるため、口腔内の環境は良い状態が保たれます。歯科医院での定期的な歯科検診やクリーニングは継続して通院することで効果が発揮され、3ヶ月に1度など通院して行うと良いでしょう。

歯周病治療をするなら柳田歯科医院へ

柳田歯科医院院長
歯周病は定期的な予防治療と日々のセルフケアでプラークを除去できれば、罹患を防ぐことが可能です。

もし歯周病になってしまったとしても早期に治療できれば時間・費用ともに大きな負担をかけずに済みます。

柳田歯科医院は症状が悪化してから治療するのではなく、歯周病に罹患した原因を究明します。

そして、今後歯周病にならないように予防する方法を患者さんに寄り添いながら考えていくので気軽に相談できる歯科医院です。

一人ひとりに合わせた治療計画と予防指導

柳田歯科医院 治療台
歯周病治療と一言でいっても症状や状態は一人ひとり異なり、治療方法も同じではありません。

歯周病の状態をさまざまな検査から原因を洗い出して、治療方法を決めていきます。そのため、患者さんごとにオリジナルの治療計画を策定していきます。

そして、歯周病治療後も再度歯周病に罹患しないための予防方法についての指導まで実施する歯科医院がおすすめです。

柳田歯科医院では今までの治療歴や生活習慣についてもヒアリングを実施し、歯周病の原因究明と予防治療のため定期的に通院しやすい工夫が行われています。

新しい治療技術と豊富な治療経験

歯周病の治療技術は年々進化しており、進行度に応じて的確に治療できるようになってきました。

それに伴い、新たな治療技術にも対応できる豊富な治療経験を有した歯科医師が在籍している歯科医院を選ぶと安心して治療が受けられるでしょう。

デジタルレントゲンを導入している柳田歯科医院では歯周病の進行度に応じて歯周基本治療のほか、スケーリングルートプレーニングフラップ手術などの治療を行います。

一時的な治療ではなく将来にわたってお口をサポート

歯周病の治療は治して終わりというものではなく、定期的なメンテナンスがなければ再び歯周病に罹患する可能性が高いでしょう。

そのため、メンテナンスにも力を入れている歯科医院で歯周病治療を行うことをおすすめします。

治療後のケアとして、定期的な検診をハガキにてお知らせしている柳田歯科医院では3ヶ月〜半年に1度通院し、メンテナンスを受けるよう推奨しています。

このように歯周病罹患時の治療から治療終了後のメンテナンスまでトータルで診てもらえる柳田歯科医院へ歯周病治療の相談をしてみてはいかがでしょうか。

柳田歯科医院の基本情報

アクセス・住所・診療時間

武蔵野寮前バス停留所 徒歩3分

東京都練馬区関町南2丁目20-8

診療時間
9:00~13:00
14:30~18:30

予約制
祝日が月・金曜の場合は休診 臨時休診あり

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