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「足の裏に水ぶくれ」ができる原因はご存知ですか?医師が徹底解説!

「足の裏に水ぶくれ」ができる原因はご存知ですか?医師が徹底解説!

足の裏の水ぶくれで、身体はどんなサインを発している?Medical DOC監修医が主な原因や考えられる病気・何科へ受診すべきか・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

鎌田 百合

監修医師
鎌田 百合(医師)

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千葉大学医学部卒業。血液内科を専門とし、貧血から血液悪性腫瘍まで幅広く診療。大学病院をはじめとした県内数多くの病院で多数の研修を積んだ経験を活かし、現在は医療法人鎗田病院に勤務。プライマリケアに注力し、内科・血液内科医として地域に根ざした医療を行っている。血液内科専門医、内科認定医。

「足の裏の水ぶくれ」症状で考えられる病気と対処法

足の裏の水ぶくれは多くの人が経験する症状です。しかし多くの場合は原因がわからず心配ですよね。靴擦れや感染症から皮膚の病気まで、様々な原因が考えられます。
この記事では、足の裏に水ぶくれができたときの原因や対処法について詳しく解説します。

足の裏の水ぶくれが痛い時の症状で考えられる原因と対処法

足の裏の水ぶくれが痛い時は、汗疱が原因の可能性があります。
汗疱は、汗が原因で手足の指や足の裏に小さな水ぶくれが出現します。水ぶくれが大きくなると破けて痛みを伴います。
汗をかきやすい方に症状が出現することが多いため、汗をかいたらタオルでこまめに拭く、着替える、汗をかいたらシャワーで洗い流すなど、皮膚のケアをまめに行いましょう。強い痛みを伴う場合は皮膚科を受診して相談しましょう。

足の裏に水ぶくれが出きてかゆみがある時に考えられる原因と対処法

水ぶくれにかゆみを伴う場合は、接触性皮膚炎の可能性があります。
接触性皮膚炎はいわゆるかぶれのことをいいます。強い酸、アルカリ、金属などの刺激物質に触れた場合を刺激性接触皮膚炎、アレルギー物質が皮膚に接触した場合をアレルギー性接触性皮膚炎といいます。
発疹や小さい水ぶくれが出現し、かゆみ、痛みを引き起こします。多くは触れた部位に症状が出現します。皮膚炎の原因物質がわかるのであれば触れないようにしましょう。
症状が強い場合は皮膚科を受診しましょう。

歩きすぎて足の裏に水ぶくれが出来た時に考えられる原因と対処法

歩きすぎると足の裏に水ぶくれができることがあります。足が接地するたびに皮膚が何度も摩擦を受けることで損傷され、防御反応として水ぶくれができます。歩けないほどの痛みになることもあります。
水ぶくれができてしまった場合は、テーピングなどで保護し、足を休めるようにしましょう。小さな水ぶくれであれば数日程度でなくなります。

靴擦れで足の裏に水ぶくれが出来た時に考えられる原因と対処法

靴擦れは、サイズや形状があわない靴を履いたときに靴と足の皮膚が擦れ皮膚が損傷され、防御反応として水ぶくれができ発症します。パンプスなどヒールのある靴は、靴にあたっている足の親指や小指が圧迫されやすく水ぶくれが起こりやすいため注意が必要です。
靴擦れができてしまったときは、応急処置として水ぶくれができてしまった部位を保護しましょう。絆創膏やガーゼで覆うと皮膚を保護することができます。また、靴と足の摩擦が起こりにくい靴に履き替え、水ぶくれを刺激しないようにしましょう。

水虫で足の裏に水ぶくれが出来た時に考えられる原因と対処法

水虫は、白癬菌と呼ばれる真菌が起こす感染症です。水虫の中でも、小水疱型足白癬と呼ばれるタイプは発症初期に足の裏に小さな水ぶくれができることが特徴です。
暖かい季節に出ることが多く、足の清潔、乾燥を保ち、通気性の良い靴や靴下を選ぶことが重要です。適切なケアを行い涼しくなると自然に収まることもあります。放置すると進行して爪白癬を合併したり、水ぶくれがひどくなったりすることがあるため、症状が強い場合は皮膚科を受診して適切な治療を行うことが必要です。

足の裏に小さな水ぶくれがたくさんできた時に考えられる原因と対処法

足の裏に小さな水ぶくれがたくさんできた時は、掌蹠膿疱症かもしれません。
主に手のひらや足の裏にたくさんの小さな水ぶくれや膿疱とよばれる膿が繰り返しできる病気です。膿疱は次々に出てきては良くなったり悪くなったりを繰り返します。
禁煙することで症状の緩和が期待できるとされています。また、扁桃炎、歯周炎などは掌蹠膿疱症の悪化因子とされています。治療を行うことで掌蹠膿疱症の症状が良くなることが期待できます。
掌蹠膿疱症が疑われる場合は皮膚科を受診して適切な診断を受けるようにしましょう。

すぐに病院へ行くべき「足の裏の水ぶくれ」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

破けて強い痛みを伴う症状の場合は、皮膚科へ

足の裏の水ぶくれが破けてしまうと、破けた部位から雑菌が入り感染症を引き起こす可能性があります。
痛みが強い場合は感染を起こしているかもしれません。皮膚科へ受診し適切な処置を行うようにしてください。

受診・予防の目安となる「足の裏の水ぶくれ」ときのセルフチェック法

以下のような症状がある場合は、皮膚科を受診するようにしましょう。
・足の裏のみずぶくれが強い痛みを伴う場合
・足の裏のみずぶくれが破けて膿を伴う場合

「足の裏の水ぶくれ」症状が特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「足の裏の水ぶくれ」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

掌蹠膿疱症

掌蹠膿疱症は、主に手のひらや足の裏に小さな水ぶくれや膿ができる病気です。肘や膝に出現することもあります。膿の中に菌はいないため、人に感染することはありません。扁桃炎や歯周炎などの病気がきっかけで発症することもあります。
掌蹠膿疱症の患者の80%が喫煙をしているとされており、悪化因子とも考えられているので禁煙が必要です。
掌蹠膿疱症が疑われた場合は皮膚科を受診し医師に相談してください。

汗疱(かんぽう)

汗疱は、手足の指や足の裏に小さな水ぶくれが出現する病気です。水ぶくれが大きくなると破けて炎症が起こり、痛みを伴います。これを汗疱状湿疹といいます。およそ2〜3週間で水ぶくれはなくなり、皮膚がはがれおちます。
汗をかきやすい方に症状が出現することが多く、汗を出す汗腺がなんらかの原因で詰まってしまうことが原因とされています。
汗をかいたらタオルでこまめに拭く、着替える、汗をかいたらシャワーで洗い流すなど、皮膚のケアをこまめに行いましょう。

水虫(足白癬)

水虫を医学的に足白癬と呼びます。白癬菌という真菌が原因で、足の指や爪などの湿度の高い部位で発生する感染症です。小水疱型、趾間型、角質増殖型の3つのタイプがあります。
小水疱型足白癬は発症初期に足の裏に小さな水ぶくれができることが特徴です。
暖かい季節になり足が蒸れると発生することが多くなります。足の清潔、乾燥を保ち、通気性の良い靴や靴下を選ぶことが重要です。適切なケアを行って対処しましょう。

接触皮膚炎

接触性皮膚炎はいわゆるかぶれのことをいいます。
主に2種類に分類されます。強い酸、アルカリ、金属などの刺激物質に触れた場合を刺激性接触皮膚炎といいます。金属、化粧品などのアレルギー物質が皮膚に触れた場合をアレルギー性接触性皮膚炎といいます。
いずれも発疹や小さい水ぶくれが出現し、かゆみ、痛みを引き起こします。皮膚炎の原因物質がわかるのであれば触れないようにしましょう。また、かいてしまうと症状が悪化するため、かゆくてもかかないようにしてください。
症状が強い場合は皮膚科を受診しましょう。

火傷、熱傷

火傷で水ぶくれが起こることがあります。火傷を医学用語で熱傷と呼びます。
水ぶくれができるやけどは真皮の深さまでダメージを受けており、赤いだけの熱傷より深くダメージを受けています。
火傷をしたら、なるべく早く患部を冷却させることが大切です。流水で5分以上、ヒリヒリする痛みが落ち着くまで冷却しましょう。水ぶくれを潰さないように保護し、痛みが続くようなら皮膚科を受診し治療を受けましょう。

「足の裏の水ぶくれ」の正しい対処法は?

足の裏に水ぶくれができた場合は清潔を保ち保湿を行い、かきむしって刺激しないように適切なケアを行いましょう。かゆみが強い場合は市販薬でもかゆみを抑える軟膏が販売されているのでそれを使用しましょう。しかしステロイド配合の軟膏は、白癬症などの感染症であれば悪化させることもあります。判断に迷う場合は使用しないようにしましょう。
掌蹠膿疱症はビオチンというビタミンの一種が欠乏している場合があり、ビタミンの補充で症状が軽快する場合があります。
以上のことを行っても症状が続く場合は、皮膚科を受診し医師に相談しましょう。

「足の裏の水ぶくれ」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「足の裏の水ぶくれ」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

足の裏の水ぶくれは潰しても大丈夫でしょうか?

鎌田 百合医師鎌田 百合(医師)

水ぶくれは基本的にはつぶさないようにしてください。靴擦れで水ぶくれができるのは保護機能によるものとされています。水ぶくれをつぶしてしまうとそこから雑菌が入り感染症を引き起こす可能性があります。

足の裏の水ぶくれはストレスが原因でしょうか?

鎌田 百合医師鎌田 百合(医師)

汗が原因でできる汗疱は、ストレスが原因のこともあります。ストレスで自律神経が乱れると汗が増えることがあり、これによって汗疱が起こりやすくなると考えられています。

足の裏の水ぶくれと水虫の違いはなんでしょうか?

鎌田 百合医師鎌田 百合(医師)

水虫で足の裏に水ぶくれができることがあります。靴擦れなどの明らかな原因がない場合、足の裏の水ぶくれはもしかしたら水虫かもしれません。迷ったときは自己判断をせず、皮膚科を受診して医師に相談しましょう。

まとめ 足の裏の水ぶくれが続く場合は皮膚科で相談

足の裏に水ぶくれができたときの原因と対処法についてまとめました。
もし足の裏に水ぶくれができてしまったときは、皮膚を清潔に保ち、保湿を行いましょう。症状が強い場合や判断に迷う場合は皮膚科を受診して医師に相談するようにしてください。

「足の裏の水ぶくれ」で考えられる病気と特徴

「足の裏の水ぶくれ」から医師が考えられる病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

皮膚科の病気

症状の原因として、皮膚科で相談するのが適した病気が多いです。

「足の裏の水ぶくれ」と関連のある症状

「足の裏の水ぶくれ」と関連している、似ている症状は3個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

足の裏に水ぶくれがみられた場合は掻きむしってしまうことはせずに、清潔と保湿を保つようにしましょう。痒み止めの使用も良いのですが、改善する気配がない場合にはまずは皮膚科へ受診することをお勧めいたします。

この記事の監修医師