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「苦しい」症状の原因はご存知ですか?医師が徹底解説!

日常生活で苦しさを感じることが続くと、不安になりますよね。ここでは、さまざまな場面別の苦しい症状の特徴と原因、すぐに病院に行くべき症状についてMedicalDoc監修医が紹介します。

「苦しい」症状で考えられる病気と対処法

苦しいという症状は、誰にとってもつらく一刻もはやく取り去りたい症状だと思います。苦しい原因がどこに潜んでいるのかを明らかにできれば治療に結びつきます。ここでは皆さんの苦しい原因を解き明かすことができるよう解説していきます。

息苦しい・呼吸が苦しい症状の特徴と原因・治し方

息がハーハーと荒い、うまく息が吸えないような気がする、少し動いただけで息があがってしまうという症状を指します。
呼吸が苦しいと自覚したときには、無理せずに行動を止めて安静にしましょう。そして落ち着いてゆっくり大きな息をするようにしましょう。もし、息苦しさが強く心配な時は躊躇せず救急車を呼ぶことも必要です。
このような場合、肺炎や心不全、マスク着用などが考えられます。
細菌感染の肺炎であれば、痰や咳、発熱をきたすことが多い症状です。心不全では身体の体液コントロールがうまくできず、胸水がたまることが呼吸困難となる原因です。
マスクを着用したことで呼吸する酸素量が著しく減るわけではありませんが、マスク内の湿度が高くなったり鼻に密着したりするなどの理由から息苦しさを自覚される方が多く見られます。
主な診療科は内科です。呼吸が苦しい症状は緊急性が高いことも多いため注意が必要です。特に、急に発症した場合にはすぐに病院を受診してください。

胸が苦しい・心臓が苦しい症状の特徴と原因・治し方

胸が締め付けられるように苦しい、心臓が痛く苦しいというような症状を指します。
運動することなどが胸の苦しさに影響することもあるため、まずは安静にしましょう。数分~数十分で胸の苦しさなどの症状がとれなければ注意が必要です。すぐに病院受診をするようにしてください。
このような場合、狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患が考えられます。これらは心臓を動かすための冠動脈に狭窄、閉塞が生じて心筋が壊死するような病態です。
主な診療科は内科、循環器内科です。胸の苦しい感じを自覚したときは、症状が消失しても冠動脈病変が進行している可能性もありますので、受診して検査を受けることをお勧めします。

食べ過ぎで苦しい症状の特徴と原因・対処法

食事いっぱいたべてお腹が張って苦しいなどの症状のことを指します。
だれしも経験があると思いますが、食べ過ぎによって苦しい場合は時間が解決してくれるのを待つしかありません。ただし頻回に起こる、食事の量は同年代と変わらないのにすぐに食べ過ぎて苦しくなる場合には注意が必要です。
このような場合、胃排泄遅延という病態が考えられます。胃を動かす自律神経の機能が低下し、食べたものを胃から腸へ送り出す機能が弱まる状態です。胃排泄遅延の原因として、糖尿病やパーキンソン病などが挙げられるため注意が必要です。
主な診療科は内科・消化器内科です。緊急性は乏しいため、平日日中に受診しましょう。

精神的に苦しい・ストレスで苦しさを感じる症状の特徴と原因・治し方

他人の言動が自分を責めているように感じてつらい、日常生活に楽しみを見いだせずにつらいなどの症状を指します。
このような場合、うつ病や適応障害などが疑われます。
精神的に苦しい時に無理することは禁物です。体からのSOSのサインだと認識して、苦しい原因となっていることから遠ざかることが大切です。
しかし、苦しさの原因なっているところが職場、学校など簡単には避けられない環境であることもあるでしょう。身近に相談できる人を見つけていただきたいと思います。
主な診療科は、心療内科・精神科です。早めに受診することをお勧めします。

すぐに病院へ行くべき「苦しい」症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

肩で呼吸をしている、唇や顔面が青ざめている、ヒューヒューという呼吸音がある場合は、内科・呼吸器内科、循環器内科へ

肩で呼吸している、唇や顔が青白くなっている、ゼーゼー、ヒューヒューといった呼吸音が聞こえるなど、呼吸の苦しさがある症状を指します。
この場合、肺炎、心不全、気管支喘息などの病気が考えられます。原因はさまざまですが体に必要な酸素が足りていない可能性があります。
主な診療科は内科、呼吸器内科、循環器内科です。命に関わる状態ですので、すぐに病院を受診しましょう。

「苦しい」症状が特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「苦しい」症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

心筋梗塞(しんきんこうそく)

心筋梗塞は、虚血性心疾患の代表格で、致命的な病気の一つです。心臓の筋肉に栄養や酸素を供給するのが冠動脈と呼ばれる血管です。この冠動脈の内腔が、動脈硬化が進むことなどを原因として、完全に閉塞してしまう病気が心筋梗塞です。
心筋梗塞は急激に発症し強い胸痛、胸部の苦しさなどを訴えます。治療法は心臓カテーテル治療、心臓手術などが挙げられます。
心筋梗塞のような心血管疾患は、発症してから治療をするのではなく、発症しないように予防することが大切です。禁煙などの生活習慣、血圧管理、塩分や脂肪分をとりすぎない食事管理などです。
胸が締めつけられる痛みが続く、冷や汗がひどくなる、意識を失った、苦しさが30分以上続くなどの場合には心筋梗塞が強く疑われるため、すぐに内科、循環器内科を受診してください。

「苦しい」ときに飲んでも良い市販薬は?

苦しい時に効果的な市販薬は限定的で、お勧めはしません。
苦しいという症状は体からの深刻なSOSのサインであることが多く、早急にその原因を追究するべき状態です。早めの病院受診をお勧めします。

「苦しい」症状で医師が考えられる病気

「苦しい」症状から医師が考えられる病気は8個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedicalDOCの解説記事をご覧ください。

  • 急性肺炎
  • 気胸
  • 気管支喘息
  • 肺塞栓症
  • 肺・呼吸器の疾患のために、十分な呼吸ができなくなります

  • 狭心症
  • 心筋梗塞
  • 急性大動脈解離
  • 適応障害

精神的な苦しさを自覚します

まとめ

苦しいという症状を自覚した際には自分の体からの危険のサインだと考え、慎重に行動してください。一過性の症状の可能性もありますが、検査により重篤な疾患の予備軍が見つかるかもしれません。一度発症してしまうと命を落とす場合も多く、予防や健診がとても大切であることを認識していただきたいと思います。