快便なのにお腹が張る

毎日便が出ているはずなのにお腹が張る、空腹だけども腹部膨満感や圧迫されているような感じがある、という症状のことを指します。

原因には、過敏性腸症候群のような機能性消化管障害、腸内フローラの乱れが関与している可能性、大腸がんなどの疾患が隠れている可能性などがあります。

過敏性腸症候群は、大腸カメラなどで検査しても異常はないけれども、お腹が張る感じや下痢・便秘などの症状がさまざま出現する病気です。お腹が張っても排便をすると症状が和らぐこと、便が緩かったり硬かったりなど性状変化があることもみられます。

腸内フローラとは小腸大腸内の細菌のバランスのことです。これが乱れることでお腹が張る症状が現れます。具体的には、悪玉菌が増えることで腸内細菌が産生するガスが増え、そのガスが胃腸運動の低下でうまく排泄されないと、常にお腹が張る原因になります。

大腸がんや大腸ポリープなどの腫瘍で大腸内腔の通過障害があると、押し出されるように毎日排便があっても、実は隠れた便秘でお腹が張る原因になっているという可能性もあります。

その他にも消化管と関係ない理由でお腹が張る可能性もあります。心不全や肝硬変などが原因で腹水がたまる、卵巣腫瘍がある、妊娠初期の症状であるなどの可能性があります。

すぐ病院に行ったほうが良い「快便なのにお腹が張る」の症状は？

お腹が張る程度が強い場合、お腹が張ることで食欲不振に陥っている場合には、早めに病院を受診しましょう。

主な受診科目は、内科、消化器内科です。
問診、診察、血液検査、レントゲン検査、消化器内視鏡検査（胃カメラ、大腸カメラ）などを実施する可能性があります。

持病があって内服している薬がある際には、医師へ申告しましょう。
いつから症状があるのか、他にも気になる症状があるのかなどを医師に伝えましょう。

保険医療機関の診療であれば、保険診療の範囲内での負担となります。