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【新型コロナウイルスワクチン】5~11歳への接種を3月開始想定

 更新日:2023/03/27

厚生労働省の専門部会は、新型コロナウイルスワクチンの5~11歳への接種について、3月以降の開始を想定していることを明らかにしました。このニュースについて中路医師に伺いました。

中路 幸之助 医師

監修医師
中路 幸之助(医師)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

専門部会が示した5~11歳への接種時期とは?

厚生労働省の専門部会が明らかにした、5~11歳へのワクチン接種の時期について教えてください。

中路 幸之助 医師中路先生

5~11歳へのワクチン接種をめぐっては、アメリカのファイザー社が昨年11月に厚生労働省に対して承認を申請していました。厚生労働省は12月23日に専門部会を開き、新型コロナウイルスワクチンの5~11歳向け接種について、3月以降の開始を想定していることを明らかにしました。この翌日には、自治体向けの説明会も開催しています。厚生労働省は当初、2月頃から5~11歳への接種を開始する可能性を示唆してきましたが、ワクチンの輸入が2月以降となるため、見通しを変えた形になります。

5~11歳へのワクチンの効果は?

5~11歳に対するワクチンの効果はどれくらいあるのでしょうか?

中路 幸之助 医師中路先生

ファイザー社がアメリカのFDAに提出した資料によると、今回の臨床試験には5~11歳の2268人が参加しました。12歳以上が使う量の3分の1の量を2回、3週間あけて接種したグループでは3人が新型コロナを発症しましたが、同じ間隔で偽薬を接種したグループでは16人が発症したということです。また、ワクチンを接種して感染した子どもたちは症状も軽く済み、深刻な副反応も起きなかったそうです。

5~11歳がワクチン接種する時に留意する点は?

5~11歳がワクチン接種する際、どのようなことに留意する必要があるのでしょうか?

中路 幸之助 医師中路先生

海外からの報告によると、新型コロナウイルスワクチンには子どもでも高い効果が期待できます。また、発熱・全身倦怠感などの副反応に関しても多くが許容される範囲であるとされています。

懸念されているワクチン接種後の心筋炎や心膜炎に関しては、最近のデンマークからの報告ではモデルナ社製ワクチンでは12~39歳の若年成人に多く、ファイザー社製のワクチンでは女性に多いとされます。しかし、これらの頻度は若年者でも低く、ワクチン接種は推奨されています。

また、子ども(5~11歳)は大人と異なり、うまく自分の症状を説明できない場合が多いと考えられます。親などの周りの大人が副反応と思われる症状について、ワクチン接種後にいつもと違う変化がないかなど慎重に経過観察をしていく必要があります。

まとめ

新型コロナウイルスワクチンの5~11歳への接種について、厚生労働省は3月以降の開始を想定していることが明らかになりました。薬事承認された場合、同省の専門家分科会が接種体制などを協議することになります。

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