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オミクロン株に従来ワクチンが効かない場合、100日以内にワクチン供給へ

 更新日:2023/03/27

アメリカのファイザー社とドイツのビオンテック社が、南アフリカなどで確認された新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」に従来のワクチンが効かない場合は、対応するワクチンの供給を100日以内に始める方針をとると報じられています。このニュースについて工藤医師に伺いました。

工藤 孝文 医師

監修医師
工藤 孝文(医師)

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みやま市工藤内科 院長・糖尿病内科医・漢方医・統合医療医。福岡大学医学部を卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。現在は、福岡県みやま市の工藤内科にて、糖尿病内科・ダイエット外来・漢方治療を専門に、地域診療を行っている。NHK「ガッテン!」「あさイチ」、日本テレビ「世界一受けたい授業」などテレビ出演多数。著書は50冊以上におよび、Amazonベストセラー多数。YouTube「工藤孝文のかかりつけ医チャンネル」が現在人気を集めている。 
日本内科学会・日本糖尿病学会・日本肥満学会・日本東洋医学会・日本抗加齢医学会・日本女性医学学会・日本高血圧学会、日本甲状腺学会・日本遠隔医療学会・小児慢性疾病指定医。

今回報じられた内容は?

まず、今回報じられた内容について教えてください。

工藤 孝文 医師工藤先生

11月26日に、南アフリカなどで確認された新型コロナウイルスの新たな変異株であるオミクロン株をめぐって、すでに新型コロナウイルスワクチンを開発しているアメリカのファイザー社とドイツのビオンテック社が「2週間以内に試験データを集めて改良の要否を判断して、必要な場合は100日以内に出荷できる」と明らかにしたものです。ビオンテック社の広報担当者は、「必要性が確認された場合は6週間以内に改良できる」と説明していると言います。

ほかのワクチンメーカーの対応は?

ファイザー社とビオンテック社以外にもワクチンを開発している製薬会社がありますが、どのような対応を取っているのでしょうか?

工藤 孝文 医師工藤先生

ファイザー社と同様にメッセンジャーRNAワクチンを開発・提供しているアメリカのモデルナ社は、突然変異に備えた研究に着手していると表明しています。それによると、「数週間以内に新変異株に関するデータを得られる見通し」だということです。

一方、ウイルスベクターワクチンというタイプのワクチンを開発・提供しているアメリカジョンソン・エンド・ジョンソン社でも有効性のテストを始めたということで、いずれもその結果に注目が集まっています。

変異株が出てくる中で、今後のワクチン接種体制に影響は?

今回のオミクロン株のように今後新たに変異株が出てくる可能性はあると思いますが、ワクチン接種体制への影響の可能性について教えてください。

工藤 孝文 医師工藤先生

既存のワクチンがオミクロン株に対しても十分に有効であれば、ワクチン接種への影響は小さいでしょう。一方、既存のワクチンが変異株に対して十分な予防効果がないとなれば、それぞれのワクチンの接種状況を管理する必要が出てくるので、さらに状況は困難になると考えられます。

今後の指針は研究の結果を待つばかりですが、個人的な見解としては「今後のワクチン接種に大きな影響はないのではないか」と考えています。

まとめ

南アフリカなどで確認されている新たな変異株「オミクロン株」をめぐり、ファイザー社らは従来のワクチンが効かない場合、対応するワクチンの供給を100日以内に始める方針ということがわかりました。日本では、これから3回目のワクチン接種も始まりますが、果たしてどのような影響があるのか引き続き注目が集まります。

この記事の監修医師