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オミクロン株の致死率 “季節性インフルより高い”

 更新日:2023/03/27

厚生労働省の専門家会合は、新型コロナウイルスのオミクロン株による致死率は季節性インフルエンザより高いと考えられるとする分析結果を示しました。このニュースについて高橋医師に伺いました。

高橋 公一 医師

監修医師
高橋 公一(医師)

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1996年埼玉医科大学医学部卒業、公立昭和病院心臓血管外科、埼玉医科大学病院、米ジョンスホプキンス大学留学、埼玉医科大学病院消化器・一般外科を経て、現在は医療法人社団高栄会みさと中央クリニック院長。日本外科学会認定外科専門医。

専門家会合で示された内容とは?

今回専門家会合で示された内容について教えてください。

高橋 公一 医師高橋先生

今回のニュースは3月2日に開かれた厚生労働省の専門家会合で示された内容によるものです。専門家会議のメンバーらが示した分析結果では、2018~19年シーズンの季節性インフルエンザの推計感染者数などをもとにした致死率は、0.01~0.05%ほどでしたが、オミクロン株では2月21日時点で0.13%ほどでした。オミクロン株の致死率は季節性インフルエンザより高い結果となっています。肺炎を発症する割合についても、限られたデータによるものですが、オミクロン株の方が高いと示唆されるとしています。分析については、新型コロナは無症状の人も含めて全数報告の数字をもとにしている一方でインフルエンザの感染者数は推計をもとにしていることなどから正確な比較が難しく、今後も分析を続ける必要があるとしています。

会合で示された致死率への受け止めは?

専門家会合で示された致死率への受け止めを教えてください。

高橋 公一 医師高橋先生

まだ未知の感染症である新型コロナウィルス、とりわけオミクロン株に対する中間報告において、既存のインフルエンザ感染症よりも致死率が高いと言う報告が厚生労働省から今回なされました。しかしこれはあくまでも断定的な解析であり、オミクロン株感染症の終息を確認できていない現在において、この数値を全面的に受け止める事は時期尚早といった印象です。

新型コロナウイルス感染で重症化を防ぐために大切なことは?

新型コロナウイルス感染で重症化を防ぐために大切なことを改めて教えてください。

高橋 公一 医師高橋先生

オミクロン株に限らず新型コロナウィルスの感染症において基礎疾患があるかどうかは、その重症度を決める大きな要因です。つまり日ごろから自分の基礎疾患を十分に理解し、それに対する継続的な治療や検査を怠らずに過ごすことが何よりも大切であると言えます。もちろん、こまめな手洗いやうがい、アルコール消毒、マスク着用などの徹底は引き続き必要です。

まとめ

厚生労働省の専門家会合で、新型コロナウイルスのオミクロン株による致死率は季節性インフルエンザより高いとされる分析結果が示されたことが今回のニュースで明らかになりました。今後もこうした分析は続けられるとのことで、情報更新に注目が集まります。

この記事の監修医師