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ファイザー製飲み薬、オミクロン株にも有効か

公開日:2021/12/02

アメリカ製薬会社ファイザーのCEOが、開発中の新型コロナウイルスの飲み薬が新たな変異株である「オミクロン株」にも有効である可能性が高いとの認識を示しました。このニュースについて上医師に伺いました。

上昌広 医師

監修医師
上 昌広(医師)

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東京大学医学部卒業。東京大学大学院修了。その後、虎の門病院や国立がん研究センターにて臨床・研究に従事。2010年より東京大学医科学研究所特任教授、2016年より特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所理事長を務める。著書は「復興は現場から動き出す(東洋経済新報社)」「日本の医療格差は9倍 医療不足の真実(光文社新書)」「病院は東京から破綻する(朝日新聞出版)」「ヤバい医学部(日本評論社)」「日本のコロナ対策はなぜ迷走するのか(毎日新聞出版)」。

今回報じられた内容は?

まず、今回報じられた内容について教えてください。

上昌広 医師上先生

アメリカメディア「CNBC」で、ファイザーのCEOが答えた内容に基づいています。インタビューで、ファイザーが開発している新型ウイルスの飲み薬である「パクスロビド」を開発するにあたっては、「ウイルスの変異を想定して開発した」と話しており、「オミクロン株を含む全ての既存の変異株に有効であると非常に自信を持っている」と話しました。

一方で、有効でなかった場合に備えて、引き続き薬の開発には取り組んでいるとしています。また、オミクロン株に対応したワクチンを「100日以内に出荷できる」とのことでした。

オミクロン株とは?

新たに確認されたオミクロン株とは、一体どのような変異株なのでしょうか?

上昌広 医師上先生

オミクロン株は、南アフリカで新たに確認された新型コロナウイルスの変異株です。WHOは11月26日に、懸念される変異株(VOC)に指定してオミクロン株と名付けました。日本の国立感染症研究所でも、ウイルスについての海外の情報などから国内でVOCに位置づけています。

国立感染症研究所によると、オミクロン株はウイルスの表面にあるスパイクタンパク質に30カ所以上の変異が見つかっているということです。これは、これまでの変異ウイルスの中でも最も多い変異です。新型コロナワクチンはスパイクタンパクを標的とするものが多いため、ワクチンの効き目が低下すると予想されています。

また、重症化などのリスクについては、まだデータがはっきりと出ていないため現時点ではなんともいうことができないのが現状です。

オミクロン株に対して、飲み薬による対策はどの程度期待できるのか?

オミクロン株という新たな変異株に対して、飲み薬による対策はどの程度期待できるのでしょうか?

上昌広 医師上先生

従来型と比較して、大きな差はないと考えます。ワクチン接種が進み、その免疫を回避する変異株が出てきたのですが、治療薬の標的はスパイクタンパクではないので、変異が生じても影響を受けません。

まとめ

新型コロナウイルスの飲み薬をめぐっては、日本政府はメルク社が開発しているモルヌピラビルを160万回分供給することで合意していますが、ファイザー社の飲み薬についても注目が集まりそうです。