【厚生労働省が調査】「モデルナ・アーム」の赤みとかゆみが出るタイミング
モデルナ社製のワクチンの接種後に接種部位が赤くなったりかゆくなったりする症状を、海外では「モデルナ・アーム」と呼ばれています。厚生労働省は、モデルナ・アームがあらわれる頻度や期間を調査しました。今回は、モデルナ・アームに関する調査結果について、中島先生に詳しくお伺いします。
監修医師:
中島 由美 医師
調査の詳細は?
今回、厚生労働省が行ったモデルナ・アームの調査結果について詳しく教えてください。
中島先生
厚生労働省の研究班は、モデルナ社製の新型コロナワクチンを接種した自衛隊員1447人を対象に、腕が赤くなる人の割合や赤くなったタイミングを調査しました。ワクチン接種から9日目以降の分析結果は次のとおりです。
【分析結果】
ワクチン接種後に腕が赤くなった人
9日目: 3.5%
10日目:4%
11日目以降:2.6%
腕にかゆみが起きた人
9日目:2.7%
10日目:2.4%
11日目以降:1.3%
そのほか、モデルナ・アームの症状がおさまった後に、再び赤みやかゆみがあらわれる人もいました。
モデルナ・アームの対処法は?
モデルナ・アームになった際は、どのように対処すればよいのでしょうか。
中島先生
モデルナ・アームになった際は、患部を冷やしてください。症状が不快でなければ、冷やさなくても問題ありません。しばらくすると症状は自然におさまりますので、医療機関を受診したり救急車を呼んだりする必要はありません。
接種部位が赤くなることの健康への影響は?
モデルナ・アームになると、ほかの副反応があらわれやすくなったり、健康に何らかの影響が出たりするのでしょうか?
中島先生
モデルナ社製の新型コロナワクチンの接種後に、モデルナ・アームがあらわれたからといって、ほかの副反応があらわれやすくなるといったデータはありません。また、重大な副反応があらわれたり、持病が悪化したりといった報告もないので、過度な心配は不要です。
新型コロナワクチンの副反応には、モデルナ・アームのほかにも発熱やめまいなどがあるので、いずれにしても自身の体調を注意深く観察することが大切です。
まとめ
今回の調査結果から、モデルナ・アームは健康に重大な影響を及ぼす副反応ではないことがわかりました。今後も、モデルナ・アームに限らず、ワクチンの副反応の頻度やあらわれる時期などの調査結果が、順次発表されることでしょう。副反応に対する不安を和らげるためにも、最新の調査結果を随時確認することをおすすめします。