「かぶの保存方法」は何をするのが正解?葉を捨てない方が良い理由も管理栄養士が解説!

かぶの保存方法は?メディカルドック監修管理栄養士が栄養素・健康効果・保存方法について解説します。

監修管理栄養士:
神尾 澄恵(管理栄養士)
目次 -INDEX-
かぶとは?

かぶはアブラナ科アブラナ属の野菜で、「かぶら」とも呼ばれます。原産地については、地中海沿岸の南ヨーロッパ説と、アフガニスタンを中心とする西アジア説があります。かぶは、春の七草にも含まれる栄養価の高い野菜です。日本には弥生時代に伝わったと考えられています。江戸時代には、全国的に作られるようになり、各地に根付き、品種改良がおこなわれています。白い球形の小かぶが一般的ですが、赤や黄、紫など、様々な色や形、大きさの品種があります。地域に根差す在来種が多いのも特徴で、その数は80ともいわれています。根は生でも、みずみずしく、漬ける、焼く、煮るなど調理法で食感や甘味を楽しむことができます。葉は、アクが少ないため、浅漬け、煮びたし、炒め物がおすすめです。
かぶを長持ちさせる保存方法とは?

葉と根を分ける
葉をつけておくと根の水分が奪われるため、切り落とし別々に保存します。葉は湿らせたペーパーに包みポリ袋へ、根はそのままポリ袋へいれて、野菜室で保存しましょう。
根は個包装する
かぶをポリ袋に入れて野菜室で冷蔵保存します。冷蔵保存の目安は約1週間です。長期保存したい場合は、冷凍がおすすめです。
| 保存場所 | 方法のポイント | 保存期間の目安 |
|---|---|---|
| 冷蔵室(野菜室) | 葉と根を切り離し、別々にポリ袋等へ入れる | 約1週間 |
| 冷凍庫 | 根は皮を剥きラップ、葉はカットして保存袋へ | 約1か月 |
| 常温 | 冬場など10℃以下の冷暗所に限る | 早めに消費 |
かぶの冷凍保存方法とは?

根を冷凍保存するときは、皮を剥いて、根に茎を残さないようにします。1つずつラップで包んで冷凍用保存袋に入れて、冷凍庫で保存しましょう。冷凍した場合、保存期間の目安は約1か月です。
解凍する際は、ラップを取って、かぶを10秒ほど流水にあてると半解凍状態になります。キッチンペーパーで水気を拭き取り、食べやすい大きさにカットします。
かぶの葉の保存方法とは?

かぶの葉を洗い、使いやすい大きさにカットします。水分を十分にとり冷凍保存袋に入れ、平らにして冷凍庫で保管がおすすめです。かぶの葉の保存期間の目安は約1か月です。汁物や炒め物に入れると彩りもよくなります。
赤かぶの保存方法とは?

・赤かぶとは
赤かぶは、かぶと同じアブラナ科の植物です。皮が赤~赤紫色をしたかぶの総称です。皮の上部だけ赤いもの、全体が赤いもの、葉まで赤いものなどタイプはさまざま。形も扁球形、円錐形、勾玉形など多彩です。
・赤かぶとかぶの違いは
赤かぶとかぶの違いは、食感がかぶと異なり赤かぶは、シャキシャキとした食感があり、みずみずしいです。サラダや漬物など食感を楽しめる料理におすすめです。機能成分としては、辛み成分の「イソチアシアネート」、天然色素「アントシアニン」が含まれています。
・赤かぶの保存方法とは
赤かぶもかぶと同様に根と葉を分けて保存することにより、葉に水分を奪われることが防げます。それぞれポリ袋に包んで野菜室で保存できます。冷蔵での保存は根は約5日、葉は約2日ほどを使い切る目安にしましょう。
かぶに含まれる栄養素

消化酵素(アミラーゼ)
かぶの根には、でんぷんを分解する消化酵素アミラーゼ(ジアスターゼ)が含まれています。アミラーゼはでんぷんを糖に分解する働きがあり、食後の消化を助ける作用が期待されています。これらの酵素は熱に弱いため、効率よく摂取したい場合は生のまま食べるのがおすすめです。なお、体内でも消化酵素は分泌されるため、通常の食事で不足することはほとんどありませんが、食べ過ぎや胃もたれを感じるときに取り入れやすい食材のひとつです。
カリウム
カリウムは、小腸で吸収された後に組織に運ばれ大部分が腎臓によって排泄されます。カリウム量は、腎臓での再吸収の調節によって維持されており、血中のカリウム濃度は一定に保たれています。また、ナトリウムとともに、細胞の浸透圧の維持をしているほか、心臓機能や筋肉機能の調節、細胞内の酵素反応の調節などの働きをしています。腎臓でのナトリウムの再吸収を抑制して、尿中への排泄を促進するため、血圧の上昇を抑える働きがあります。
カルシウム
カルシウムは小腸で吸収されます。活性型ビタミンD、副甲状腺ホルモン、カルシトニンなどの関与によって、腸管での吸収、血液から骨への沈着、骨から血液への溶出、尿中への排泄などが抑制され、細胞や血液中のカルシウム濃度は一定に保たれています。
骨や歯の主要な構成成分になるほか、細胞の分裂・分化、筋肉収縮、神経興奮の抑制、血液凝固作用促進にも関与しています。
ビタミンC
ビタミンCは水溶性ビタミンの一種で、皮膚や血管、骨、腱などを構成するコラーゲンの合成に不可欠な栄養素です。ヒトは体内でビタミンCを合成できないため、毎日の食事から摂取する必要があります。ビタミンCが著しく不足するとコラーゲンの生成が十分に行われず、血管がもろくなり出血しやすくなる壊血病を引き起こします。ただし、通常の食生活を送っていれば重度の欠乏はまれです。ビタミンCには抗酸化作用があり、細胞を酸化ストレスから守る働きがあります。また、毛細血管や歯ぐき、軟骨などを正常に保つほか、メラニンの生成を抑える作用や、体の抵抗力の維持に関与することが知られています。
食物繊維
食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分けられます。食物繊維はヒトの消化酵素で分解されないためエネルギー源になりません。
水溶性食物繊維は、小腸での栄養素の吸収を穏やかにし、食後の血糖値の上昇を緩やかにする効果があります。また、コレステロール、ナトリウムを排出する効果もあります。不溶性食物繊維は、水分を吸収して便の容積を増やします。便が増えると、排便がスムーズになります。どちらの食物繊維も生活習慣病の予防や、腸内環境改善に効果があります。
かぶの健康効果

免疫力向上
ビタミンCは、かぶの葉の部分に多く含まれています。ビタミンCには抗酸化作用があり、ストレスや免疫機能の維持に関与します。不足すると抵抗力が低下します。
腸内環境の改善
かぶには食物繊維が含まれます。特に葉の部分に豊富に含まれます。食物繊維は腸内環境を整え、便秘解消、腸内フローラの改善に役立ちます。
血圧の調整
かぶに含まれるカリウムは、余分な塩分を排出する働きがあり、血圧の上昇を抑える働きがあります。これにより、高血圧予防やむくみの解消が期待できます。
骨の健康
かぶにはカルシウムも含まれています。カルシウムは葉の部分に多く含まれています。カルシウムは、骨や歯を維持するために重要なミネラルで、骨粗鬆症の予防にも役立ちます。
| 栄養素 | かぶの葉(生) | かぶの根(生・皮付) |
|---|---|---|
| ビタミンC | 82㎎ | 19㎎ |
| カルシウム | 250㎎ | 24㎎ |
| カリウム | 330㎎ | 280㎎ |
| 食物繊維 | 2.9g | 1.5g |
かぶを食べる時の注意点

体を冷やすといわれる点について
かぶは東洋医学の考え方では「寒性」の食材に分類されることがあります。これは体の熱を鎮める性質があるとされるという意味であり、医学的に体温を下げる作用が明確に確認されているわけではありません。一般的な食事量であれば過度に心配する必要はありませんが、冷えを感じやすい人は生食ばかりに偏らず、煮物やスープなど温かい調理法で取り入れるとよいでしょう。
消化不良
かぶは消化を助ける野菜ですが、食物繊維が多く含まれています。そのため、食べ過ぎると消化不良を引き起こす可能性があります。
甲状腺機能に影響の可能性
かぶを含むアブラナ科野菜には、グルコシノレート由来の成分が含まれており、これらは総称してゴイトロゲンと呼ばれることがあります。ゴイトロゲンとは、甲状腺がヨウ素を利用してホルモンを合成する働きを阻害する可能性のある成分の総称です。ただし、通常の食事量で健康な人が摂取する範囲であれば、甲状腺機能に大きな影響を及ぼすことはほとんどないとされています。ヨウ素摂取が極端に不足している場合や、特定の甲状腺疾患がある場合に大量の生食を続けると影響する可能性が指摘されていますが、加熱によりこれらの作用は弱まると考えられています。
かぶの栄養素を効率的に摂取する方法

生で食べる
かぶの根はなるべく生食がおすすめです。加熱すると酵素が失活します。大根おろしのようにすりおろして食べると消化促進の働きが期待できます。
葉の部分も食べる
かぶの葉には、根と比較して栄養素が多く含まれています。切り分けて保存することもできますので、彩りとして添えたり、煮物や炒め物に使うこともできます。アクが少ないため、即席漬けとしても食べやすいです。
豚肉と一緒に食べる
かぶに含まれるビタミンCは、植物性食品に含まれる非ヘム鉄の吸収を高める働きがあります。非ヘム鉄の吸収率は、共存する食品成分の影響を受け、ビタミンCや動物性たんぱく質を同時に摂取することで高まることが知られています。そのため、かぶを豚肉などの動物性たんぱく質を含む食品と組み合わせることで、鉄の利用効率をより高めることが期待できます。貧血予防を意識する場合にも、野菜と肉類をバランスよく取り入れることが大切です。かぶの豚ひき肉あんかけや、かぶと豚肉の煮物など、煮汁ごと食べられる調理法にすると、水溶性ビタミンの損失を抑えやすくおすすめです。
「かぶの保存方法」についてよくある質問

ここまでかぶについて紹介しました。ここでは「かぶの保存方法」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。
かぶは常温で保存しても良いでしょうか?
神尾 澄恵
かぶを常温保存するときは、すぐに使う予定がある、冬場で室温が低い場合に適しています。かぶは低温を好む野菜ですので、室温が10℃以下に保たれる環境であれば常温保存に適しています。気温が高いと食感が悪くなることがあります。葉の部分は、根よりも痛みが激しいため、常温保存には適していません。数時間以内に使うときに限りコップに水を入れて、茎の部分を浸しておくとみずみずしさを保つことができます。
かぶを長期保存するにはどうしたら良いでしょうか?
神尾 澄恵
かぶを長期保存するのであれば、冷蔵庫か冷凍庫がおすすめです。購入後、葉と根を切り分けます。冷蔵保存の場合、根はしめらせたキッチンペーパーやポリ袋で包み、乾燥を防ぎます。丸ごと保存のほうが水分の蒸発も少ないため、保存期間を長くすることができます。葉はよく水洗いし、水気を切りキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて保存します。葉の部分が黄色くなったり、ぬめりがでてしまったら廃棄するようにしましょう。
冷凍保存は約1か月ほど保存ができますが、かぶは約90%が水分のため、解凍すると水分が抜けて生のシャキシャキした食感は失われ、柔らかくなります。煮物や炒め物など加熱料理に向いています。
まとめ
かぶは水分が多い食材ですが、アミラーゼ(ジアスターゼ)、カルシウム、カリウム、ビタミンC、食物繊維と生活習慣病予防に効果の期待される栄養素が豊富に含まれています。根よりも葉の部分の多く含まれていますので、葉の部分も料理に使用することで、より効率よく栄養素を摂取することができます。また、保存に関しては低温が適していますので、常温の場合は早めに食べるようにしましょう。長期保管をする場合には、冷蔵庫や冷凍庫へ根と葉を切り分けて保存しましょう。その場合、水分が失われますので、煮物や炒め物などの調理方法がおすすめです。
「かぶ」と関連する病気
「かぶ」と関連する病気は4個ほどあります。
各病気の詳細などはリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
循環器系の病気
消化器系の病気
整形外科の病気
感染症
- かぜ
「かぶ」と関連する症状
「かぶ」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状の原因などはリンクから詳細記事をご覧ください。



