「カテキンが1番多い飲み物」は何?適切な”お湯の温度”も管理栄養士が解説!

カテキンが多い飲み物とは?メディカルドック監修管理栄養士が一日の摂取量、効果、不足・過剰摂取すると現れる症状、効率的な摂取方法などを解説します。

監修管理栄養士:
若尾 愛加(管理栄養士)
目次 -INDEX-
「カテキン」とは?

植物に含まれる淡黄色の色素成分で、フラボノイドの一種です。
主に緑茶に含まれており、特有の苦渋味成分のもとになります。
緑茶の中には、エピカテキン・エピガロカテキン・エピカテキンガレート・エピガロカテキンガレートという約4種類のカテキンが含まれています。
カテキンの一日の摂取量

日本人の食事摂取基準(2020年版)では、カテキンの摂取目標量は設定されていません。カテキンは必須栄養素ではないため、明確な推奨量は定められていないのが現状です。なお、体脂肪が気になる方に適する旨で特定保健用食品として許可されている茶カテキン飲料では、1日あたり約500〜540mg程度の摂取量が目安とされているものがあります。カテキン540mgは、一般的な煎茶では湯飲みで数杯から十杯程度に相当するとされますが、抽出条件や濃さによって含有量は大きく異なります。また、500mlのペットボトル飲料では製品によって含有量に差があり、約150〜200mg程度のものもありますが一律ではありません。カテキンの摂取は特定の量を目標に大量に飲むのではなく、カフェインやシュウ酸の摂りすぎにも配慮しながら、適量を継続することが大切です。
カテキンの効果

コレステロール低下作用
茶カテキンは、血中コレステロールがやや高めの方に適した成分として特定保健用食品で認められています。茶カテキンには、食事由来のコレステロールの吸収を抑える働きがあることが報告されており、継続的に摂取することで血中LDLコレステロールを低下させる効果が期待されています。LDLコレステロールは増えすぎると動脈硬化の一因となるため、適切な範囲に保つことが重要です。ただし、カテキンの摂取だけで動脈硬化や心疾患を予防できるわけではなく、食事や運動など生活習慣全体の見直しが基本となります。
体脂肪低減作用
高濃度の茶カテキンを含む飲料は、「体脂肪が気になる方に適する」旨の特定保健用食品として許可されています。茶カテキンには、脂質の代謝を促進し、エネルギー消費を高めることで体脂肪の減少を助ける作用があると報告されています。継続的に摂取することで、腹部を中心とした体脂肪の低減に役立つ可能性があります。ただし、その効果は緩やかであり、摂取するだけで大きな減量効果が得られるものではありません。適度な運動やバランスのよい食事と組み合わせることが重要です。
血糖値の上昇抑制
カテキンには、小腸での糖の吸収に関与する酵素の働きを穏やかにすることで、食後血糖値の上昇を抑える可能性があると報告されています。
また、インスリン感受性の改善に関与する可能性も示唆されていますが、その効果の程度には個人差があり、すべての人に明確な血糖コントロール改善が認められているわけではありません。
血糖値の管理においては、カテキンの摂取だけに頼るのではなく、食事内容の見直しや適度な運動など、総合的な生活習慣の改善が重要です。
抗菌・殺菌作用
カテキンには抗菌作用があることが報告されています。試験管内(in vitro)の研究では、一部の食中毒の原因菌や口腔内細菌などに対して増殖を抑える作用が確認されています。
また、細菌の細胞膜に影響を与えることで増殖を抑制する可能性が示唆されています。ただし、これらの作用の多くは実験環境下で確認されたものであり、日常的な緑茶の摂取によって体内で同様の効果が十分に得られるかについては、さらなる研究が必要です。
そのため、カテキンの抗菌作用はあくまで補助的な働きと考えられており、食中毒の予防には適切な食品管理や衛生対策が基本となります。
カテキンの多い飲み物

深蒸し煎茶
茶葉を長時間蒸す深蒸し煎茶は、茶葉の細胞が壊れやすく、抽出時に多くのカテキンが溶け出します。また80~90℃の熱いお茶で淹れると、低温で淹れるよりも溶け出しやすくなるため、カテキン量は増加します。
番茶・ほうじ茶
日常的に飲まれることが多いお茶ですが、淹れる量や濃さによっては煎茶と同様のカテキン含有量になります。
抹茶
抹茶は茶葉そのものを粉末状にして摂取するのでカテキン量は多めになります。
苦みや渋みが強く、カテキンの効果を直接得られる飲み方でもあります。
カテキンが不足すると現れる症状

カテキンはポリフェノールの一種であり、体内で欠乏症が起こる「必須栄養素」ではありません。そのため、カテキンが不足することで特定の症状が直接現れることはありません。
動脈硬化のリスクが高まる
カテキンには抗酸化作用があることが知られていますが、体内の抗酸化機能はビタミンC・ビタミンE・カロテノイドなどさまざまな成分によって支えられています。
そのため、カテキンを摂取していないことだけで抗酸化力が大きく低下したり、動脈硬化や老化が進行すると断定することはできません。
老化
カテキンは健康維持に役立つ可能性が示唆されている成分のひとつですが、特定の成分の不足を心配するよりも、緑茶だけでなく野菜・果物・大豆製品などを含めたバランスのよい食事を心がけることが重要です。
カテキンを過剰摂取すると現れる症状

鉄欠乏性貧血
カテキンはポリフェノールの一種で、タンニン様作用を持つ成分です。食事中の非ヘム鉄と結合することで鉄の吸収を妨げる可能性があるため、濃い緑茶を大量に飲む習慣がある場合や、もともと鉄不足がある場合には注意が必要です。ただし、通常の範囲での摂取で直ちに鉄欠乏性貧血を引き起こすわけではありません。
カフェインの摂りすぎに繋がる
カテキンを多く含む緑茶や高濃度茶カテキン飲料にはカフェインも含まれているため、これらを大量に摂取すると結果的にカフェインの過剰摂取につながる可能性があります。カフェインを摂りすぎると、震え、不眠、興奮、吐き気、めまい、動悸や心拍数の増加などの症状が現れることがあります。特に妊娠中の方やカフェインに敏感な方は、摂取量に注意することが大切です。
シュウ酸の過剰摂取に繋がる
カテキンを多く摂取しようとして緑茶を過剰に飲むと、緑茶に含まれるシュウ酸の摂取量も増える可能性があります。シュウ酸は体質や摂取状況によっては尿路結石のリスク因子となることが知られています。ただし、通常の範囲での飲用で直ちに腎不全に至るわけではありません。結石の既往がある方や腎機能に不安がある方は、飲み過ぎに注意し、適量を心がけることが大切です。
カテキンを控えたほうが良い人の特徴

腹痛、下痢、便秘などの胃腸障害がある
カテキンはポリフェノールの一種で、タンニン様作用を持つため、濃い緑茶を大量に摂取すると胃の粘膜を刺激することがあります。その結果、腹痛や胃の不快感、下痢などの症状が悪化する可能性があります。もともと胃腸が弱い方や消化器症状がある方は、濃いお茶を避ける、空腹時の摂取を控えるなどの工夫をするとよいでしょう。
貧血症状がある
カテキンはポリフェノールの一種で、食事中の非ヘム鉄と結合することで鉄の吸収を妨げる可能性があります。そのため、すでに貧血と診断されている方や鉄不足が指摘されている方は、食事中や食後すぐに濃い緑茶を大量に飲むことは控えたほうがよいでしょう。ただし、適量の摂取で直ちに貧血を悪化させるわけではありません。
腎機能の低下がある
カテキンそのものが直接腎機能を悪化させるわけではありませんが、緑茶にはカリウムが含まれています。腎機能が低下している方ではカリウムの排泄が十分に行えないことがあるため、医師からカリウム制限を指示されている場合は緑茶の摂取量にも注意が必要です。持病のある方は自己判断せず、医療機関の指示に従うことが大切です。
カテキンの効率的な摂取方法

飲料として緑茶を飲む
緑茶は不発酵茶で、カテキンの減少率が非常に少ない製法です。
日常生活の中で取り入れやすく、効率的に摂取出来るでしょう。
お湯の温度を70~80℃にする
お湯の温度によってカテキンは80℃以上、うまみ成分のアミノ酸は50℃以上の低温で溶けやすくなっています。そのため、70~80℃程度のお湯で淹れることでカテキンとアミノ酸の両方をバランスよく抽出することができます。
サプリメントで摂取する
飲料としてカテキンを摂取することが難しい場合、サプリメントでの摂取方法もあります。
その際はカフェインが除去されている、無農薬、有機栽培された緑茶が原料のものやカテキン含有量がしっかり配合されている物を選びましょう。
「カテキンが多い飲み物」についてよくある質問

ここまでカテキンについて紹介しました。ここでは「カテキンが多い飲み物」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。
緑茶の中で一番カテキンを含む種類は何でしょうか?
若尾 愛加
1番多く含む物は茶葉ごと摂取する「抹茶」になります。100mlあたり90~150mg相当になります。次に多く含んでいるのが、「煎茶」で100mlあたり60~110mg、「玉露」は50~90mgとなっています。
カテキンを摂り過ぎると現れる症状は何でしょうか?
若尾 愛加
カテキンを多く含む緑茶はカフェインも含まれているため、カテキンを摂りすぎるとカフェインの過剰摂取による症状が出ます。具体的には、震え・不眠症・興奮・吐き気・めまい・心拍数の増加などの症状があります。また腹痛、下痢、便秘などの胃腸障害や鉄分の吸収が妨げられることによる貧血症状も出てしまう可能性があります。
まとめ
カテキンは緑茶などの飲み物から日常的に取り入れやすいポリフェノールの一種です。必須栄養素ではないため特定の摂取目標量は定められていませんが、適量を継続的に取り入れることで健康維持に役立つ可能性があります。カフェインやシュウ酸の摂りすぎにも配慮しながら、バランスのよい食事や適度な運動とあわせて、無理のない範囲で上手に取り入れていきましょう。
「カテキン」と関連する病気
「カテキン」と関連する病気は4個ほどあります。
各病気の詳細などはリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
腎機能に関連する病気
- 腎臓病
- 尿路結石
血液に関連する病気
消化器系の病気
- 腹痛
- 下痢
- 便秘
「カテキン」と関連する症状
「カテキン」と関連している、似ている症状は9個ほどあります。
各症状の原因などはリンクから詳細記事をご覧ください。




