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ビールよりも「プリン体が多いアルコール」とは?過剰摂取の対処法も管理栄養士が解説!

 公開日:2026/02/26
「プリン体が少ないアルコール」3選!過剰摂取した時の対処法も管理栄養士が解説!

プリン体を含むアルコールは何かご存じですか?メディカルドック監修管理栄養士が一日の摂取量・効果・プリン体が少ない多いアルコール・ノンアルコールにもプリン体は含まれるのか・過剰摂取すると現れる症状・過剰摂取した時の対処法などを解説します。

曽田 久美子

監修管理栄養士
曽田 久美子(管理栄養士)

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病院、老健で栄養士として給食管理に従事し、2025年管理栄養士国家試験合格。食に迷う人や食を大事にしたい人、食で体を変えたい人へ確かな情報を届けるべく、食で心と体を元気にする管理栄養士を目指す。

「プリン体」とは?

プリン体とは?

プリン体とは、細胞の核に存在する核酸(DNA・RNA)を構成する成分のひとつで、アデニンやグアニンなどの物質を指します。あらゆる生物の細胞内に存在するため、多くの食品に含まれています。また、プリン体は体内でエネルギーをやり取りする物質であるATP(アデノシン三リン酸)の構成成分でもあり、生命活動を支える重要な役割を担っています。プリン体は食事から摂取されるだけでなく、体内でも常に合成・分解が行われています。細胞の新陳代謝の過程で生じたプリン体は最終的に肝臓などで分解され、尿酸へと変化します。尿酸は過剰に増えると体内に結晶として蓄積し、痛風や尿路結石などの原因となることがあります。通常は腎臓から尿とともに体外へ排泄されます。

プリン体の一日の摂取量

プリン体の一日の摂取量

日本痛風・尿酸核酸学会により、高尿酸血症、痛風の予防のため、プリン体の1日の摂取量は400mg以内を目安とされています。

プリン体の効果

プリン体の効果

体内で細胞の材料となる

プリン体は、DNAやRNAといった核酸を構成する成分のひとつで、アデニンやグアニンなどの塩基として存在しています。核酸は細胞の中で遺伝情報を保持し、たんぱく質の合成や細胞の増殖など、生命活動の基本となる働きを担っています。
このように、プリン体は細胞の設計図を支える重要な材料のひとつです。

エネルギー源となる

プリン体は、体内でエネルギーの受け渡しを行うATP(アデノシン三リン酸)の構成成分でもあります。ATPは筋肉の収縮、神経の伝達、心臓の拍動など、体のあらゆる生命活動に必要なエネルギーを供給する物質です。プリン体そのものが直接エネルギーになるわけではありませんが、ATPの構造の一部として、エネルギー代謝を支える重要な役割を果たしています。ATPは人間だけでなく、細菌や植物などほぼすべての生物が利用している共通のエネルギー通貨です。

プリン体が少ないアルコールランキング

プリン体が少ないアルコール

参照:公益財団法人痛風・尿酸財団

焼酎25度

焼酎100mlあたりプリン体は0mg
焼酎は蒸留酒の1つで、醸造酒を蒸留して作るお酒です。醸造酒とは、原料に酵母を加え、アルコール発酵させて作るお酒のことで、代表的なものにワイン、ビール、日本酒があります。蒸留酒は、醸造酒を加熱して気体にし、それを冷やして液体に戻して作られるお酒のことです。蒸留の過程でプリン体が取り除かれるため、蒸留酒にはプリン体がほとんど含まれていません。そのため、焼酎には実質的にプリン体はほとんど含まれていないと言えます。

ウィスキー

ウィスキー100mlあたりプリン体は0.1mg~0.3mg
ウィスキーも蒸留酒の1つで、主に穀物(大麦、とうもろこし、ライ麦、小麦など)を原料として作られています。発芽させた穀類を糖化し、酵母を加えて発酵させ、その後、蒸留して、木製の樽につめて熟成させます。数年の熟成で琥珀色に変化し、複雑な香りも作られます。

ブランデー

ブランデー100mlあたりプリン体は0.4mg
ブランデーは、果実もしくは果実及び水を原料として発酵させたアルコール、または果実酒を蒸留したものです。ぶどうを主原料とするグレープブランデーと、ブドウ以外の果実を主原料とするフルーツブランデーがあります。

ノンアルコールにもプリン体は含まれている?

ノンアルコールにもプリン体は含まれている?

ノンアルコールビールにも、製品によってはプリン体が含まれている場合があります。一般的なノンアルコールビールでは、100mlあたり0〜3mg程度のプリン体を含むものが多いとされています。一方で、近年は「プリン体ゼロ」や「プリン体オフ」と表示された商品も増えています。ただし、食品表示基準では100mlあたり0.5mg未満であれば「ゼロ」と表示することが可能です。そのため、「プリン体ゼロ」と表示されていても、微量に含まれている可能性があります。

プリン体を多く含むアルコール

プリン体を多く含むアルコール

参照:公益財団法人痛風・尿酸財団

ビール

ビールは他のお酒に比べてプリン体が多いお酒です。100mlあたり、一般的なビールでは、3.3〜6.9mg、地ビールでは、5.8〜16.6mgと数値は高くなります。

紹興酒

紹興酒100mlあたりプリン体は11.6mg含まれています。
紹興酒は中国の紹興市で、もち米と麦麴を原料に、名水「鑑湖の水」を使って作られる醸造酒です。3年以上の熟成が必須で、それを老酒といい、紹興市で作られたものを紹興酒といいます。

プリン体を過剰摂取すると現れる症状

プリン体を過剰摂取すると現れる症状

痛風発作

血液中の尿酸値が7.0mg/dlを超えると、高尿酸血症と診断されます。尿酸値が高いだけでは、自覚症状はありませんが、進行していくと、血液に溶けきらなくなった尿酸が結晶になり、関節・足先・耳たぶなどにたまり、その部分に炎症が起こり、激痛の痛風発作が起こります。

尿路結石

高尿酸血症と診断され、症状が進行すると、血液に溶けきらなくなった尿酸が結晶になり腎臓にたまって結石ができます。そのため背中に痛みが生じ、尿管や膀胱に移行するとその部分で炎症を起こし激痛が生じます。尿管で起こると尿管結石、膀胱で起こると膀胱結石といい、これらを合わせて尿路結石といいます。

腎障害

高尿酸血症が続くと、尿酸が体内にたまっていきます。尿酸は主に腎臓から排出されるため、尿酸が腎臓にたまると炎症を起こし、腎機能が低下します。ゆっくり腎臓の機能が低下し慢性腎臓病を招くことになります。

プリン体を過剰摂取した時の対処法

プリン体を過剰摂取した時の対処法

水分を摂取する

体内の尿酸の約7割は尿として排出されます。そのため、水分を摂って尿の量を増やすことは、尿酸の排泄を促すことになります。のどが渇かなくても、食事中や食事と食事の合間、就寝前、夜間など、こまめに水分を摂取することが大切です。夏は、汗をかいたり、アルコールの摂りすぎなどが原因で、痛風発作が起きやすいと言われています。特に汗をかいた後は脱水が進みやすいため、普段より意識して水分摂取量を増やしてみてください。水分補給には水やカフェインを含まない麦茶などが適しています。清涼飲料水などに多く含まれる果糖ブドウ糖液糖は、尿酸値を上昇させることが知られています。コーヒー、紅茶、緑茶(特に玉露、煎茶)は尿路結石の原因となるシュウ酸が多く含まれますので過剰摂取を控えることをおすすめします。

野菜の摂取

尿酸を体外へ排出しやすくするためには、尿が過度に酸性に傾かないようにすることが大切です。尿が酸性に傾くと、尿酸は溶けにくくなり、結晶として析出しやすくなります。肉類やアルコールの摂取が多い食生活では、体内での代謝の影響により尿が酸性に傾きやすいとされています。一方、野菜や海藻、きのこ類、果物などは、体内で代謝された後にアルカリ性の成分を残しやすく、結果として尿がややアルカリ性に近づき、尿酸が溶けやすい環境づくりに役立つと考えられています。また、野菜や果物に含まれるビタミンCには、尿酸の排泄を促す作用があることが報告されています。ただし、果物には果糖も含まれており、果糖の過剰摂取は尿酸値を上昇させる可能性があるため、適量を心がけることが重要です。

適度な食事量にする

プリン体はあらゆる食品に含まれていますので、食べる量が増えるとプリン体の摂取量も増えてしまいます。プリン体が少ない食品でも食べすぎには注意が必要です。
太り気味で高尿酸血症の人が減量すると、血中尿酸値が正常化することもあるようです。
日頃から、腹八分目を心がけ肥満を防ぐことも大切です。

「プリン体を含むアルコール」についてよくある質問

「プリン体を含むアルコール」についてよくある質問

ここまでプリン体について紹介しました。ここでは「プリン体を含むアルコール」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。

プリン体が入っていないアルコールはありますか?

曽田 久美子曽田 久美子

焼酎やウイスキー、ブランデーなどの蒸留酒は、製造過程で蒸留を行うため、プリン体はほとんど含まれていないとされています。特に焼酎(25度)では、100mlあたりのプリン体はほぼゼロに近い数値と報告されています。ただし、「プリン体が少ない=尿酸値に影響しない」というわけではありません。アルコールを摂取すると、体内での代謝過程において尿酸の産生が促進されたり、尿酸の排泄が抑制されたりするため、結果として尿酸値が上昇することがあります。そのため、蒸留酒であっても飲み過ぎれば、高尿酸血症や痛風発作のリスクを高める可能性があります。種類よりも「飲酒量」が重要であることを理解しておきましょう。

痛風や尿酸値が高い人でも飲めるお酒はありますか?

曽田 久美子曽田 久美子

痛風や尿酸値が高い方は、禁酒が難しい場合でも、適量を守ることが大切です。一般的に、アルコールの一日あたりの適量は、純アルコール量約20gとされています。例えば、ハイボール350ml缶(アルコール度数7%)で純アルコール量は約20gです。ハイボールは、焼酎やウィスキーを炭酸水で割ったもので比較的プリン体は少ないですが、適量を超えないように注意が必要です。また、アルコールだけでなく、おつまみも食べ過ぎないよう、低カロリー、低塩分のものにすると良いでしょう。

まとめ

プリン体といえば「ビールに多く含まれ、痛風の原因になる」というイメージを持つ方も多いでしょう。近年は「プリン体ゼロ」や「プリン体オフ」と表示された商品も増えており、プリン体が少なければ安心と思われがちです。しかし、アルコールは体内で分解される過程において、尿酸の産生を促進したり、尿酸の排泄を抑制したりする働きがあります。そのため、たとえプリン体の少ないお酒であっても、飲酒量が多ければ尿酸値が上昇する可能性があります。
また、プリン体は体にとって必要な成分であり、食事からの摂取だけでなく体内でも日常的に作られています。多くの食品に含まれているため、食べ過ぎればプリン体の摂取量も増えてしまいます。痛風や高尿酸血症を予防するためには、「プリン体の量」だけでなく、アルコールの摂取量や食事全体のバランス、適正体重の維持など、生活習慣全体を見直すことが大切です。種類よりも“量と習慣”を意識することが、尿酸値のコントロールにつながります。

「プリン体」と関連する病気

「プリン体」と関連する病気は3個ほどあります。
各病気の詳細などはリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

プリン体に関連する病気

「プリン体」と関連する症状

「プリン体」と関連している、似ている症状は2個ほどあります。
各症状の原因などはリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

プリン体に関連する症状

  • 高尿酸血症
  • 肥満症

この記事の監修管理栄養士