「キャベツの食物繊維」はレタスの何倍? 茹でか生か“効率的な摂り方”も解説!

キャベツの食物繊維量は?メディカルドック監修医が栄養素・健康効果・食べる際の注意点・保存方法などについて解説します。

監修管理栄養士:
中岡 紀恵(管理栄養士)
目次 -INDEX-
キャベツとは?

キャベツは西ヨーロッパ原産のアブラナ科の野菜です。 紀元前からヨーロッパで栽培され、古代ギリシアやローマでは胃腸を整える食べ物として使われてきました。 日本には江戸時代に伝わりましたが、最初は観賞用で、明治時代から食用として栽培され、戦後の洋食ブームで一気に広まりました。 キャベツは大きく春キャベツ(4〜6月)、夏秋キャベツ(7〜10月)、冬キャベツ(11〜3月)の3種類に分けられます。 昔は煮込み向きで葉がしっかり巻いた冬キャベツが主流でしたが、生で食べる機会が増えたため、葉がやわらかい春キャベツや、その中間の品種も多く作られるようになっています。
キャベツ1玉の水溶性・不溶性食物繊維量は?

キャベツ1玉(1kg)には水溶性食物繊維4g、不溶性食物繊維14gが含まれています。
水溶性食物繊維は水に溶けるとゼリー状のゲルになり、腸内で糖やコレステロールの吸収を抑えます。血糖値の上昇を穏やかにしたり、便を柔らかくして便秘を防ぐ効果が期待できるとされています。
不溶性食物繊維は水に溶けず、水分を吸って便のかさを増やし、腸を刺激して排便を促します。便通を整えるのに役立ちます。
食物繊維は様々な生活習慣病のリスク低下に繋がるともされています。
キャベツ20gの水溶性・不溶性食物繊維量は?

キャベツ20gは1玉の大きさにもよりますが、外葉なら1/2枚、内葉だと1枚が目安となります。水溶性食物繊維は0.08g、不溶性食物繊維は0.36gが含まれています。20gのキャベツを千切りにしてみると、片手に軽く1杯位の量になります。
キャベツの千切りの水溶性・不溶性食物繊維量は?

千切りキャベツは1回あたり100g、両手に山盛りを基準にすると使いやすいとされています。水溶性食物繊維は0.2g、不溶性食物繊維は1.7gが含まれています。
加熱したキャベツの水溶性・不溶性食物繊維量は?

キャベツ100gを茹でた場合、水溶性食物繊維は約1.4g、不溶性食物繊維は約3.8g、炒めた場合は水溶性食物繊維が約0.6g、不溶性食物繊維が約1.6gとされています。 これらの数値は、加熱によって水分量が変化することで、100gあたりの成分値が相対的に高くなる場合があることによるものです。実際に食物繊維の量そのものが増えるわけではありませんが、加熱により細胞壁がやわらかくなり、食物繊維が体内で作用しやすくなる可能性があると考えられています。
キャベツに含まれる栄養素

食物繊維
食物繊維には便秘予防、腸内環境を整える、血糖値の上昇を緩やかにするなどの生活習慣病予防にも役立つ可能性があります。よく噛むことで、満腹感も得られ食べ過ぎ防止にもつながります。
ビタミンC
ビタミンCには、風邪の予防、美肌効果、免疫力UPが期待できるとされています。ビタミンCは熱に弱いので、生で食べると効果的です。サラダにするとシャキシャキの食感も楽しむことができるのでおすすめです。
ビタミンK
怪我をしたとき血を止める働きや、骨を丈夫にする役割がビタミンKにはあるとされています。骨粗鬆症予防にも役立つため、高齢の方にもおすすめです。
葉酸
葉酸には赤血球を作る、貧血予防、核酸合成などのはたらきがあります。妊娠前からと、妊娠中期以降も積極的に摂りたい栄養素です。
ビタミンU(キャベジン)
ビタミンU(キャベジン)の正式名称は、S-メチルメチオニン(S-methylmethionine)またはS-メチルメチオニン・スルホニウム化合物です。ビタミンではないため、正式なビタミン類には入っていませんが、キャベツに多く含まれることから、「キャベジン」とよばれるようになったとされています。胃粘膜の修復を助ける働きがあり、胃腸薬にも使用されています。
キャベツの健康効果

胃を守る
キャベツには胃粘膜を保護したり、傷ついた粘膜の修復を助ける効果が期待できるとされています。とんかつにキャベツの付け合わせは、理にかなっています。
お腹の調子を整える
キャベツに含まれる不溶性食物繊維は、便のかさを増やして腸の動きを促し、便秘予防に役立つとされています。また、キャベツには少量ながら水溶性食物繊維も含まれており、腸内細菌のエサとなることで、腸内環境の改善が期待されます。味噌汁やスープなどの汁物に加えたり、炒め物にするとかさが減り、無理なくたくさんのキャベツを摂ることができます。
免疫力を高める
キャベツのビタミンCがウイルスが侵入しにくい体を作り、免疫細胞の機能を高めるといわれています。ビタミンCは熱に弱いので、生で食べるサラダがおすすめです。コールスローや浅漬けなどにして、朝食にプラスするのも良いですね。
キャベツを食べる際の注意点

食べる量に気を付ける
多くの栄養素が含まれているキャベツですが、大量に食べるとお腹が張ったり、下痢になる恐れがあります。一度に食べる量は、千切りであれば両手いっぱい程度(100g)を目安にされると良いでしょう。
生ばかりにならないようにする
生のキャベツは消化に時間がかかるため、胃腸が弱い方は負担になる場合もあります。蒸す、炒める、スープにするなど加熱調理も取り入れることをおすすめします。
薬を飲んでいる場合
キャベツに含まれるビタミンKには、血液を固まりやすくする作用があります。血液をサラサラにする薬を飲んでいる方は食べ過ぎに注意が必要です。しかし納豆やクロレラほどビタミンKの含有量は多くないので、普段食べている量なら問題ないとされています。気になることがある場合は医療機関を受診して主治医に相談されることをおすすめします。
キャベツの栄養素を効率的に摂取する方法

切り過ぎない、洗い過ぎない
キャベツに含まれているビタミンCや葉酸は「水に溶けやすい」性質があります。調理する際には、大きめに切り、必要以上に洗い過ぎないようにすると、栄養素が水に流出するのを防ぐことができます。スープや味噌汁に入れると、汁に溶けだした栄養素を無駄なく摂ることができます。
加熱は短時間にする
キャベツは長く加熱すると、ビタミンCが減ってしまうことがあります。おすすめの調理方法は電子レンジで短時間加熱する、サッと炒める、蒸し調理などです。火を通し過ぎないことで栄養素の流出も抑えて、キャベツのシャキシャキ感も楽しむことが出来ます。
油と一緒に食べる
キャベツに含まれるビタミンKは脂溶性ビタミンのため、油と一緒に摂ることで吸収率を高める働きがあるとされています。ごま油をプラスしてナムルにしたり、オリーブオイルをサラダのドレッシングとして使用したり、キャベツとツナをマヨネーズで和えるのも良いでしょう。
キャベツの保存方法や期間

丸ごと保存する場合
芯の部分をくり抜き、濡らしたキッチンペーパーを詰めると傷みにくくなります。 ポリ袋に入れて立てて冷蔵庫の野菜室へ保存することで、2〜3週間は美味しく食べることが出来ます。市販の野菜専用ポリ袋を使用されるのも良いでしょう。
カットして保存する場合
切り口をラップでぴったり包み、ポリ袋に入れて野菜室へ保存し、 3〜4日以内に使い切ることをおすすめします。 ざく切りにして冷凍保存する方法もあります。食感は少し柔らかくなりますが、炒め物やスープに包丁いらずで使用できるので、家事の時短に繋がります。冷凍保存の場合は2〜3週間を目安に使い切ると良いでしょう。
「キャベツの食物繊維量」についてよくある質問

ここまでキャベツについて紹介しました。ここでは「キャベツの食物繊維量」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。
キャベツ1玉で1日分の食物繊維量をどのくらい補えますか?
中岡 紀恵
キャベツの食物繊維量は100gあたり1.8g含まれています。キャベツ1玉を1kgとすると食物繊維は18g含まれていることになります。食物繊維の1日の目安量は成人男性(18〜64歳)20〜22g以上、成人女性(18〜64歳)18g以上となっています。成人男性ではキャベツ1玉で約80〜90%、成人女性ではほぼ全量摂ることができることになります。しかし、キャベツだけで1日の食物繊維量を摂るよりも、食物繊維が豊富なきのこ、海藻、豆類など、いろいろな食材から摂ることをおすすめします。
キャベツとレタス、食物繊維が多いのはどちらでしょうか?
中岡 紀恵
100gあたりキャベツには1.8g、レタスには1.1gの食物繊維が含まれています。キャベツの方が1.6倍食物繊維が多いということになります。よく「レタス〇個分の食物繊維」と言われていてレタスは食物繊維が豊富なイメージですが、野菜の中では多くはありません。食物繊維を効率よく摂りたいのであれば、キャベツの方がおすすめです。和洋中のどの料理にも使えて、メニューの幅が広がります。ちなみに、生の葉物野菜の中で食物繊維が一番多く含まれているのはしそ(葉/生)で100gあたり7.3g(水溶性0.8g、不溶性6.5g)となります。ただし、しそを一度に大量に食べるのは難しいので、キャベツにしそをプラスして塩昆布和えにしたり、ドレッシングにしそを入れてキャベツサラダにかけたりすると、よりたくさんの食物繊維を摂ることができます。
まとめ
キャベツは手軽に取り入れやすい野菜でありながら、水溶性・不溶性の両方の食物繊維をバランスよく含んでいます。腸内環境を整えて便通を改善するだけでなく、血糖値の急上昇を抑えたり、コレステロール低下を助けたりと、生活習慣病予防にも役立つ点が特徴です。生でも加熱しても食べやすく、料理の幅が広いことから、毎日の食事に無理なく取り入れられます。季節により、違った品種を楽しむこともできます。バランスの良い食事を心がけて、健康づくりの第一歩として、ぜひ日常的にキャベツを活用されてみてはいかがでしょうか。
「キャベツ」と関連する病気
「キャベツ」と関連する病気は4個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
消化器内科の病気
- 腹痛
- 下痢
- 便秘
皮膚科の病気
「キャベツ」と関連する症状
「キャベツ」と関連している、似ている症状は2個ほどあります。
各症状・原因・治療方法ほど詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
キャベツに関連する症状
- お腹の張り
- 皮膚のかゆみ



