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水を飲むと「血液や自律神経」にどう影響するか?効果を管理栄養士が解説!

 公開日:2026/02/19
水を飲むと「血液や自律神経」にどう影響するか?効果を管理栄養士が解説!

水分が不足すると現れる症状とは?メディカルドック監修医が一日の摂取量・水分摂取の効果などを解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「水分が不足すると現れる症状」は何かご存じですか?対処法も管理栄養士が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

曽田 久美子

監修管理栄養士
曽田 久美子(管理栄養士)

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病院、老健で栄養士として給食管理に従事し、2025年管理栄養士国家試験合格。食に迷う人や食を大事にしたい人、食で体を変えたい人へ確かな情報を届けるべく、食で心と体を元気にする管理栄養士を目指す。

「水分」とは?

「水分」とは?

人体の55~60%は水分で、生命を維持するのに大切な役目をしています。
飲料水などで摂った水分は、腸から吸収され、血液などの「体液」になって全身をたえず循環しています。「体液」は、酸素や栄養分を細胞に届け、老廃物(体内のゴミ)を尿として排泄しています。体温が上がったときには、皮膚への血液の循環を増やし、汗を出して熱を逃がし、体温を一定に保ちます。
また、塩分(ナトリウム)やアルコールを多く摂ると、血漿の浸透圧が上昇し、体は水分を保持しようとします。これにより余分な水分が組織間に溜まり、むくみが生じることがあります。
人体の5%の水分を失うと、喉はカラカラの状態で、脱水症や熱中症の症状が現れます。10%の水分を失うと、筋肉の痙攣や、循環不全などが起こります。20%の水分を失うと命を失う危険が伴います。

水分の一日の摂取量

水分の一日の摂取量

おおよそ一日の摂取量は、2500mLと言われています。
内訳として、食事から摂取する水分1000mL、食べ物が代謝することにより体内で得られる水分300mL、そして、飲料水1200mLの合計2500mLになります。
これらは、おおよその摂取量であり、食事摂取基準2025年版で明確には定められていません。

水分摂取の効果

水分摂取の効果

血流の改善

血液の半分は血漿という液体成分でできています。水分が不足すると血漿の量が減り、血液の粘度が高くなります。これにより血流が滞り、いわゆる“ドロドロ血液”の状態になりやすくなります。
水分が十分に摂れていると、血管の中で血液はさらさらと流れます。
十分に水分が足りている場合は、さらに水分を摂取しても血流が改善することはありません。
血液は酸素を運搬しているので、血液の流れが悪くなると細胞に酸素がいかず、免疫力の低下、脳や内臓の機能の低下などを引き起こします。

体温調節

体内の水分が不足すると体温が上昇しやすくなります。
人間の体温は高くなると、血流量を増やし汗をかくことで体温をさげることができます。水分が不足すると、血流量が減少し、汗をかいて体温をさげることができなくなります。
水は比熱(物質1gの温度を1℃あげるのに必要な熱量のこと)が大きいため、温度変化が少なく、体温を一定に保つのに役立ちます。

老廃物の排泄をスムーズにする

血液は全身に酸素や栄養素を運んだり、老廃物の運搬も担っています。血液に十分な水分があると、体の中の老廃物は血管やリンパ管を通じて、水分と共に回収され、腎臓でろ過されて尿に排出されます。
体内の水分が不足すると、血の巡りが悪くなり、老廃物の排泄が正常に行われなくなります。

自律神経のバランスを整える

自律神経には、交感神経と副交感神経の2つがあり、私たちの意思とは無関係にバランスを取りながら体の機能を調整しています。交感神経は緊張や活動時に優位となり、血圧や心拍数を上げ、体を活動モードにします。一方、副交感神経はリラックス時に優位となり、消化機能を活性化させ、体を休息モードに導きます。
このバランスが乱れると、体調不良や心身の不調につながる「自律神経失調症」の一因となることがあります。
起床時は、就寝中の副交感神経優位の状態から、交感神経が優位に切り替わるタイミングです。このときにコップ一杯の水を飲むことで、胃腸が刺激され、体内リズムが整いやすくなります。水分補給を習慣にすることで、自律神経のスムーズな切り替えを助け、1日の良いスタートを切るきっかけにもなります。

「水分不足」についてよくある質問

「水分不足」についてよくある質問

ここまで水分不足について紹介しました。ここでは「水分不足」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

水とお茶ではどちらが体に良いですか?

曽田 久美子曽田 久美子

体に負担がなく水分として取り入れられるのは、水です。お茶の中でも緑茶や紅茶はカフェインが多く利尿作用があったり、タンニンが鉄の吸収を阻害するため、体には少なからず負担はあります。お茶は嗜好飲料として摂取される程度が良いかと思います。

水の代わりになる飲み物はありますか?

曽田 久美子曽田 久美子

水は無味で飲みにくさを感じる方もいらっしゃいます。その場合は、麦茶やルイボスティーなどノンカフェインの飲料がおすすめです。緑茶や紅茶、コーヒーなどカフェインを含む飲み物には軽度の利尿作用がありますが、日常的に適量を飲む分には水分補給としても問題ありません。ただし、カフェインの影響を受けやすい方や、大量に摂取する場合には注意が必要です。お茶の中では、ほうじ茶や番茶などは比較的カフェイン量が少ないため、飲みやすい選択肢です。少しずつでも意識的に水を取り入れる習慣をつけていくことで、抵抗感も減っていきますので、ご自身に合った飲み方を見つけてみてください。

まとめ

人体の55~60%は水分ですので、不足するとさまざまな不調が出てきます。頭痛、めまい、立ちくらみ、肌の乾燥など、気になる体の状態、お肌の状態など、改善する鍵が水分にあるかもしれません。身近な水分の種類、摂取するタイミング等を変えて、体の変化を感じてみてください。

「水分不足」と関連する病気

「水分不足」と関連する病気は3個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

循環器系の病気

「水分不足」と関連する症状

「水分不足」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

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この記事の監修管理栄養士