「ミネラルの多い飲み物」はご存知ですか?ランキング形式で管理栄養士が解説!
更新日:2025/08/13

ミネラルの多い飲み物とは?Medical DOC監修医がミネラルの多い飲み物・一日の摂取量・不足すると現れる症状・過剰摂取すると現れる症状・効率的な摂取方法などを解説します。

監修管理栄養士:
都々地尾 ゆき(管理栄養士)
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介護老人保健施設で給食管理や栄養管理業務等、約10年間従事しました。その後、管理栄養士の資格を取得し、現在は同施設で栄養ケアマネジメント業務やおやつレクを担当しています。日々の食事を楽しんでいただけるよう、心を込めてサポートしています。
目次 -INDEX-
「ミネラル」とは?

ミネラルの一日の摂取量

ミネラルの多い飲み物

【1位】青汁
青汁は、ケールや大麦若葉などの緑葉野菜を搾った汁で、粉末に加工されている商品が主流です。カリウムやマグネシウム、カルシウム、鉄などのミネラルが豊富に含まれています。 青汁は飲みにくいイメージがありますが、リンゴジュースやオレンジジュース、レモンジュース、野菜ジュースなど果汁の入ったジュースとの相性も抜群です。お子様でも飲みやすく美味しい飲み物になります。また、豆乳や甘酒と混ぜて飲むことで美肌効果も期待できます。【2位】日本茶
日本茶に含まれるミネラルのうち、代表的な成分は、カリウム・カルシウム・マグネシウムなどです。特にミネラルの含有量が多いのは、玉露と抹茶です。 ミネラルを多く摂取しようと、カルシウムやマグネシウムをたっぷりと含んだ硬水でお茶を淹れることは、実はおすすめではありません。硬水に含まれる豊富なミネラルがお茶本来の味に影響を与える上、茶葉成分の抽出を邪魔してしまうと考えられています。お茶をおいしく楽しむためには、ミネラルの含有量が少ない軟水で淹れることをおすすめします。【3位】ミネラルウオーター
ミネラルウォーターは、特定の水源から採水された地下水を原水とする水で、主にカルシウムやマグネシウム、カリウムなどのミネラルが含まれています。WHOでは、硬度0〜60mg/Lの「軟水」と120〜180mg/Lの「硬水」に分類しています。硬度が高い硬水の方が、よりミネラル分を豊富に含んでいます。スーパーやコンビニなどで色々な種類が売られているので、お好みのミネラルウオーターを探しみてはいかがでしょうか。【4位】豆乳
豆乳にはさまざまなミネラルが含まれており、汗とともに体外へ排出されてしまう栄養素を補うことができます。 特に無調整豆乳には、カリウムとマグネシウムが豊富に含まれています。 豆乳を飲むタイミングとしては、朝一番または食事前に飲むと栄養を吸収しやすいですが、美肌効果を期待する場合は夜の時間帯がおすすめです。【5位】スポーツドリンク
スポーツドリンクには、運動時に汗とともに失われるミネラルを補給するために、ナトリウムやカリウム、カルシウム、マグネシウムなどが含まれています。 ただし、運動で消費したエネルギーを補給するために糖分も多く含まれているため、飲みすぎには注意が必要です。 他にも、麦茶や野菜ジュースなどにも含まれています。コンビニで手軽に手に入りやすいため、こまめに摂取されると良いですね。ミネラルの多い飲み物にはどんな栄養素・成分が含まれている?

カルシウム
人体に最も多く含まれるミネラルであり、骨や歯の形成に役立っています。 成人の体内に約1kg含まれていて、各種ミネラルの中で最も多く存在します。そのほとんどがリン酸カルシウムとして骨および歯のエナメル質に含まれます。 ごく一部は、カルシウムイオンとして血液や筋肉、神経内にあり、血液の凝固を促して出血を予防するほか、心筋の収縮作用を増し、筋肉の興奮性を抑える働きもあります。カリウム
人体に必要なミネラルの一種で、浸透圧の調整などの働きをします。 ナトリウムを排出する作用があるため、塩分(ナトリウム)の摂り過ぎを調節する上で重要です。ナトリウム
人体に必要なミネラルの一種で、浸透圧の調整などに働きます。主に食塩(塩化ナトリウム)の形で摂取されています。 成人の体内では、ほとんどが細胞の外の体液(細胞外液)に含まれています。細胞外液の浸透圧を調節して、細胞外液量を保つなどの役割を持っています。マグネシウム
人体に必要なミネラルの一種です。成人では、体内に約20g〜30gが存在し、その約6割はリン酸マグネシウムや炭酸水素マグネシウムとして骨や歯に含まれ、残りは筋肉や脳・神経に存在しています。酵素を活性化する働きがあり、筋肉の収縮や神経情報の伝達、体温・血圧の調整にも役立っています。鉄
赤血球を作るのに必要な栄養素です。人体に必要なミネラルの一種で、成人の体内に約3gから5gが存在します。そのうち70%は、赤血球のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンに存在します。残りの30%は、肝臓や骨髄、筋肉などに貯蔵鉄としてストックされています。ミネラルが不足すると現れる症状

骨や歯がもろくなる
カルシウムやマグネシウムが不足すると、骨や歯がもろくなるほか、血圧が高くなる・血管が硬くもろくなる・免疫に異常をきたす・軟骨が変形するといった症状が見られる可能性があります。また、極度に不足した場合、神経や筋肉の興奮が高まり、筋肉や全身の痙攣が起こりやすくなります。めまい
鉄が不足すると、頭痛・めまい・動悸・息切れ・集中力低下・食欲不振といった症状が見られます。また、筋肉中のミオグロビンが減ることで、筋力が低下したり、疲労感が生じたりします。味覚障害
亜鉛は味を感じる味蕾細胞の産生に必要であるため、亜鉛不足になると味を感じにくくなる味覚障害になる可能性があります。ミネラルを過剰摂取すると現れる症状

むくみ・高血圧
塩分(ナトリウム)をたくさん摂取すると、体の塩分濃度を薄めようと体内に水分を溜め込みます。それが原因でむくみが起こるため、塩分の摂り過ぎには注意が必要です。カリウムを摂ることで余分なナトリウムが尿として排泄されるので、むくみ解消に有効です。 内科・循環器科下痢・便秘
マグネシウムやセレン、亜鉛などのミネラルを過剰に摂取すると、下痢などの消化器症状を引き起こす可能性があります。特にマグネシウムの過剰摂取で起こりやすいとされていますが、ほぼ一過性のため、サプリメントを中止すると良いでしょう。 内科・消化器科吐き気・嘔吐
サプリメントなどで亜鉛を過剰に摂取すると、吐き気・嘔吐などの消化器症状を引き起こす可能性があります。 サプリメントを中止し、内科や消化器科を受診しましょう。ミネラルの効率的な摂取方法

ミネラルと一緒に摂取すると効果を高める栄養素・食品
ミネラルはビタミンとの相性が良いので、一緒に摂取することでさらに大きな力を発揮します。 ・ビタミンCと鉄を一緒に摂ることで、鉄の吸収を助けます。 ・ビタミンDとカルシウムを一緒に摂ることで吸収を促進し骨形成に役立ちます。ミネラルと一緒に摂取すると効果を下げる栄養素・食品
・リンとカルシウム それぞれミネラルとして必要な栄養素ですが、リンを多く摂取するとカルシウムが吸収されにくくなり、骨に存在するカルシウムが血液に溶け出してしまうことがあります。現代の食事では加工食品など、食品添加物が入っている食品を食べることが多いため、リンの摂り過ぎに注意が必要です。リンとカルシウムは、1:1の割合で摂るようにしましょう。 ・食物繊維 食物繊維を過剰に摂取すると、一部のミネラル、特にマグネシウムやカルシウムの吸収が阻害される場合があります。そのため、食物繊維を豊富に含む食品を摂る際は、ミネラルの摂取量やバランスを意識することが大切です。ミネラルの効果を高める摂取タイミング
食後すぐに摂ると胃酸を中和してしまい、消化不良を起こしやすくしてしまいます。食後2〜3時間は避け、朝食前や昼食前・就寝前などに摂るようにしましょう。なお、体内のマグネシウム濃度は、早朝や午後3〜5時に低下する傾向があるので、マグネシウムのサプリメントは、そのタイミングに合わせて飲むと効果的です。カルシウムは夜に摂取すると吸収率が高まるため就寝前に摂取するのがおすすめです。 飲料タイプ・粉末タイプなど、摂取タイミングにそれぞれ大きな違いはありません。形状の特徴をふまえ、自分に合ったものを選ぶことが大切です。「ミネラルの多い飲み物」についてよくある質問

ここまでミネラルの多い飲み物などを紹介しました。ここでは「ミネラルの多い飲み物」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
ミネラルの多いお茶を教えてください。
都々地尾 ゆき
ミネラルが多く含まれているのは、抹茶と玉露です。カリウムは抹茶は煎茶の2倍、玉露は煎茶の12倍含まれています。 紅茶や麦茶より、煎茶などの日本茶の方がミネラルは多く含まれています。
水道水にミネラルは含まれているのでしょうか?
都々地尾 ゆき
水道水にもミネラルは含まれています。ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・カリウムなどが含まれます。
編集部まとめ
ミネラルは生命活動を維持するために大切な役割を担っています。サプリメントなどを利用して意識的にミネラルを摂取する場合は、過剰症が起こることがあるため摂り過ぎに気をつけなければなりません。また、それぞれのミネラルがお互いに影響を与え、吸収を阻害することもあるため、毎日の食事や飲み物からバランス良く摂取することを心掛け、健康的な体を維持していきましょう。「ミネラル」と関連する病気
「ミネラル」と関連する病気は8個ほどあります。 各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。消化器科の病気
- 便秘
- 下痢
- 嘔吐
婦人科の病気
- 貧血
- むくみ
整形外科の病気
- 軟骨の変形




