「亜鉛の摂取量」はご存知ですか?過剰摂取すると現れる症状も解説!


監修管理栄養士:
武井 香七(管理栄養士)
保有免許・資格
管理栄養士資格
目次 -INDEX-
「亜鉛」とは?

亜鉛の一日の摂取量

- 18~74歳の男性の場合11mg
- 75歳以上の男性の場合10mg
- 18歳以上の女性の場合8mg
- 18~29歳の男性の場合40mg
- 30~64歳の男性の場合45mg
- 65歳以上の男性の場合40mg
- 18~74歳の女性の場合35mg
- 75歳以上の女性の場合30mg
亜鉛を過剰摂取すると現れる症状

消化器の不調
亜鉛を過剰摂取すると現れる症状に、消化器の不調があります。急性の亜鉛中毒にみられる症状は、胃の不快感やめまい、吐き気です。こういった胃の不調は慢性の亜鉛過剰の場合でもみられ、嘔吐や下痢を伴うケースもあります。 亜鉛を食品やサプリで摂取して、胃の不調を感じた際は亜鉛の摂取を中断しましょう。その後、内科や循環器科のある医療機関を受診します。それまでの期間も亜鉛の摂取は控えておくとよいでしょう。頭痛や発熱
亜鉛を過剰摂取した際に、頭痛や発熱が現れる場合があります。亜鉛を過剰摂取した際の徴候として現れるため、このような症状が現れた際には亜鉛の摂取を控えるようにしましょう。 症状が長引く場合や悪化した場合には、内科がある医療機関にかかりましょう。銅欠乏
亜鉛自体の毒性は低いですが、長期間にわたり亜鉛の過剰摂取を続けると、銅の吸収が阻害されることがあります。銅はさまざまな酵素の働きを活性化してくれ、人体にとって大切な栄養素です。胃や十二指腸などから吸収されます。銅の吸収が阻害され、銅欠乏になると次の症状が現れます。- 疲労
- 貧血
- 白血球数の減少
- 骨粗しょう症
- 神経の損傷
- 歩行障害
- 筋力低下
亜鉛が不足すると現れる症状

皮膚炎
亜鉛が不足すると皮膚炎を発症する場合があります。亜鉛は皮膚のタンパク質の合成に関連していて、亜鉛が不足すると皮膚のターンオーバーが乱れます。この皮膚炎は、目やお口の周り、手足の先に発症するケースが多いです。- 赤み
- ぽつぽつ
- カサカサ
- ただれ
味覚・免疫力の低下
亜鉛の不足は、味覚や免疫力の低下を招きます。味覚を感じる舌の上皮細胞には亜鉛が多く含まれており、亜鉛が不足すると味覚異常が起こります。 舌はターンオーバーが短いため、亜鉛不足の症状が出やすいのも特徴です。味覚障害の約55%が亜鉛の欠乏が原因とされており、炎症や中耳炎といったほかの原因より圧倒的に高い数値です。 また亜鉛は細胞の免疫機能を活性化させる働きや、病原体を排除する免疫機能も持っています。そのため亜鉛が不足すると、ウイルスや細菌に対する免疫力が低下してしまいます。 味覚障害は先述したようにターンオーバー自体が短いため、亜鉛の摂取量を適正値まで戻すことが大切です。 免疫機能の場合も、日々の食生活の改善やサプリなどで亜鉛の摂取量を増やすことになります。味覚障害は耳鼻咽喉科、免疫力に対する不安は内科で相談しましょう。成長阻害
子どもが亜鉛不足に陥ると、成長阻害を引き起こすことがあります。亜鉛は成長ホルモンやテストステロンの分泌に関わっており、亜鉛不足になるとこれらのホルモンの分泌が悪くなることが原因です。 外国の研究では、発育不全の男子グループは血液中の亜鉛の量が少なかったとしています。さらに良質な食事と硫酸亜鉛を与え続けたところ、20歳の男子が1年間で約13cmも成長したというデータがあります。 子どもの低身長の原因ともなるため、保護者の方は亜鉛不足に注意して食事を与えるとよいでしょう。 さらに亜鉛は筋トレ時に傷付いた筋組織の修復にも関わっており、筋トレの効果を効率よく出したいときに欠かせない栄養素です。大人も子どもも筋肉をつけるために、しっかり摂取しましょう。 また大人の男性が亜鉛不足になった場合、生殖機能の低下を招きます。亜鉛は精子の生成にも関わっているため、生殖機能に心配がある方は亜鉛の一日の摂取量を見直すとよいでしょう。 成長阻害の場合は小児科や小児内分泌科、内分泌内科を受診します。生殖機能の低下が気になる場合は、泌尿器科で対処してもらえます。亜鉛の摂取量をコントロールする方法

間食に亜鉛を多く含む食材を選ぶ
亜鉛は過剰摂取になる方よりも、不足状態になる方が少なくない栄養素です。そのため、手軽に亜鉛不足を解消するためには、亜鉛を多く含む食材を間食に選ぶことが挙げられます。 亜鉛を多く含む食材に魚介類や肉類などを先述しましたが、豆類や種実類も亜鉛を多く含んでいます。そこで間食をアーモンドやカシューナッツなどのナッツ類にし、きなこを積極的に摂ったりするとよいでしょう。亜鉛の吸収を高める食品を摂取する
亜鉛の摂取量をコントロールするために有効な方法の2つ目は、亜鉛の吸収を高める食品を摂取することです。亜鉛の吸収率は、ビタミンCやクエン酸、肉類・魚類に多く含まれる動物性タンパク質と同時に摂取すると高まります。亜鉛自体も肉類・魚類に多く含まれているため、柑橘系の果物などと組み合わせて亜鉛を摂取するようにしましょう。食べ方にも注意
亜鉛は水分に溶け出しやすい栄養素です。亜鉛が豊富な食材を入れた汁物は、汁まで飲みましょう。調理段階では、次のような工夫が必要です。 なるべく溶け出さないように短時間で加熱する 溶け出しても煮汁ごと使用できる料理を選ぶ「亜鉛の摂取量」についてよくある質問

ここまで亜鉛の摂取量を紹介しました。ここでは「亜鉛の摂取量」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
亜鉛をサプリメント等で摂取しても問題ないでしょうか?
武井 香七 医師
食事から亜鉛を摂取するのが難しい場合は、サプリメント等で摂取しても問題ありません。亜鉛過剰にならないように、用法用量は守ってくださいね。
亜鉛の吸収を阻害する食べ物や飲み物を教えて下さい。
武井 香七 医師
亜鉛の吸収を阻害する食べ物や飲み物には、次のものがあります。 食物繊維 フィチン酸 食品添加物 アルコール フィチン酸は聞き慣れないかもしれませんが、豆類や穀類に多い成分です。豆類や食物繊維がだめだというわけではなく、バランスよく食べるようにすれば問題ありません。 アルコールは亜鉛が体外に出ていく排出量が増えてしまうため、可能な場合は控えめにしましょう。
男性と女性で亜鉛の一日の摂取量は変わりますか?
浅野 智子 医師
亜鉛の摂取基準値は成人の場合、男性と女性で約2g異なります。その他にも年齢や女性の場合は妊娠・授乳期間でも推奨される摂取量が変わります。 ご自分の推奨される亜鉛摂取量を知りたい場合は、この記事の前半の項目か日本人の食事摂取基準(2020年版)から確認できますので、ぜひ見てみてくださいね。
編集部まとめ

「亜鉛の摂取量」と関連する病気
「亜鉛の摂取量」と関連する病気は4個程あります。 各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。皮膚科の病気
血液内科の病気
- 銅欠乏症
耳鼻咽喉科の病気
小児科の病気
- 成長障害



