「おなら」がよく出る場合「胃がん」を疑った方がいい?初期症状も医師が解説!
おならがよく出る場合胃がんを疑うべき?Medical DOC監修医がおならがよく出る場合胃がんを疑うべきか・症状・原因・おならがよく出る時に疑う病気・疾患などを解説します。
※この記事はMedical DOCにて『「おなら」がよく出る場合「胃がん」を疑った方がいい?初期症状も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
烏山 司(医師)
目次 -INDEX-
「胃がん」とは?
胃がんとは、胃壁の内側にがん細胞が発生し、無秩序に増えたものです。胃がんは進行するにつれて、胃の内側から外側へと進んでいきます。胃がんは、男性のがんで3番目に多く、女性のがんで4番目となっており罹患数の多いがんです。胃がんは初期段階では自覚症状がないことが多く、分かりづらいことが特徴的です。どんな時に胃がんを疑うべきか、症状について詳しく解説いたします。
おならがよく出る場合胃がんを疑った方がいい?
おならがよく出ることが胃がんの症状の一つかも?と不安に思う方もいるのではないでしょうか。実は、おならが直接がんの症状であるとは言えません。しかし、おならが多くなる疾患には、呑気症、慢性胃炎、過敏性腸症候群、大腸がんなどが挙げられます。この中の、慢性胃炎の原因としてピロリ菌感染が多く、このピロリ菌感染は胃がんの原因ともなっています。
つまり、おならがよく出ることは、胃がんを直接的に疑う症状とは言いにくいのですが、いずれにしても、胃調の不調がみられるときには消化器内科を受診して相談してみましょう。
胃がんの代表的な症状
胃がんは初期段階では自覚症状がないことが多いです。胃がんでみられやすい症状について例をあげていきます。
胃の痛み・違和感
胃がんがあることにより、その部位の痛みがみられることがあります。特に、みぞおち周囲の痛みや違和感を訴えられる方が多いです。しかし、この症状は、胃炎や胃・十二指腸潰瘍でも起こるため、症状のみで区別することはできません。みぞおち周囲の痛みや違和感がある場合には、消化器内科を受診しましょう。
吐き気・胸やけ
胃がんなど胃に異常があると、吐き気や胸やけなどの症状が起こることがあります。胃がんができることで、食物の通りが悪くなり吐き気や胸やけなどが起こります。さらに悪化すると食事が摂れなくなり、体重が減少することも少なくありません。症状のみで胃がんを診断することはできませんが、これらの症状が持続する場合には、何か病気が隠れている可能性が高いです。早めに消化器内科を受診しましょう。
貧血・黒色便
胃からの出血がみられる場合には、貧血が進行してふらついたり黒っぽい便がみられたりすることもあります。貧血が進行すると、めまいやふらつき、動悸などの症状がみられますが、症状がはっきりしないこともあります。普段の採血で急に貧血の進行が見られた場合には、主治医に相談をしましょう。また、黒っぽい便が出た場合には、胃や十二指腸からの出血が疑われます。胃がん以外にも胃潰瘍など他の病気も考えられますが、いずれにしても消化管出血をきたしている可能性が高いと考えられ、早急に消化器内科受診が必要です。
胃がんの前兆となる初期症状
胃がんは自覚症状が出にくいです。しかし、ちょっとした体調の変化に気を付けて、早めに検査を受けることで慢性胃炎や胃潰瘍に気が付くことができます。慢性胃炎の原因の一つであるピロリ菌を除菌することで胃がんを予防し、早期に胃がんを発見できる可能性があります。これから挙げるような症状がみられた時には、消化器内科を受診して相談したり、胃がん検診などを利用したりして、定期的に胃がんに気を付けることが大切です。
胃の不快感・痛み
みぞおち周囲の不快感や痛みは、胃炎でよくみられる症状です。また、食後の痛みは胃潰瘍でよくみられます。これらの症状があり、持続する場合には、消化器内科を受診して相談してみましょう。症状があるにも関わらず放置しておくと、気が付かない間に病気が進行してしまうこともあります。また、ピロリ菌感染に関連した胃炎であれば、除菌をすることで胃がんの発症率を下げることもできます。
膨満感、食欲低下
胃炎や胃潰瘍により、おなかの膨満感がでて、食欲がなくなる方もいます。食事がとれない場合には、大きな病気が隠れている可能性もあり早めに消化器内科を受診することをお勧めします。
「胃がんの症状・おなら」についてよくある質問
ここまで胃がんの症状・おならなどを紹介しました。ここでは「胃がんの症状・おなら」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
胃がんが進行した可能性がある場合に出やすい症状について教えてください。
烏山 司 医師
黒っぽい便がありふらつきや動悸がある、食事がとれなくなり体重が減少してしまうといった症状がある場合には、重大な病気が隠れている可能性が高いです。胃がんでもこのような症状が起こることもありますし、そのほかの病気でも同様の症状となることもありうるため症状だけで区別をすることは難しいです。しかし、上記に挙げたような症状がある場合には病状が進行している可能性があり、早急に消化器内科を受診する必要があると考えられます。これらの症状が、必ずしも胃がんの手遅れの症状とは言えませんが、胃がんが進行しているときにも起こることがあり、注意が必要です。
まとめ 体調の変化に気をつけ、早めに消化器内科を受診しよう!
胃がんは自覚症状が出にくいがんです。特に早期では自覚症状がほとんどないことが多いです。しかし、胃がんは慢性胃炎に伴うことも多く、胃炎によるちょっとした体調の変化に気を付けることも大切といえます。げっぷやおならが多くなったり、口臭が気になったりするときに胃炎のサインかもしれません。ピロリ菌感染に伴う胃炎であれば、除菌をすることで胃がんの発症率を下げることができます。まず、体調の変化に気を付け、症状が続く場合には消化器内科で相談をしましょう。また、胃がんの早期発見のためにも定期的ながん検診を受診することも大切です。胃がんの発症は50歳以降で多くなります。40歳以降では胃がん検診を定期的に行うことがお勧めです。
「胃がんの症状・おなら」と関連する病気
「胃がんの症状・おなら」と関連する病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
これらの消化器系の病気では消化が悪くなったり、腸管の蠕動運動が悪くなったりすることでおならが増えることがあります。おならのみでは病気を区別することはできません。気になる症状が続く場合には、一度消化器内科を受診して相談しましょう。
「胃がんの症状・おなら」と関連する症状
「胃がんの症状・おなら」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- おなかの膨満感
- 食欲低下
- 嘔気
- げっぷ
- 胃痛
これらの症状が持続する場合には、胃炎や胃がんの症状の可能性も考えられます。しかし、症状のみでは病気を区別できません。不調が続く場合には、消化器内科を受診しましょう。