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「大腸がんの初期症状」と「おなら」の関係性は?その他の症状も解説!【医師監修】

 公開日:2024/04/14
「大腸がんの初期症状」と「おなら」の関係性は?その他の症状も解説!【医師監修】

大腸がんは悪性腫瘍のなかでは発症例が多く、死因となることも多いとされています。がんは初期症状がないことが多く、早期発見が重要とわかっていても簡単ではありません。

そのような問題があるなかで、注目したいのが大腸がんとおならの関係です。大腸がんの早期発見につながる可能性がある、大腸がんとおならの関連性を解説しましょう

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

プロフィールをもっと見る
1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

大腸がんとは?

大腸がんは、大腸を原発巣とする悪性腫瘍です。大腸の粘膜から発生するものと、良性腫瘍であるポリープががん化するものがあります。
大きく分けると盲腸・上行結腸・横行結腸という右側大腸にできるものと、下行結腸・S字結腸・直腸という左側大腸にできるものです。
左側大腸にできたものは進行すると症状が出やすく、右側大腸のものは進行しても症状が出にくいという違いがあります。
大腸がんが進行するとがんが腸壁を突き破り、腹腔内にがん細胞をばらまきます。これによって発症するのが腹膜播種で、極めて予後が悪いとされているものです。

大腸がんの初期症状とおならの関係性・その他の症状

大腸がんの多くは初期症状がありません。しかし、以下のような症状に注意しておくことで、大腸がんの発見につながる可能性があります。

  • おならが増える・臭い
  • 便に変化が出る
  • お腹に張り・痛みがある
  • 便秘・下痢を繰り返す

いずれも大腸がん特有の症状ではありません。しかし、そもそも初期症状がないケースが多い疾患なので、細かな変化に気をつけておくことが重要です。

おなら

大腸にがんができると、腫瘍によって便の通り道が狭くなります。これによって、便が大腸に滞留する時間が長くなってしまうのです。
便秘の場合は腸内に便が滞留することで、腸内細菌によってガスが発生するケースがあります。このガスが、おならの増加につながっているのです。
ガスは細菌によって腸内に溜まった便が腐敗して発生するもののため、臭いも強くなってしまうことがあります。大腸がんによる便の滞留時間の長期化でも、同じことが起きます。
便の滞留時間の長期化で細菌による腐敗が起き、おならが増える・臭くなるなどの症状が現れるのです。軽く見がちなおならですが、大腸がんの発見には重要な要素のひとつとなります。

便の変化

大腸がんによって生じる便の変化として多いのは、腫瘍から出た血液が混じる血便です。ただし、原発巣によって血便にも違いが生じます。
下行結腸・S字結腸の場合は便が完全には固まっていないため、血液が交じった赤褐色のものになります。直腸など肛門に近い場合は便が完全に固まっているため血液が混じらず、痔疾のように便に血液が付着した状態です。
一方、右側大腸では便がほぼ泥状で完全に血液が混じります。このため、出血が多くないと血便だと気付かないケースもあるでしょう。

お腹の張り・痛み

大腸がんによって腸内が狭くなると、便の滞留時間が長くなります。これによって、細菌による腐敗でガスの量が増えます。問題は腸内が狭くなっているため、便やガスが出にくくなっていることです
結果として腸内に便やガスがさらにたまり、お腹の張り・痛みが生じてくるのです。

便秘・下痢

便秘・下痢はともに、大腸がんによって便の通り道が狭くなることが原因で起こります。
腸閉塞の症状のなかには、下痢・便秘が含まれています。腸閉塞によって便が通り道を塞がれると、便秘の原因となるのです。
また癒着性腸閉塞では、症状の緩和によって不消化物が流れ込んで下痢を起こすことがあります。大腸がんによって腸狭窄を引き起こされることで、腸閉塞と同じ症状が生じているのです。

大腸がんの原因

悪性脳腫瘍である神経膠腫にはさまざまな予後因子が存在します。予後因子は今後の治療方針や治療方法を判断するうえで重要な鍵となります。
ここからは、神経膠腫に関わる予後因子についてみてみましょう。

年齢

大腸がんの原因は完全にわかってはいませんが、以下の4つの要因が発症に関係しているのではないかといわれています。

  • 遺伝的要因
  • 生活習慣
  • 加齢
  • 大腸ポリープ

これらの大腸がん発症リスクを高める要因について、簡単に解説します。

遺伝的要因

大腸がんの発症リスクが高い疾患のひとつに、家族性大腸腺腫症(FAP)があります。大腸に多数のポリープができるもので、遺伝子異常が関係しています。
親がFAPの場合、子どももFAPとなる確率は2分の1です。リンチ症候群も大腸がんにつながる遺伝性疾患のひとつで、ほかのがんの発症率も高くなります。こちらも遺伝する確率は2分の1です。
ほかに、大腸がん発症につながるリスクがある疾患として潰瘍性大腸炎があります。この疾患についても、遺伝的要因が指摘されています。

生活習慣

大腸がん発症者のうち遺伝的要因によるものは少数派で、生活要因が関係しているものが多数派です。以下に挙げるものは大腸がんのリスクを高める要因とされています。

  • 肉・加工肉
  • アルコール
  • 肥満
  • 喫煙

逆に、次のようなものは大腸がんのリスクを減らす要因とされています。

  • 野菜
  • 食物繊維
  • 運動
  • カロチノイド

大腸がんに罹患しないためには、野菜などで食物繊維をいかに多く摂取するかが重要です。

加齢

大腸がんは加齢による細胞老化によって発症しやすくなります。細胞老化に関係している腸内細菌を増えると、大腸がん発症リスクを増大させてしまうことが動物実験からわかっています。
特定の腸内細菌はアミノ酸をもとに酪酸を生成しており、この酪酸が細胞老化による大腸がんの発症を促進しているのです。これは肉・加工肉の摂取が大腸がんの発症リスクを高めるという見方とも符合しています。

大腸ポリープ

良性の腫瘍である大腸ポリープのがん化のリスクは、広く知られています。ポリープが大きいものであればある程、がん化のリスクが高くなることがこれまでの調査で判明しています。
ただし、ポリープといっても組織学的にはいくつもの種類があるのです。大腸ポリープのなかでも絨毛腺腫と呼ばれるものは、がん化のリスクがほかのポリープと比較して高くなることがわかっています。

大腸がんの治療法

大腸がんの治療法には、以下のようなものがあります。

  • 内視鏡治療
  • 外科治療
  • 薬物治療
  • 放射線治療

初期のものは内視鏡治療、ある程度進んだものは外科治療が第一選択です。薬物治療・放射線治療については、根治が不可能なケースでの選択肢となります。

内視鏡治療

大腸がんが粘膜下層の浅い部分にとどまっている段階までは、内視鏡によって腫瘍を切除します。実際に行われるのは、以下のような術式です。

  • ポリペクトミー
  • 内視鏡的粘膜切除術(EMR)
  • 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)

ポリペクトミーはスネアと呼ばれる金属の輪を腫瘍にひっかけて切除します。EMRは腫瘍付近に生理的食塩水などを注入したうえで、スネアで腫瘍と周辺の粘膜を切除するものです。
ESDは腫瘍付近に生理的食塩水を注入した後、内視鏡に付属している電子メスで粘膜下層ごと腫瘍を剥離していきます。

外科治療

外科治療の場合はある程度進行していることが前提なので、いかにがんを取り残さないようにするかが重要です。がんの再発を防ぐため患部周辺だけではなく、大腸につながる血管・患部周辺のリンパ節切除も併せて行われます
術式は、症状に合わせて腹腔鏡手術・開腹手術のいずれかが選択されます。最近では医療ロボットを使った大腸がん手術も、健康保険の適用範囲です。

薬物療法

抗がん剤による薬物療法は、大きく2種類に分けられます。ひとつは、手術後にリンパ節への転移が確認された時に根治のために行うものです。
もうひとつは、すでに根治の可能性がない場合に延命のために行うものです。最近ではペバシズマブをはじめとする分子標的薬が開発され、治療成績は向上しています。

放射線治療

放射線治療も基本は延命目的です。局所の進行抑制・疼痛コントロールを主目的として、薬物療法を併用して行います。
薬物療法や放射線治療によって進行が抑えられ、切除可能な状態になった場合には外科手術に移行するケースもあります。

大腸がんの初期症状のおならについてよくある質問

ここまで大腸がんの初期症状やおならの関係性のほか、原因・治療法などを紹介しました。ここでは「大腸がんの初期症状について」よくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

おならが臭くなったと感じたら病院に行った方がいいですか?

中路 幸之助医師中路 幸之助(医師)

おならが臭くなることは大腸がん特有の症状ではありません。しかし、大腸がんの多くに初期症状と呼べるようなものがないのも事実です。臭いおならが長期にわたって続くなどした場合には、念のために医療機関で診てもらうのがおすすめとなります。こまめなチェックが、大腸がんの早期発見につながるためです。

大腸がんを予防するにはどうしたらよいですか?

中路 幸之助医師中路 幸之助(医師)

大腸がんの多くは、生活習慣が関係しています。まず、大腸がん発症リスクを高めるとされる肉食・飲酒・喫煙などは控えるようにしましょう。また、野菜などで食物繊維を摂取すると大腸がん発症リスクが下がるとされています。

編集部まとめ

神経膠腫にはさまざまな治療法がありますが、完治する治療法が見つかっていないのが現状です。

しかし、病気を早期に発見することで治療開始が早まると生存期間の延長も期待できます。また、治療薬や治療方法の開発も世界中で研究されています。

神経膠腫は悪性腫瘍に分類される病気ではありますが、本記事で予後因子を少しでも理解して症状が出たときの参考にしてもらえれば幸いです。

大腸がんと関連する病気

大腸がんと関連する病気には、以下の4つがあります。
各病気の症状・原因・治療方法などの詳細は、リンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

家族性大腸腺腫症・リンチ症候群は遺伝性疾患で、大腸をはじめとする発がんリスクが高くなります。潰瘍性大腸炎・クローン病のような慢性的に大腸の炎症を伴う疾患も、大腸がんの発症リスクがあるとされています。

大腸がんと関連する症状

大腸がんと関連する症状には、下記の4つがあります。
各症状について考えられる病気・原因・治療方法などの詳細は、リンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • おならが臭い
  • 腹部の張り・痛み
  • 便秘・下痢

いずれも大腸がんに特有の症状ではないですが、発見の手がかりになります。早期発見のため、積極的に医療機関を受診してください。

この記事の監修医師