「クレアチニンを下げるお茶」はある?高い原因や避けた方が良い飲み物も医師が解説!

クレアチニンが下がるお茶は本当にある?メディカルドック監修医が、麦茶・ほうじ茶など腎臓に優しい飲み物選びや避けるべき飲料、水分の摂り方等を解説します。

監修医師:
伊藤 陽子(医師)
目次 -INDEX-
腎機能と関連する血中クレアチニンとは?
クレアチニンは筋肉由来の老廃物です。腎臓より排泄されるため、腎機能が低下してくると、クレアチニンの排出が低下します。その結果血中のクレアチニン値が上昇します。そのため、血中クレアチニン値は腎機能を評価する指標の一つとして用いられるのです。クレアチニン値は筋肉量にも影響されるため、年齢や性別、体格を考慮して評価しなければなりません。eGFR(推定糸球体ろ過量)はクレアチニン値、年齢、性別、体格から算出された腎機能の指標です。実際の糸球体濾過量(GFR)を推算し、クレアチニン値より正確に腎機能を評価することができます。
血液検査の「クレアチニン」の見方と再検査が必要な数値・結果
以下のような診断結果の場合にはすぐに病院に受診しましょう。
血液検査の「クレアチニン」の基準値と結果の見方
血液検査のクレアチニンの基準値は男性0.65〜1.07mg/dL、女性0.46〜0.79mg/dLです。筋肉量が多いとクレアチニンの産生も多くなります。男女で基準値が異なる理由は、筋肉量の違いがあるためです。
腎機能が低下すると、血液中のクレアチニンが上昇します。クレアチニンの数値が高いほど腎機能が低下している可能性が考えられます。
血液検査の「クレアチニン」の異常値・再検査基準と内容
血液検査のクレアチニン値が高い時、精密検査として、血圧測定や尿検査、血液検査、超音波検査などを行うことが多いです。なぜなら、腎機能の低下の程度や腎機能障害の原因、腎臓の形態上の異常がないかを調べる必要があるためです。
検査の費用は保険適用となりますが、医療機関や検査内容、診察内容によりさまざまです。
腎機能が低下している場合、早期に治療を始めることで腎臓病の進行リスクをゆるやかにできる可能性があります。クレアチニン値の異常を指摘されたらはやめに腎臓内科を受診しましょう。
精密検査で、腎炎などの腎臓病や尿路感染症、尿路結石、多発性腎のう胞などの原因を調べ、原因に対して腎臓内科もしくは泌尿器科で治療を行います。まず、クレアチニンが高い場合には内科もしくは腎臓内科を受診しましょう。
クレアチニンの数値が高くなる理由
クレアチニンは腎機能が低下してくると尿への排出が低下するため、血中のクレアチニン濃度が上昇します。クレアチニンの数値が高くなる主な原因は腎臓病ですが、脱水症状や食事の影響、筋肉量が多い方ではクレアチニンの数値が高くなる場合もあります。
腎機能が低下している
腎機能が低下してくると、腎臓のろ過の働きが低下し、クレアチニンが尿から排出されにくくなります。腎機能が低下してくると、むくみや貧血、倦怠感、夜間頻尿などの症状が現れます。
しかし、末期腎不全となるまで自覚症状は現れない場合も少なくありません。症状がなくても腎機能が大きく低下している可能性があります。健康診断などでクレアチニンの高値を指摘されたら、症状がなくとも早めに内科を受診しましょう。
脱水症状を起こしている
脱水症状を起こすと体内の血液量が減少し、腎臓への血流が低下します。脱水症状はクレアチニンが高くなる原因の一つです。脱水症状が続くと、腎臓の組織が壊れてしまい、腎機能が低下するといわれています。
脱水症は血圧低下、尿量減少、倦怠感などの症状や腎前性急性腎障害を起こす原因になる場合があります。
サプリメントや肉食など偏った食事をしている
クレアチンは肉などに含まれるアミノ酸の一種です。体内ではエネルギー源として使われ、使われた後の老廃物としてクレアチニンが産生されます。肉などのクレアチンを含む食品を過剰に摂取すると、血中のクレアチニンは一時的に上昇するといわれています。しかし、腎機能が正常であれば、一時的に見た目上クレアチニンが高くなっても腎機能には影響しないと報告されています。
腎機能が低下している場合は、肉などたんぱく質を過剰に摂取することで腎臓に負担がかかり、腎機能の低下が進行する恐れがあります。サプリメント(特に筋力増加目的のクレアチンなど)の摂取でもクレアチニンが上昇する可能性があるため、腎機能が低下している場合は自己判断せずに主治医に相談しましょう。
「クレアチニンを下げる」飲み物やお茶はある?
クレアチニンを下げる効果があるという特定の飲み物やお茶についての報告は、現在のところ確認できません。
クレアチニンが高くなる主な原因は、腎機能の低下です。腎機能が低下すると、カリウムも排出されづらくなります。そのためカリウムを多く含む食品の摂取は、高カリウム血症を招く場合があります。
一般的に腎臓に良いとされる食品や飲料の中に、カリウムを多く含むものがあります。これは、カリウムによる塩分排泄効果や利尿作用により、血圧を低下させたり、むくみをよくしたりする効果があるためです。軽度の腎障害であれば、カリウムの制限は必要なく、適量のカリウムを含む食品は、血圧やむくみを改善させる効果が期待できます。
まず、ご自身の状態がカリウムの制限が必要か主治医に確認して適切な食事を摂ることが大切です。
腎臓に優しいおすすめのお茶・飲み物
クレアチニンを下げる作用は期待できませんが、カリウムの含有量が少ない飲み物は腎臓に優しい飲み物といえます。
カリウム含有量が少ないお茶や飲み物は麦茶、ほうじ茶、玄米茶、水(軟水や水道水)などです。
また、コーヒーの摂取は慢性腎臓病の発症予防などが期待できるといわれていますが、カフェインの代謝が遅い人ではリスクになるという報告もあり、またカリウムを多く含むため大量摂取は避けましょう。
飲み物の100gあたりのカリウム含有量
| 飲料名 | カリウム含有量(mg) |
|---|---|
| 水(軟水) | 0.02〜0.7程度 |
| 麦茶(抽出液) | 6 |
| 玄米茶(抽出液) | 7 |
| ほうじ茶(抽出液) | 24 |
| コーヒー(抽出液) | 65 |
| 普通牛乳 | 150 |
| オレンジジュース | 180 |
| 無調整豆乳 | 190 |
| トマトジュース | 260 |
| 玉露(抽出液) | 340 |
| ミルクココア(粉末) | 730 |
| 青汁 | 2300 |
クレアチニンが高い人が避けた方が良いお茶・注意が必要な飲み物は?
クレアチニンが高い人が避けたほうが良いお茶や注意が必要な飲み物は、カリウムを多く含む物や塩分を含む物です。また、加糖飲料は慢性腎臓病の発症リスクが上昇するという報告があります。
玉露茶、青汁、牛乳、豆乳、ココア、野菜ジュース、果汁ジュースなどはカリウムを多く含みます。スポーツドリンクや経口補水液は糖質が多く、塩分やカリウムを含む飲み物です。
腎機能を守るための水分補給のコツはある?
腎機能の低下があっても、基本的には水分制限は行いません。慢性腎臓病の状態では、1日に1〜1.5Lの水分補給は、末期腎不全へ移行するリスクが少ないと報告されています。また1日の水分補給が1L未満では、末期腎不全に進行するリスクが上がるといわれています。ただし体内の水分が過剰な場合は制限が必要な場合があるため、1日に必要な水分補給量は主治医の指導に従いましょう。
「クレアチニンが高い」場合に気をつけたい病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「クレアチニンが高い」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
慢性腎臓病(CKD)
慢性腎臓病(CKD)とは腎機能が持続して低下している状態です。初期では症状があまりなく気づかれにくいですが、進行するとむくみや倦怠感がみられるようになります。主な発症原因は高血圧や糖尿病です。他にも、肥満や脂質異常症、喫煙なども発症のリスク因子になります。
健康診断などでクレアチニン値の高値の指摘や、むくみや倦怠感、夜間尿などの症状が現れた場合は、早めに腎臓内科を受診しましょう。
糖尿病性腎症
糖尿病性腎症とは、糖尿病の合併症の一つです。高血糖が持続すると血管を傷つけ、腎臓の濾過装置である糸球体が壊れてしまいます。進行すると糸球体がつぶれて腎機能が低下し、末期腎不全へ移行して透析導入が必要となります。進行を防ぐには、血糖値や血圧のコントロールと食事療法や運動療法が必要です。
脱水症
脱水とは体内の水分と電解質が不足している状態です。喉の渇きや吐き気、頭痛などの症状が現れ、重症化すると倦怠感やけいれん、意識障害を起こし命に関わる場合もあります。原因は下痢や嘔吐、熱中症などさまざまです。軽度脱水なら水分補給で改善しますが、改善しない場合や意識障害がある場合は救急要請が必要です。
腎硬化症
腎硬化症とは、長期間持続する高血圧が原因となり腎機能が低下した状態です。腎臓の血管で動脈硬化が進むと、糸球体などが傷つき腎機能が低下します。血圧のコントロールを中心とした治療が必要です。また、減塩などの食事療法や運動療法、禁煙などの生活習慣の改善も心がけましょう。
「クレアチニン」の悪化を防ぐ正しい対処法・改善法は?
クレアチニンの悪化を防ぐためには、腎機能の低下リスクとなる、食生活や生活習慣を改善しましょう。
減塩や良質なたんぱく質摂取を心がけた食事
腎機能の悪化を防ぐには、減塩が重要です。1日の塩分摂取量は6g未満が目標です。目標の摂取量を達成できなくても、今より減塩するだけでも効果は期待できます。
また、たんぱく質の過剰摂取は腎臓に負担をかけますが、摂り方によっては栄養障害を招く場合があります。肉や魚、卵、大豆製品などの「良質なたんぱく質」を適正量摂取するようにしましょう。
生活習慣の改善
- 節酒・禁酒:適度な飲酒量(純アルコール量で1日20g未満)にしましょう。
- 禁煙:喫煙は高血圧や血管を傷つけるなど腎機能を低下させるリスク因子です。
- 十分な睡眠:6〜8時間の適度な睡眠時間を確保しましょう。適度な睡眠は末期腎不全への進行を抑制する可能性が報告されています。
「クレアチニンを下げるお茶」についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「クレアチニンを下げるお茶」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
なたまめ茶やルイボスティーは本当に腎臓に良いのでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
なた豆茶が腎臓に良いという報告は現在のところ確認できず、腎臓に良いとはいえません。また、カリウムも含まれるため多く飲むことは勧められません。ルイボスティーは動物実験で保護作用の報告がある一方、悪影響の可能性も報告されており、ヒトへの影響は解明されていません。
クレアチニンを下げるために、一番おすすめの飲み物は何ですか?
伊藤 陽子(医師)
クレアチニンを下げる効果があるという特定の飲み物についての報告は、現在のところ確認できません。腎機能が低下してくるとカリウムが排出されづらくなり、高カリウム血症を招く場合があります。水(軟水や水道水)や麦茶、玄米茶、ほうじ茶などカリウムが少ない飲み物の摂取をおすすめします。
カフェインやカリウムの多い飲み物は腎臓に負担がかかりますか?
伊藤 陽子(医師)
カフェインについては腎機能を改善する可能性の報告もありますが、過剰摂取は不眠や血圧上昇のリスクになります。カリウムについては、低下した腎機能では高カリウム血症を招くため制限が必要ですが、軽度障害では少なすぎると低下が進行するという報告もあります。腎臓の状態に合わせた適量の摂取がおすすめです。
クレアチニンが高い場合に控えた方が良い飲み物はありますか?
伊藤 陽子(医師)
クレアチニンが高い場合に控えた方が良い飲み物は、玉露茶や野菜ジュース、青汁などのカリウム含有量が多い物や、ジュースなどの加糖飲料です。
まとめ「クレアチニンを下げるお茶」は未だ解明されていないが、適量の水分摂取は必要。
腎機能が低下してくると血液中のクレアチニンが上昇します。
特定の飲み物を摂取することでクレアチニンが下がるといった報告は現在のところ確認できません。しかし、一日1〜1.5L程度の水分摂取を行うことは非常に大切です。脱水とならないように、しっかりと水分を摂取しましょう。この際に腎機能によっては、カリウムを多く含むコーヒーや玉露などは避けた方が良いでしょう。
また、腎機能低下の進行リスクを減らすことが、クレアチニンの上昇を抑えるために重要です。まずは腎臓病の原因となる病気の治療を優先し、生活習慣を改善しながら腎臓内科で治療を続けましょう。
「クレアチニン」に関連する病気
「クレアチニン」から医師が考えられる病気は5個ほどあります。
各病気の詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
腎臓内科
内科
- 高尿酸血症
- 脱水症
循環器系
内分泌内科
クレアチニンが上昇する主な原因は腎臓病ですが、腎臓病以外でもクレアチニンが上昇する場合があります。健康診断などで高値を指摘されたら早めに医療機関を受診しましょう。
「クレアチニン」に関連する症状
「クレアチニン」から医師が考えられる症状は5個ほどあります。
各症状の詳細についてはリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
クレアチニン上昇に伴うサイン
- むくみ
- 筋肉量が多い
- 貧血
- 夜間頻尿
- 脱水症状
クレアチニンが高くても自覚症状が現れることは少なく、症状が現れた時には腎機能の低下が進行している場合が少なくありません。




