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「白血球の正常値」は?セットで確認する”CRPの役割”と気をつけたい病気も医師が解説!

 公開日:2026/02/17
「白血球の正常値」は?セットで確認する”CRPの役割”と気をつけたい病気も医師が解説!

血液検査の白血球の正常値はどれくらい?メディカルドック監修医の白血球の正常値・異常値で見つかる病気・何科へ受診すべきかなどを解説します。

伊藤 陽子

監修医師
伊藤 陽子(医師)

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浜松医科大学医学部卒業。腎臓・高血圧内科を専門とし、病院勤務を経て2019年中央林間さくら内科開業。相談しやすいクリニックを目指し、生活習慣病、腎臓病を中心に診療を行っている。医学博士、産業医、日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本医師会認定産業医、公認心理師。

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白血球とは?

血液には、白血球、赤血球、血小板の3種類の血液細胞が存在します。この中で白血球は、血液1μLあたり3300〜8600個あり、顆粒球(好中球、好酸球、好塩基球)、単球、リンパ球からなります。
この記事では、白血球の役割や正常値について学んでいきましょう。

白血球の役割とは?

白血球の役割は、ウイルスなどの外敵を食べて殺す貪食作用と、免疫を作る免疫作用です。白血球は、好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球という5種類の細胞に分けられます。
好中球は、白血球の約20〜50%を占め、細菌などの異物を細胞内に取り込む「貪食」といった感染を防ぎ異物を除去する役割があります。リンパ球はT細胞、B細胞、NK細胞の3種類に分けられ、ウイルス感染細胞を攻撃したり、抗体を作りだしたり、免疫を記憶したりする役割を果たしています。そのほか、10%弱が単球、1〜5%が好酸球、0〜1%が好塩基球です。単球は、組織でマクロファージとなり病原体の補食、リンパ球への抗原提示、腫瘍細胞の攻撃を行います。好酸球は寄生虫への防御や喘息・アレルギー反応の調整、好塩基球は即時型アレルギー反応に関与します。

白血球は血液検査の何の項目で調べる?

末梢血液一般検査という血液検査で、末梢血液1μL中の白血球数を測定します。また、さらに白血球の種類を詳しく調べる検査として、末梢血液像(白血球分画)により好中球やリンパ球などの割合を調べます。

血液検査結果の「白血球」の見方と正常値・再検査が必要な数値

ここまでは診断されたときの原因と対処法を紹介しました。再検査・精密検査を受診した方が良い結果がいくつかあります。以下のような診断結果の場合にはすぐに病院に受診しましょう。

血液検査の白血球の単位(/µL・×10³/µL)の見方は?

白血球は、血液1μL中に何個の白血球があるかを測定します。1μLとは、1mLの1000分の1に相当する体積の単位です。1mm3の立方体にも例えられます。
白血球の正常値は、3300〜8600/μLです。これは、血液1μL中の白血球の個数です。この単位は3.3〜8.6×103/μLとも表されます。日本人間ドック・予防医療学会において白血球数の異常値としては、10000/μL以上とされています。

白血球の正常値は年代別(子供・大人・高齢者)で異なる?

白血球数は年代により異なります。特に、小児期では白血球数が成人より多いのが特徴です。出生後だいたい1歳ごろをピークに、その後徐々に減り、15歳ごろより成人の白血球数と同じ程度となります。成人では、年齢が上がってもそれほど変化はありませんが、高齢者でやや低めとなります。
子どもの正常値が高めになるのは、免疫系が発達途中で外部の刺激に敏感に反応するためと考えられています。

年齢 1歳 6歳 12歳 15歳 20歳
白血球数(男性) 4.3~19.6 4.1~16.3 4.0~10.7 3.9~9.8 3.8~9.5
白血球数(女性) 4.3~19.1 4.1~15.0 3.8~10.1 3.8~9.4 3.7~9.4

(単位:103/μL)

白血球と赤血球・他の血液検査との関係は?

白血球と赤血球、血小板は血液中の血液細胞です。これらの血液細胞が全て低い場合には、再生不良性貧血など血液の病気の可能性があります。白血球だけでは正確な診断ができないため、末梢血液像(白血球分画)やCRP(C反応性蛋白)の数値も併せて総合的に判断します。
CRPは感染症などの全身の炎症があるかを調べる指標であり、白血球数と同時に見ることで、より詳しく体の状態を把握できます。

血液検査の「白血球」の異常値・再検査基準と内容

白血球数が3000/μL以下もしくは10000/μL以上の場合には再検査が勧められます。一過性の変動もあるため、まずは再検査を行い異常値が持続しているかを調べます。風邪をひいている場合は治った後に受けましょう。

  • 検査内容:末梢血液一般検査、白血球分画(血液像)
  • どこで受けるか:内科、血液内科
  • 緊急度:10000/μLを大きく超える場合や体調不良がある場合は早急に

CRP(C反応性蛋白)の数値が高値の原因と注意点は?

白血球数とともに炎症などの評価をするためにCRP(C反応性蛋白)を一緒に調べることが多いです。

感染症・炎症反応

感染症の場合、CRPが高値となる事が多いです。細菌感染では白血球とCRPの両方が上がりやすいですが、ウイルス感染では白血球が低めに出ることもあります。また、関節リウマチなどの膠原病、炎症性腸疾患、心筋梗塞などでもCRPは上昇します。

ストレス・喫煙・薬剤の影響

ストレスや喫煙、ステロイド薬の使用などは白血球数を増加させますが、CRPの動きとは必ずしも一致しません(ステロイドはCRPを低下させます)。

白血病などの疾患

白血病などの血液のがんでも、病期や感染の合併によりCRPが上昇することがあります。

血液検査で白血球・CRPの数値が低い場合の原因は?

血液検査で白血球数が3000/μL以下の場合を低値とします。

ウイルス感染後による白血球の低下

多くのウイルス感染が起こると、一時的に骨髄での造血が減少し、白血球数が低下します。通常は1週間程度で回復します。

抗がん剤などの薬剤性

抗がん剤により骨髄抑制が起こり、白血球が減少します。感染症のリスクが高まるため、薬量の調整や白血球を増やす注射が行われることがあります。

膠原病などの疾患

全身性エリテマトーデス(SLE)やシェーグレン症候群などの膠原病では、病気の活動性に伴い白血球が減少することがあります。

血液検査の「白血球」の異常で気をつけたい病気・疾患

ここではメディカルドック監修医が、「白血球」に関する症状が特徴の病気を紹介します。

白血病

白血病とは、血液細胞のもとになる造血幹細胞ががん化したものです。急性・慢性、骨髄性・リンパ性に分類されます。がん細胞が増えることで正常な血球が作れなくなり、貧血、鼻血などの出血症状、関節痛、発熱などが現れます。疑わしい場合は血液内科を受診しましょう。

肺炎

肺内で病原体が増殖し炎症を起こした状態です。咳、痰、息切れ、発熱が主な症状ですが、高齢者では「元気がない」「食欲がない」といった不明瞭な症状だけのこともあります。内科を受診し、レントゲンや血液検査で診断を受けましょう。

再生不良性貧血

造血幹細胞が減少し、白血球・赤血球・血小板のすべてが減少する病気です。感染症にかかりやすくなる、疲れやすい、出血しやすいといった症状が出ます。骨髄検査が必要になるため、血液内科での精査が不可欠です。

膠原病

関節リウマチやSLEなどの慢性炎症性疾患の総称です。原因不明の発熱や倦怠感が続く場合は、免疫系の異常が白血球数に現れている可能性があるため、内科で相談しましょう。

「白血球の正常値」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「白血球の正常値」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

健康診断の血液検査で白血球の正常値はどれくらいでしょうか

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

白血球の正常値は、3300〜8600/μLです。一般的に3000以下、10000以上では再検査が勧められます。

白血球の数値が10000のとき、他にも注意すべき血液検査の項目はありますか?

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

白血球数が10000の場合、感染や炎症に伴う上昇が考えられるため、CRP(C反応性蛋白)も同時に測定し、炎症の原因を推測したり、炎症の程度を確認することが多いです。

健診で白血球の数値が異常だった場合、すぐに内科などを受診したほうが良いでしょうか

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

軽い風邪などの思い当たるところがある場合には、調子が改善した後に再検査をしても良いでしょう。しかし、体調不良を伴っている場合や、数値がかなり高値となっている場合には血液疾患の可能性もあるため、早めに内科を受診してください。

風邪が治ったばかりで血液検査の白血球の数値が引っかかったら再検査が必要ですか?

伊藤 陽子医師伊藤 陽子(医師)

風邪が治った直後には白血球が低くなることも多いです。通常は1週間程度で改善しますが、血液疾患を合併している可能性もゼロではないため、再検査を受けることをお勧めします。

まとめ 血液検査の「白血球の正常値」は炎症のバロメーター!

白血球数は、感染症や炎症、がんなどさまざまな状態で増加します。特に、感染症や炎症が起こっている時に白血球数はその炎症の度合いのバロメーターとなります。
しかし、薬剤性や喫煙、ストレスで上昇することもあるため、自己判断せず血液検査で異常があった場合には、早めに内科を受診しましょう。

「白血球」で考えられる病気と特徴

「白血球」から医師が考えられる病気は9個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

循環器系

感染症系

  • 細菌感染
  • ウイルス感染

血液系

膠原病系

内科系

  • 喫煙
  • ストレス

白血球数が高い、もしくは低くなる病気や病態はさまざまです。白血球数が異常値の場合には早めに内科を受診することをおすすめします。

「白血球」に関連する症状

「白血球」から医師が考えられる症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • だるさ
  • 下痢
  • リンパ節の腫れ

白血球が上昇し、炎症をともなう場合、さまざまな症状がみられます。上記の症状はその症状の一部です。このほかにも気になる症状があり体調不良が持続する場合には、内科で相談をしてみましょう。

この記事の監修医師