疲れじゃなく重い病気の可能性も?目がかすむ時に起こりうる病気
最近少し目がかすんで、ものが見えづらくなってしまった、全体的にぼやけてしまって、光をまぶしく感じるようになったなどの症状に悩まされることはありませんか?
これらは目が疲れているときに起こりやすい症状の一つですが、単に疲れているのではなく重大な病気になってしまっている恐れもあります。目がかすむ場合に考えられる病気について、Medical DOC編集部がお届けします。
この記事の監修ドクター:
安里 良 医師 安里眼科 おもろまち駅前院 院長
目次 -INDEX-
ドライアイや眼精疲労
目のかすみの原因としてもっとも多い、ドライアイや眼精疲労についてご紹介します。
目が乾くドライアイ
ドライアイというのは、目の中に含まれる涙の量の減少や、性質の変化によって目の表面が傷つくことで現れる症状です。涙は、目にとって非常に重要な役割を有しており、乾燥防止や洗浄、殺菌などの作用があります。パソコンやスマートフォンによる目の酷使、エアコンの使用によってドライアイとなり、目が乾く、かすむといった症状が引き起こされます。
ドライアイを改善するためには、点眼薬の使用だけではなく、周囲の環境を改善させることで症状を緩和することができるとされています。
目の酷使による眼精疲労
眼精疲労とは、目を酷使することで目が疲れてしまっている状態のことをいいます。眼精疲労状態になると、何もしていないのに疲れや痛みを感じてしまいます。また、それに合わせて、視界がかすんでしまうようになり、症状が重くなると頭痛や吐き気などを伴うようになります。
メガネなどの視力を矯正する器具を用いて、ピントを合わせて目の負担を軽くする必要があります。さらに、長時間目に負担をかけるような作業をするときには、定期的に休憩をはさむなどの対策が必要となります。
蒸しタオルなどで、目の周囲の血管を拡張させることで、症状を和らげることができるとされています。
水晶体が白く濁る白内障
白内障が原因によって、目がかすんでしまうこともあります。
白内障とは
白内障とは、目の中に存在する水晶体と呼ばれるレンズにあたる部分が、白く濁ってしまう病気のことをいいます。白内障になってしまうことにより、視界が白っぽくかすんでしまう、光をまぶしく感じる、ピントを合わせることができない、そして視力が低下するなどの症状が引き起こされます。
白内障の原因
白内障になる原因としては、主に次のようなものが考えられます。
・加齢
白内障のもっとも多い原因の一つであり、60歳以上の白内障患者がほとんどであるといわれています。
加齢によって、水晶体のたんぱく質が濁る、もしくは硬化することによって症状が引き起こされます。
症状の進行スピードは個人差があるのも大きな特徴です。
・病気や薬
糖尿病やアトピーといった病気や、その治療によって水晶体が濁ってしまうことがあります。
若年層で白内障を発症する場合に多い原因の一つとされています。
白内障の治療方法
白内障の治療としては、投薬治療と手術が考えられます。投薬治療では、点眼薬を用いて治療を行います。手軽にできる治療法ではあるものの、根本的な濁りを解消することができません。そのため、日常生活に支障をきたすほどに症状が悪化してしまった場合は、手術による治療を行います。
ぶどう膜部分に炎症が起こるぶどう膜炎
ぶどう膜炎という病気になることで、目がかすむことがあります。
ぶどう膜炎とは
ぶどう膜炎とは、目の中にある虹彩や毛様体、そして脈絡膜で構成されるぶどう膜で発生する炎症のことをいいます。ぶどう膜炎を発症すると、目がかすむ、まぶしさを感じる、痛みを感じる、そして目が赤くなるなどの症状が現れるようになります。
また、場合によっては、飛蚊症のような症状が現れることがあります。両目ともに発症することもありますが、片目だけ発症することもあります。
ぶどう膜炎の原因
ぶどう膜炎が引き起こされる原因としては、次の2つが考えられます。
・感染による発症
細菌やウイルス、そして寄生虫などに感染することによって、ぶどう膜の炎症が引き起こされることがあります。
・免疫異常による発症
体内の免疫システムが、なんらかの原因によって異常となり、炎症を引き起こしやすい状態になっているときに発症することがあります。
ぶどう膜炎の治療
ぶどう膜炎の治療については、その症状の度合いによって点眼治療や注射による治療を行っていきます。治療を施すことによって、症状が改善されていくものの、ふとした拍子にぶどう膜炎が再発してしまうことも多いです。
そのため、症状が改善されても、再発が確認できない状態になるまで定期的に眼科で検査をしてもらう必要があります。
脳の病気である可能性
目がかすむ症状が現れた場合、時として脳の疾患によって引き起こされている可能性もあります。
脳梗塞による目のかすみ
脳梗塞は、脳の血管の中で動脈硬化が進んでしまうことで、血管が狭くなっていき、血液がつまってしまう病気のことをいいます。血流が止まってしまうと、脳の組織が破壊されてしまうため、非常に危険な病気といえるでしょう。
血液がつまってしまうことで、片方の手足や顔の麻痺、意識障害や言語障害などを引き起こす恐れがあります。現れる症状は、血流が止められる部位によって変わっており、場合によっては片側の視力が失われる、視野がかすむといった症状が引き起こされます。
脳腫瘍による目のかすみ
脳腫瘍は、脳の中にできた腫瘍が大きくなり、周囲の組織を圧迫して障害を引き起こす病気のことをいいます。通常現れる症状としては、頭痛や吐き気、そして嘔吐といった症状が現れることが多いです。
特に早朝に頭痛を感じて、昼に改善するといった状態が継続して、痛みが強く出る場合は注意が必要です。腫瘍の発生場所によっては、そのほかにも記憶力の低下や手足の麻痺、視野が狭くなるなどの症状が現れることがあります。
このような脳の病気は、最悪の場合命にかかわる可能性もあります。日常生活を送る上で、違和感を覚えた場合は、早めに医師に相談するようにしましょう。
楽観視せずに医師に相談
目を酷使する機会が多いと、ドライアイや眼精疲労により、目がかすむといった症状が現れやすいです。しっかり休息をとる、乾燥を防ぐなどの対策によって改善されることも多いため、あまり重く受け止めない方がほとんどです。
しかし、時として疲労だけではなく、病気によって目のかすみが引き起こされることも少なくありません。白内障やぶどう膜炎などを発症すると自然治癒することはありません。放置すると危険な状態になることもあるので、早めの治療が必要です。
また、脳梗塞や脳腫瘍といった脳疾患になってしまった場合は、命にかかわる危険性もあります。目がかすむのは疲れているせいだと楽観視するのではなく、早めに医師に相談して対応してもらうようにしましょう。
私たち人間は、五感として表されます。五感とは視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚のことで、私たちは日常生活を送るうえで、五感からたくさんの情報を得ています。その中でも視覚から得られる情報の割合は85%以上と言われています。つまり、目が不自由になってしまうと、私たちの生活においてどれだけ不利益が生じるかは容易に想像がつくと思います。もちろん目の症状にも軽症のものから重症なものまで様々あります。例えば、目の調子が悪いため、近くの薬局で市販の薬を購入し、使用したがなかなか症状が良くならないので眼科を受診するケースや、人間ドックで緑内障を指摘され、自分としてはまったく目の症状はないが、一度眼科を受診するよう勧められたケースなどがあります。目が赤い、かゆい、痛いなどの症状があれば、自分でも心配して早めに眼科を受診し、軽症で見つかる場合が多いと思います。しかし、何も自覚症状がない病気の場合は、眼科を受診する機会がほとんどないため、自覚症状がでてきて眼科を受診した頃には、かなり重症化していることもあります。40歳を過ぎると個人差はありますが、ピント調節機能低下に伴う老眼や早ければ初期の白内障など、加齢に伴い様々な目の変化がでてきますので、何も目の症状がなくても、年1回程度の定期的な眼科受診をお勧めします。
当医院では患者様に対して安心して診療いただける環境をご用意しております。
是非お気軽に安里眼科 おもろまち駅前院へお越しください。
監修ドクター:安里 良 医師 安里眼科 おもろまち駅前院 院長
目の病気全般でおすすめの眼科 九州・沖縄編
安里眼科 おもろまち駅前院
電話番号 | 098-868-1882 |
住所 | 沖縄県那覇市おもろまち4丁目3-13 |
アクセス | ゆいレール おもろまち駅 徒歩3分 |
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