「MBTI診断」の結果、信憑性はどれくらいある? 日本人に多い性格も解説!【医師監修】

あなたは、MBTI診断を耳にしたことがありますか。MBTI診断は個人の性格を16タイプに分類する性格診断ですが、科学的根拠はあるのでしょうか。
また、日本人に多い性格はどのタイプか気になりませんか。
MBTI診断の科学的根拠と日本人に多い性格について解説します。

監修医師:
伊藤 有毅(柏メンタルクリニック)
精神科(心療内科),精神神経科,心療内科。
保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医
目次 -INDEX-
MBTI診断とはどのようなものか
MBTI診断はMyers-Briggs Type Indicatorの略称で、個人の性格を16タイプに分類する世界的に認知された性格診断ツールです。4つの軸(外向型と内向型・感覚型と直観型・思考型と感情型・判断型と知覚型)をもとに思考の傾向から個人を分析します。
MBTI診断に信憑性はあるか

MBTI診断に信憑性はあるのでしょうか。ここでは、MBTI診断のもととなったユング心理学との関係性について解説します。
ユング心理学との関係性
MBTI診断とユング心理学には密接な関係があります。MBTI診断はユング心理学をもとに開発が進められてきました。両者の共通点はユングの提唱した概念を採用している点です。
- 外向型と内向型
- 感覚型と直観型
- 思考型と感情型
ユングの提唱した3つの指標をMBTI診断でも採用している点が共通点です。MBTI診断では上記3つに加え、オリジナル指標として判断と知覚を加えた4つの指標で個人の心理を16タイプに分類しています。
科学的根拠には疑問の声もある
MBTI診断の科学的根拠には以下の点で疑問視する声があります。
- 複数回の診断により結果が変わる再現性の低さ
- ユングの理論が個人の観察をもとにしている
- 精神疾患などが含まれていないという包括性の欠如
MBTI診断の目的は、自己と他者を理解することです。診断結果だけに注目するのではなく、結果から自分を理解していくことが重要です。
有効性については賛否両論
MBTI診断の有効性には、賛否両論あります。科学的根拠の乏しさや、再現性の低さから否定的な意見もあります。診断結果は、自己分析のきっかけとして活用するものであり、結果に固執しないことが重要です。
MBTI診断の活用法と日本人に多いタイプ

MBTI診断を活用するメリットとはなんでしょうか。また、日本人に多い性格タイプはどれでしょうか。ここでは、MBTI診断の活用方法と日本人に多い性格タイプについて解説します。
MBTI診断を活用するメリット
MBTI診断は自己分析のきっかけです。診断結果をもとにした自分の強みと弱みの把握が重要です。強みを把握することで、強みを活かした業務に積極的に取り組めます。弱みを把握することで、その分野への助力を求めることが可能です。自分の強みと弱み、他者の強みと弱みをうまく組み合わせることで、ビジネスの場での成果につながるでしょう。
日本人に多い性格
2023年のデータによると、日本人のなかで特に多い性格タイプは仲介者(INFP-T)であり、全体の約13%を占めています。日本に根付いている集団主義の文化を背景として、協調性と忍耐力に秀でた性格が多いようです。仲介者の強みは協調性と忍耐力であり、弱みは意志決定を避ける傾向があることです。
まとめ
MBTI診断は単なる性格診断ではなく、心理学をもとにした自己と他者の理解を深めるツールです。
診断結果に固執するのではなく、診断結果から強みと弱みを理解し、心の成熟に役立てることこそがMBTI診断の目的です。




