「プロ将棋棋士の脳内」はどうなっているの?将棋で鍛えられる能力も解説!

長時間の対局でも集中力を切らさず、常に数手先を読み、勝利につながる一手を見定めるプロ棋士の脳内が気になる方は少なくないでしょう。
脳の使い方や行動を工夫すれば、プロ棋士のような能力を鍛えられるかもしれません。
ぜひ参考にしてください。

監修医師:
勝木 将人(医師)
目次 -INDEX-
プロ将棋棋士の脳内はどうなっている?
将棋は集中力と忍耐力が必要な日本の伝統文化で、なかでもプロ棋士は、桁違いの能力を発揮します。
対局中のプロ棋士の脳内はどのように動き、何を考えているのでしょうか。
プロ将棋棋士が将棋を指す時の脳内の様子
プロ棋士が将棋を指す際、対局を有利に進めるために脳内の特定の領域が活発に活動しています。プロ棋士の脳内の動きや思考パターンを見てみましょう。
視覚野を使って情報を把握
対局が始まって棋士が盤面を見た時、視覚から入った盤面のイメージは後頭葉に位置する視覚野に届き処理されます。
視覚野は視覚認知の中枢となる重要な領域です。
楔前部と尾状核を使い次の一手を考える
視空間をイメージしたり記憶に関係する楔前部(けつぜんぶ)で、盤面の駒を詳細に認識します。
その情報を、学習・記憶に基づき行動を選択する尾状核(びじょうかく)に送って次の一手を導き出します。
何億通りの棋譜の並びから最善手を導く
将棋は一手につき約80通りの指し手があります。
つまり対局全体では、何億通りもの棋譜の並びからそれぞれの最善手を選んでいるのです。
数字で成り立つ棋譜を意味のある言語に置き換えている
プロ棋士が当日の棋譜をすべて覚えているのは、棋譜の数字を意味のある言語に置き換えて記憶しているためともいわれます。
置き換えながら頭の中で整理することで、記憶しやすくなります。
将棋をやることで鍛えられる能力
プロ棋士の能力は、将棋を繰り返し指すことで研ぎ澄まされていきました。将棋を指すことで鍛えられる3つの能力を紹介します。
記憶力
ある研究結果によると、将棋の初心者は局面を駒1つ単位で記憶するのに対し、上級者は駒の空間的な塊全体を言語化して記憶する違いがあると明らかになりました。
思考力
将棋を指す際に使われる前頭葉は、主に集中力と思考力を司る領域です。脳の各部に指令を出す役割もあるため、前頭葉を使うと思考力が向上します。
直観力
アマチュア棋士の脳は、特に前頭葉にある上前頭回が働いています。
プロ棋士程の経験がなく、深く思考して指し手を選ぶ必要があるためです。
プロ棋士のような集中力を保つために
プロ棋士の能力で特に際立っているのは集中力です。集中力を長く維持するための3つのポイントを取りあげます。
怠ける前に席を立つ
怠けたくなるのは集中力が切れている証拠で、心身が疲れているサインの可能性があります。
怠けてしまう前に席を立ってリフレッシュすれば、再び集中力を持続できます。
ほかの情報を見ない
人の脳は視界に入ったものを思考しようとする働きがあります。したがって、集中すべきことと無関係の情報を見ると、集中力が奪われやすいといわれます。
集中したいときには、集中すべきことと無関係のものはなるべく目に入らないようにしましょう。
窓を開け部屋の換気をする
過去の研究では室内のCO2(二酸化炭素)濃度が低いと集中しやすく、高くなると集中力が切れやすいことがわかっています。
適度に窓を開けて換気し、空気と気持ちを入れ替えましょう。
まとめ
このコラムではプロ棋士の脳の動きから、一般の人でも学業や仕事の能力を高めるポイントを解説しました。
ぜひ棋士の物事の見方・とらえ方を参考にしてみてください。各能力を培い、生活のさまざま分野でパフォーマンスを向上させていきましょう。
参考文献