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ニキビ跡治療の専門医である「美容皮膚科」について徹底解説

 更新日:2024/03/21

気付かないうちにポツリと出来てしまうイヤなニキビ。

第一印象の決め手となる顔の肌トラブルであるこのニキビにお悩みの方も少なくないかと思います。

キレイに治ってくれたらまだいいですが、赤みやシミが残ってしまったり最悪の場合にはクレーターのような凹凸状態になってしまう事も。

このような「ニキビ跡」がコンプレックスとなってしまい、人と会うのがイヤになってしまうなど日常生活に自信が持てずに悩んでいる方もいるのではないでしょうか?

また、お肌にとってのデリケートなトラブルであるこの「ニキビ跡」の対処として、「美容皮膚科」などの専門医への受診を検討している方も中にはいるのではないかと思います。 そこで今回は、「美容皮膚科」による「ニキビ跡」の治療などについてMedical DOC編集部がお届けいたします。

この記事の監修ドクター:
道上 育子 医師(グランジョイクリニック 院長)

ニキビ跡の原因となる「ニキビ」について

誰もがご存じの「ニキビ」ですが、一体何者なのでしょうか?

「ニキビ跡」の治療について解説する前に、まずはニキビとニキビ跡についてしっかり押さえておきましょう。

「ニキビ」とは

広く一般的に「ニキビ」として認知されている肌トラブルですが、医学的には「尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれ皮膚疾患の一種として取り扱われています。

このニキビについて端的に説明すると、「皮脂腺から分泌される皮脂が過剰分泌や排出不全によって毛穴に詰まってしまった状態や、これを原因として引き起こされる黒ずみや炎症などの症状がニキビである」と言うことが出来るでしょう。

そしてこのニキビには、進行段階や症状によっていくつかの種類があります。 以下にニキビの種類とその特徴について解説してまいります。

白ニキビ

毛穴の表面に皮脂が詰まると、白くプツっとした小さなデキモノになります。 これが「白ニキビ」です。

このとき白ニキビの内部では、皮膚の常在菌であり皮脂を好む「アクネ菌」が増え始めています。

黒ニキビ

白ニキビの内部の皮脂が限界まで詰まると出口を求めて毛穴表面が開きます。 このとき毛穴から出た皮脂と空気が触れて酸化する事によって黒ずみます。
この状態が「黒ニキビ」です。

赤ニキビ

白ニキビや黒ニキビの毛穴の内部で「アクネ菌」がさらに増え続けると炎症を起こしてしまいます。 この炎症によって毛穴やその周辺が赤く腫れてしまっている状態が「赤ニキビ」です。

この段階まで来てしまうと、見た目的にもいわゆる「ニキビ」といった様相となります。

黄ニキビ

赤ニキビの炎症が進行すると膿が毛穴表面に出てきます。

この膿の黄色い色を指して「黄ニキビ」と呼ばれています。

紫ニキビ

炎症がさらに進行すると毛穴の奥の血液と混じり合い、しこりの様な状態となります。

この状態の色合いを指して「紫ニキビ」と呼ばれています。 この状態では、毛穴はおろかその周辺にまで炎症のダメージが広がっています。

「ニキビ跡」の原因とは?

前項でご覧いただいたように、一言で「ニキビ」と言ってもその進行段階や症状によって様々な分類に別けることができます。

その中でも、アクネ菌の増殖が引き起こす炎症によって毛穴の奥やその周囲までダメージを負ってしまう「黄ニキビ」や「紫ニキビ」の場合では 特に「ニキビ跡」のリスクが高くなってしまいます。

これら重度の炎症をともなうニキビでは、表皮の下にある真皮やさらに下にある皮下組織にまでダメージが及んでしまい、色素沈着やしこり・さらにはクレーター状の「ニキビ跡」へとつながるリスクが非常に高くなるのです。

美容皮膚科について

ニキビやニキビ跡の原因について踏まえたところで、ここからはニキビ跡の治療の専門医とも言える「美容皮膚科」について学んでゆきたいと思います。

この美容皮膚科という診療分野について端的に述べると、「美容皮膚科とは、皮膚の疾患に対して医学的な根拠に加えて美容的観点も包括した診療をおこなう診療分野である。」と言うことが出来るでしょう。

この美容皮膚科では、シミやシワなどの皮膚の老化を改善する「アンチエイジング(抗老化)療法」や肌トラブルの改善に加えて、適切なスキンケアの指導などについて医学的根拠に基づいた診療を執り行っています。

美容皮膚科と皮膚科の違い

一般的な皮膚科においては美容的観点は医療の範囲外とされているため、皮膚疾患そのものの治療が終わった時点で治療自体が終了となります。

それに対して美容皮膚科では皮膚疾患そのものの治療が終わった後の、皮膚の審美面での回復を目的とした治療までが一貫しておこなわれています。

ニキビの治療においては、一般的な皮膚科ではニキビを治す事を目的としておりニキビが治ったら治療終了となりますが、美容皮膚科においてはニキビ跡をなるべく残さないようなニキビ治療や、出来てしまったニキビ跡を目立たなくする治療までおこなわれます。

美容皮膚科で受けられるニキビ跡の治療方法

ニキビ跡治療をはじめとした様々な皮膚疾患に対して、「美容皮膚科」では医学的根拠と美容的観点に基づいた専門的な治療が受けられることがおわかりいただけたかと思います。

ここからは、美容皮膚科で受けることが出来るニキビ跡治療について学んでまいりたいと思います。

最先端の医療分野ともいえる「美容皮膚科」では、様々な最新鋭の医療機器を駆使した治療がおこなわれていますが、ニキビ跡治療ではさまざまな症状が混在しているケースが多いため、ひとりひとりの症状に合わせた多角的な治療がおこなわれます。

以下にその代表的な治療方法を解説していきます。

レーザー治療

肌の表面に0.1mm程度の穴を無数に開けることで皮膚細胞を入れ替えるフラクセルレーザーや、肌の奥深くへと作用する炭酸ガスレーザーなどに代表される治療方法です。

皮膚細胞の新陳代謝やコラーゲンの増産を促進させることによって肌生成を促進します。

様々なレーザー治療を取り入れることによってクレーター状のニキビ跡の治療への効果が期待されます。

ダーマローラー

レーザー治療と同様の機序で肌の表面に針によって無数の穴を開けて細胞を再生させるのがダーマローラーです。ダウンタイムはレーザー治療よりも少し短くなります。

光治療

肌表面に特殊な光を照射してシミの原因となるメラニンを破壊することによって色素沈着を改善する治療方法です。

さらに、この光をニキビに照射することでニキビの原因となるアクネ菌も殺菌することができ、ニキビそのものの改善も期待できます。

赤みのあるニキビ跡に対しては、毛細血管の拡張が抑えられることによって赤みが引いてゆくという効果もあります。

ケミカルピーリング

毛穴に詰まった皮脂や汚れを除去する効果のある「サリチル酸」や、皮膚の表面をなめらかにする効果のある「トリクロロ酢酸」などを肌の表面に塗布することで皮膚細胞の新陳代謝を促す治療方法です。

ニキビやニキビ跡の治療効果に加えて、シミやくすみ・小じわ・毛穴の開きにも効果が期待できます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、ニキビやニキビ跡が出来る原因や、ニキビ跡治療の専門医とも言える美容皮膚科について学んでまいりました。

ニキビには進行段階や症状によっていくつかの種類があり、炎症が重症化している場合にはニキビ跡になってしまう理由などについておわかりいただけたかと思います。

また、美容皮膚科と一般的な皮膚科の違いや、美容皮膚科におけるニキビ跡がどのようにしておこなわれているかについておわかりいただけたかと思います。

ニキビ跡などのお肌についてのコンプレックスは、密かにひとりで悩むよりも専門医である美容皮膚科に相談してみることをオススメします。

明るく朗らかな笑顔を取り戻して、喜びに満ちた毎日を送りましょう!

道上 育子 医師 グランジョイクリニック 院長監修ドクターのコメント

ニキビと一言で言っても思春期に出るものと大人になってから出るものでは原因や治療が違います。思春期のニキビは皮脂が多すぎたり、不潔になっていたりと皮膚そのものに原因があることが多いですが、大人ニキビはストレスや生活習慣の乱れによりホルモンバランスが崩れることによる体内からの問題が多くみられます。また、やたらと洗顔し過ぎてかえって皮膚のバリア機能が失われ余計に悪化してしまったり、早く治したいからといって潰すとニキビ痕が残ってしまいます。専門家に診てもらい正しいケアを学ぶことが大切です。

 

監修ドクター:道上 育子 医師 グランジョイクリニック 院長

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