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つらい「不眠」「頭痛」… 「更年期障害」の改善策と病院での治療法とは?【医師解説】

 公開日:2026/03/03
つらい「不眠」「頭痛」… 「更年期障害」の改善策と病院での治療法とは?【医師解説】

40代後半から50代にかけて、多くの女性が経験する「更年期障害」。この年代になるとホットフラッシュやイライラ、頭痛や不眠などの症状に悩む人も少なくありません。そこで、更年期障害の基礎知識から自分でできる対策、さらには病院での治療法などについて、ショコラウィメンズクリニックの木崎先生に解説してもらいました。

※2025年11月取材。

木崎 尚子

監修医師
木崎 尚子(ショコラウィメンズクリニック)

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東京女子医科大学卒業。川崎市立井田病院・川崎病院で初期研修。東京女子医科大学病院産婦人科、国際親善総合病院産婦人科、湘南藤沢徳洲会病院産婦人科、茅ヶ崎徳洲会病院産婦人科などを経て、2021年10月、横浜市都筑区にショコラウィメンズクリニックを開院。古くから薬能があるとされ、また、人を癒やしたりリラックスしたりする効果があるとされるチョコレートのように、ほっとできる空間を提供したいとの思いから、「ショコラウィメンズクリニック」と命名。

更年期について、医師が解説!

更年期について、医師が解説!

編集部

更年期について教えてください。

木崎 尚子先生木崎先生

更年期とは、閉経の前後5年間ずつ、合計10年間を指します。日本人の閉経年齢は、平均50〜52歳なので、おおよそ45〜55歳が更年期に該当します。この期間は、卵巣機能の低下により女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少し、体や心にさまざまな変化が起こります。

編集部

いわゆる「更年期障害」ですね。

木崎 尚子先生木崎先生

はい。「更年期」と呼ばれる時期は誰にでも訪れますが、更年期のホルモン変動によって表れる不調のうち、日常生活に支障をきたすものを「更年期障害(更年期症候群)」と呼んでいます。症状が軽い人もいれば、生活が困難になるほど強い人も存在します。

編集部

どんな症状が出るのですか?

木崎 尚子先生木崎先生

症状はかなり多岐にわたりますが、代表的な症状は急なのぼせや発汗が起こるホットフラッシュ、冷え、めまい、頭痛や肩こり、不眠などです。また、イライラや落ち込み、うつなど、メンタルに不調をきたす人も多くいます。さらに、身体的と精神的な症状が同時に出ることも珍しくありません。

編集部

症状はずっと続くのですか?

木崎 尚子先生木崎先生

ホルモンバランスの乱れは平均すると2〜5年ほどで徐々に安定してきますが、基本的には個人差があるため、10年ほど続く人もいます。我慢せず、早めに医療機関に相談することが大切です。

つらい更年期… 改善策を教えて!

つらい更年期… 改善策を教えて!

編集部

自分でできる対策にはどんなものがありますか?

木崎 尚子先生木崎先生

まずは「生活習慣を整える」ことが基本です。バランスの取れた食事、十分な睡眠、ウォーキングなどの軽い運動、そして禁煙を心がけましょう。規則正しい生活を維持し、ストレスをためないようにすることで、自律神経の乱れを整えやすくなります。

編集部

食事面では何に気をつけたらいいでしょうか?

木崎 尚子先生木崎先生

3食きちんと、栄養バランスの取れた食事を心がけることですね。大豆製品に含まれるイソフラボンは、体内で女性ホルモン「エストロゲン」と似た働きをする“エクオール”に変化する人もおり、更年期症状の軽減に役立つことがあります。また、ビタミンEにはホルモンバランスを整える作用があるとされています。反対に、アルコールやカフェインの取り過ぎはホットフラッシュや不眠を悪化させることがあるため注意が必要です。

編集部

睡眠を整えるために、具体的にどんなことをしたらよいですか?

木崎 尚子先生木崎先生

日中の適度な運動や寝る前の軽いストレッチなどで、体を程よく疲れさせてください。また、寝る直前のスマートフォンやパソコンの使用は、脳が刺激されて入眠を妨げるため控えましょう。就寝・起床の時間を一定に保つ、寝室の照明を落とす、寝る前に温かい飲み物を摂取するなど、体と心が「眠る準備」を整えられる環境づくりも大切です。

編集部

それでもつらい場合は、どうしたらよいでしょうか?

木崎 尚子先生木崎先生

日常生活に支障を感じるほどの不調が続くときは、早めに医療機関を受診しましょう。更年期障害の早期治療という意味もありますが、更年期ではなくほかの疾患による可能性もあるため、放置しないことが大事です。

更年期障害、医療機関ではどんな治療をするの?

更年期障害、医療機関ではどんな治療をするの?

編集部

更年期障害と混同されやすい疾患として、どのようなものがありますか?

木崎 尚子先生木崎先生

更年期障害の症状は多岐にわたるため、甲状腺の病気やうつ病、自律神経失調症、PMS(月経前症候群)などと区別がつきにくいことがあります。特に疲れやすさや動悸(どうき)、気分の落ち込みといった症状は、どの疾患にも共通して見られます。そのため、血液検査などでホルモン値を確認し、ほかの病気が隠れていないかを慎重に見極めることが重要です。

編集部

更年期障害かどうかは、ホルモン値でわかるのですか?

木崎 尚子先生木崎先生

更年期障害かどうかは、ホルモン値だけで判断できるものではありません。年齢や症状の持続期間などで診断します。検査をおこなう目的は甲状腺の異常など、ほかの似た症状を示す病気が隠れていないかを確認するためです。

編集部

更年期症候群に対して、病院ではどのような治療をするのでしょうか?

木崎 尚子先生木崎先生

代表的なのはホルモン補充療法(HRT)です。減少した女性ホルモンを補うことで、のぼせや不眠、イライラなどを改善します。内服薬・貼り薬・ジェルなど、さまざまな形があり、体質や症状、ニーズに合わせて使い分けることができます。効果が高く即効性もある治療ですが、副作用もあるため、医師から説明を受けた上で納得して始めることが必要です。

編集部

ほかにはどのような治療がありますか?

木崎 尚子先生木崎先生

プラセンタ療法や漢方薬などがありますね。プラセンタ療法は、更年期の諸症状に効果があるといわれており、全般的な症状緩和が期待できますが、特に不眠や疲労などには効果が高く、即効性もあります。また、美容面での副効用も期待できます。大きな副作用は報告されていませんが、献血ができなくなるので注意が必要です。保険適用には年齢による制限があり、45~59歳で更年期の症状がある人は保険が適用されます(自費であれば年齢を問わず、投与可能です)。漢方薬は、更年期の諸症状全般に効くといわれている漢方が数種類あり、体質や症状に応じて選択します。基本的に、ゆっくりやわらかく症状を改善していくので、即効性はあまり期待できません。漢方薬の種類によっては、即効性のあるものも存在するため、効果が早めに出やすい漢方薬だけを選択することも方法の一つです。漢方薬も保険が適用されます。

編集部

いろいろあるのですね。

木崎 尚子先生木崎先生

そうですね。抗うつ剤や抗不安薬などを処方するケースや、エクオールのサプリメントなどを使う場合もあります。また、乳がんの術後、脳梗塞や心筋梗塞の既往など、ホルモン補充療法にリスクがあるケースでは別の治療法を検討することもありますね。それぞれの背景に合わせて、無理のない形で症状を和らげる方法を一緒に探していきます。

編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

木崎 尚子先生木崎先生

更年期の症状は人それぞれで、ほかの人と比べる必要はありません。自分がつらいと感じたときが、治療を考えるタイミングです。日常生活に支障が出ている場合や、気持ちが落ち込む、眠れないなどの変化を感じたら、どうか一人で抱え込まずに医師を頼ってください。つらいときは我慢しなくていいのです。今はさまざまな治療法を選べるので、いつでも気軽に相談に来てください。

編集部まとめ

更年期は誰にでも訪れる自然な変化ですが、症状の強さや出方には個人差があります。生活習慣の見直しにより軽快することもありますが、つらい場合は医療機関での治療を検討しましょう。ホルモン補充療法などの選択肢も増えており、「我慢しないこと」が何より大切です。

医院情報

ショコラウィメンズクリニック

ショコラウィメンズクリニック
所在地 〒224-0062 神奈川県横浜市都筑区葛が谷10-16-2F
アクセス 横浜市営地下鉄グリーンライン「都筑ふれあいの丘駅」の改札を出て目の前
診療科目 婦人科、産科、予防医療、美容診療、外来手術、ユースクリニック

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