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「ラーメンは身体に悪い」は本当なのか 毎日食べても大丈夫?【管理栄養士監修】

 更新日:2024/09/25
「ラーメンは身体に悪い」は本当なのか 毎日食べても大丈夫?【管理栄養士監修】

今や日本のソウルフードとして挙げられる「ラーメン」。ラーメンを毎日食べたいと思っている人もいるでしょう。ラーメンを毎日食べてしまうと、健康に悪影響を与えてしまいます。しかし、ラーメンの食べ方や生活習慣を守ると、健康を害するリスクは低くなります。今回は、ラーメンを食べるメリット3選、ラーメンを毎日食べることで考えられる健康リスク、健康的にラーメンを食べる方法4選について、管理栄養士の高木さんに解説していただきました。

高木 美奈子

監修管理栄養士
高木 美奈子(管理栄養士)

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京都府内の管理栄養士養成課程の大学を卒業後、委託給食会社に就職し、特別養護老人ホームに配属され、厨房調理業務をおこなう。その後、施設雇用の管理栄養士に転職し、栄養ケアマネジメント業務や給食管理業務、委員会や食事イベント企画運営など、入居者の生活が食事で健康になれるよう工夫する。現在は、フリーランス管理栄養士・ライターとして、健康系の記事執筆を中心に活躍している。

ラーメンを食べるメリット3選を解説

ラーメンを食べるメリット3選を解説

編集部編集部

ラーメンには健康リスクがあると思いますが、ラーメンを食べるメリットはあるのでしょうか?

高木 美奈子さん高木さん

ラーメンは健康リスクを与える部分もありますが、ラーメンを食べるメリットもあります。ラーメンを食べるメリットは、以下のとおりです。

  • タンパク質を多く摂取できる
  • 野菜を多くとれる
  • 体温が上がり、免疫力が下がりにくくなる

ラーメンの中に入れる具材や食べ方で、ラーメンを食べても健康を維持できる方法はあります。

編集部編集部

健康にいい面もあるのに驚きました。ラーメンに入っている具材はどのような栄養があるのでしょうか?

高木 美奈子さん高木さん

ラーメンの具材によって、炭水化物やタンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維を効率よく摂取できます。食材別に含まれる栄養素は以下のとおりです。

  • 麺類:炭水化物(身体のエネルギー源となる栄養素)
  • チャーシュー・スープの鶏ガラや豚骨の出汁:タンパク質(筋肉形成に働く栄養素)
  • 野菜:ビタミン・ミネラル・食物繊維(身体の調子を整える栄養素)

ラーメンの味にも注目しましょう。味噌ラーメンの味噌は、大豆由来の発酵食品であり、便通の促進、消化機能や免疫力向上に期待できます。また、豚骨ラーメンの豚骨には、コラーゲンが多く含まれているため、肌の調子を整え、美肌効果に期待できると言われています。

編集部編集部

ラーメンを食べることで体温が上がると、健康にどのような効果があるのでしょうか?

高木 美奈子さん高木さん

体温が上がると免疫力の向上につながることがわかっており、風邪や感染症にかかりにくくなります。特に冬の寒い時期に食べるラーメンは、冷え性改善の効果に期待できます。逆に体温が低いと、基礎代謝と免疫力が下がりやすく、風邪や感染症のリスクが高くなります。温かいラーメンを食べて、体温をあげることが大切です。

毎日ラーメンを食べると危険なのか。考えられる健康リスクと対策方法を解説

毎日ラーメンを食べると危険なのか。考えられる健康リスクと対策方法を解説

編集部編集部

毎日ラーメンを食べると、どのような健康リスクがあるのでしょうか?

高木 美奈子さん高木さん

毎日ラーメンを食べると、炭水化物と脂質、塩分が偏ってしまい、糖尿病や高血圧、肥満症になる可能性があります。ラーメンは具材の選択により、タンパク質やビタミン、ミネラル、食物繊維を摂取できると言いましたが、炭水化物や脂質、塩分も多く含まれている食品です。ラーメンを食べすぎると、必要以上に炭水化物や脂質、塩分を摂取してしまうので、注意しましょう。

編集部編集部

毎日ラーメンを食べてもいいのでしょうか?

高木 美奈子さん高木さん

毎日ラーメンを食べることは健康に悪影響を与える可能性が高いため、週1,2回程度に控えて、昼食時に食べることをおすすめします。気になる方は、医師や栄養士と相談しましょう。ラーメンを食べる頻度が多くなると、炭水化物や脂質、塩分を摂りすぎてしまい、ビタミンやミネラル、食物繊維が不足してしまいます。結果、糖尿病や高血圧、肥満症のリスクが高くなるのです。

編集部編集部

夕食ではなく昼食にラーメンを食べた方がいいのはなぜでしょうか?

高木 美奈子さん高木さん

夜遅くに「BMAL1(ビーマルワン)」という体脂肪を増加させるタンパク質の活性が高まるからです。BMAL1は特に夜9時以降に増加し、午後3時ごろが一番少ない時間帯と言われています。夜遅くに炭水化物や脂質が多いラーメンを食べると、脂肪が体に残りやすくなり、そして肥満の原因につながります。

参考:J-Stage「時計遺伝子による代謝調節と疾患」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/50/11/50_794/_pdf

健康を考えてラーメンを食べる方法4選を解説

健康を考えてラーメンを食べる方法4選を解説

編集部編集部

健康を考えながら、ラーメンを食べる方法はありますか?

高木 美奈子さん高木さん

健康的にラーメンを食べる方法は、以下のとおりです。

  • スープを飲まないようにする
  • 麺の大盛りは避ける
  • 野菜を多めに入れる
  • 野菜・タンパク源の食材・麺類の順に食べる

  • 毎日ラーメンを食べたい方は、食べ方や生活習慣に気をつけましょう。

編集部編集部

スープを飲まないようにするのと、麺の大盛りを避けるのはなぜでしょうか?

高木 美奈子さん高木さん

ラーメンのスープには高カロリーであり、塩分と脂質が多く溶け出しています。スープをすべて飲んでしまうと、過剰にカロリーや塩分、脂質を摂取してしまいます。スープを飲まないようにして、1日の栄養バランスを意識しましょう。また、麺の大盛りを避けることで、カロリーの過剰摂取を避けられます。

編集部編集部

野菜を多めに入れることや、野菜・タンパク源の食材・麺類の順番に食べることが、なぜ健康にいいのでしょうか?

高木 美奈子さん高木さん

ラーメンの中に野菜を多く入れることで、ビタミンやミネラル、食物繊維を補えますが、バランスの取れた食事が重要です。野菜を多く摂取すると、咀嚼回数が増えて満腹中枢が働きます。ラーメンに入れる野菜は、ネギやもやし、ほうれん草、玉ねぎがおすすめです。また、野菜・タンパク源の食材・麺類の順に食べると、急激な血糖値の上昇を抑えられます。急激な血糖値の上昇は、動脈硬化や心筋梗塞、糖尿病のリスクが高くなります。

編集部まとめ

ラーメンを食べると、タンパク質を多く摂取できます。しかし、炭水化物や脂質、塩分も多く摂取してしまうため、糖尿病や高血圧症、肥満症に気をつけないといけません。ラーメンの具材を工夫することで健康に良い面も得られますが、それでもバランスの取れた食事と運動を心がけることがもっとも重要です。食べる方法も実践し、健康的にラーメンを美味しく食べてくださいね。

この記事の監修管理栄養士