【体験談・ascure卒煙プログラム】禁煙は最終的な目的ではなく、ダイエットを成功させるための手段だった
当メディアを運営する株式会社GENOVAでは「健康経営宣言」の一環として、喫煙率低下のためのプロジェクトを実施することになりました。「我こそは!」と志願した社員17名が「禁煙外来チーム」と「ascure卒煙プログラム(禁煙支援アプリ)チーム」に分かれ、2023年1月に禁煙プログラムをスタートさせました。
当メディア関係者の荒井さん(34歳・取材当時)は、タバコの影響で飲酒量が増え、体重も増えてしまっていたといいます。
今回は、約半年間「ascure卒煙プログラム(禁煙支援アプリ)」で禁煙に挑戦し、無事に卒煙した荒井さんに禁煙前のタバコのある生活と禁煙後のタバコのない生活について、どうライフスタイルが変化したかお話を伺いました。
※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2023年8月取材。
体験者:
荒井 茂徳(株式会社GENOVA 社員)
記事監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院 内視鏡治療センター)
※先生は記事を監修した医師であり、体験者の担当医ではありません。
タバコは、自分にとって「悪友」のような存在
編集部
禁煙プログラム参加前の喫煙習慣について教えてください。また、タバコは荒井さんにとってどのような存在でしたか?
荒井さん
1日に10本程度、電子タバコを吸っていました。元々は紙タバコでしたが、28歳の時に電子タバコに変えました。
自分にとってタバコは、コミュニケーションツールのひとつでしたね。初めてタバコを吸ったのは大学時代に居酒屋で友人からもらったのがきっかけでしたし、大学でも職場でも必ず「タバコ仲間」がいました。なので、休みの日に吸う本数は減り、飲み会などがあると増えてしまうという感じでしたね。飲みの席では2箱くらい吸ってしまうこともありました。
あとは、イライラした時に気分を落ち着かせてくれたり、食事を食べる時間がない時に空腹を紛らわせてくれたりといった役目もあったと思います。自分にとってタバコは「悪友」「暇つぶし」「眠気覚まし」といった存在でした。
編集部
今まで禁煙にチャレンジしたことはありますか?
荒井さん
はい。「禁煙しなくては……」とずっと思いながらズルズルと吸ってしまっていたのですが、25歳の頃、転職したタイミングとタバコの価格が高くなった時期が重なったので、ちょうど良い機会だと思って禁煙しました。その後、1年間くらいは禁煙できていたのですが……。
編集部
何がきっかけで、また吸ってしまったのですか?
荒井さん
周りに喫煙者が多い環境で、上司に誘われて吸ってしまいました。「吸ってしまった……」といった自責の念はなく、「やっと吸えた!」みたいな高揚感もありませんでした。上司とのコミュニケーションツールとして必要だったという感じです。
編集部
今回、禁煙プログラムに参加しようと思った「きっかけ」を教えてください。
荒井さん
体に良くないとずっと感じていたのに加え、タバコの価格がどんどん高くなっていたこともありますが、1番のきっかけは「ダイエット」ですね。
タバコを吸うことで飲酒量が増え、年齢を重ねるごとに体重が増えてしまっている自覚があったので、ダイエットするなら一緒にタバコもやめようと思ったのです。タバコをやめることで飲酒量を減らし、最終目標として10kg痩せたいと考えました。
「ascure卒煙プログラム(禁煙支援アプリ)」で禁煙に挑戦
編集部
「禁煙支援アプリ」で禁煙に挑戦されたとのことですが、どのようなアプリなのでしょうか?
荒井さん
「ascure卒煙プログラム」というアプリです。喫煙と禁煙に関する知識が得られたり、禁煙持続日数や体調などを記録したりできます。あとは、看護師・保健師・薬剤師・管理栄養士などの専門知識をもった指導員とオンライン面談ができる機能があり、禁煙に関する相談にのってもらえます。ほかにも、どうしても我慢できなくて吸いたくなってしまった時などにチャットで話せる「ナースコール」という機能などもあり、個々人の状態に合わせてサポートしてもらえるのですが、私は定期的なオンライン面談だけで乗り切ることができました。
編集部
禁煙プログラムへの参加期間を通して、辛いと感じたのはどんな時でしたか? また、そのような時はどのように乗り切っていましたか?
荒井さん
辛いというよりは、ちょっと落ち着いた時など日常的に「口寂しい」と感じることが多くありました。たいしてお腹は空いていないのに、つい間食したくなってしまうのと似たような感覚だと思います。そんな時は、代わりにガムやグミ、スルメイカなどを噛んでいました。あとは「吸いたい」と感じることがないように、暇な時間を作らないようにしていましたね。空いた時間はサウナに行ったり、読書をしたりする時間に充てていました。さらに、寝る前のタバコが習慣になってしまっていたので、ランニングをするという別の習慣に置き換えました。
編集部
禁煙に挑戦中のご自身を振り返って「禁煙できそう!」「もう大丈夫かも!」と、確信できたのはいつ頃でしたか?
荒井さん
そうですね……「禁煙を始めた時」ですね。最初から、やめられるという確信はありました。
以前、1年間くらい禁煙していた時期があったからかもしれません。さらに、6年前に電子タバコに変えていて「電子タバコは紙たばこに比べると依存性や中毒性は低い」と聞いていたのもあると思います。
「禁煙は目的ではなく手段」が成功のカギ!?
編集部
禁煙プログラムを終えて、卒煙を達成できた感想を教えてください。今でもまだ吸いたくなることはありますか?
荒井さん
このプロジェクトに参加したことで、禁煙外来の診療内容や禁煙支援アプリの存在が知れたのは良かったですね。今もタバコの煙を感じると「うまい匂いだなぁ……」と感じることはあります。ただ、だからといって吸いたくなることはありませんね。
編集部
禁煙後の生活はどのように変わりましたか?
荒井さん
時間の無駄使いをしていないという感覚があります。喫煙していた頃は「時間を有効に使う」という意識が低かったように思います。タバコがなくてもコミュニケーションは取れますし、イライラもコントロールできると気付きました。あとは抽象的ですが「健康的」になりましたね。朝の目覚めも良く、体が軽くなったように感じます。さらに、女性からの印象が変わった気がします。
編集部
女性からの印象がどう変わったのか気になります! もう少し詳しく教えてください。
荒井さん
今までもタバコを吸うことで周りに迷惑をかけているという感覚はありましたが、面と向かって女性から「タバコは迷惑」と言われたことはありませんでした。しかし、禁煙すると「前はタバコの臭いが嫌だった」とか「タバコをやめてくれて助かった」と言われてしまいました。若い頃「タバコを吸っている方がカッコいいし、モテる」と思って吸い始めましたが、今は逆ではないかと思っています。
編集部
最後に、これから禁煙に挑戦する人に向けてアドバイスをお願いします!
荒井さん
禁煙に挑戦する前に「なぜ自分は禁煙するのか?」をはっきりさせないと、禁煙を達成することは難しいのではないかと思います。私の場合は「禁煙することでお酒の量を減らし、ダイエットを成功させるため」で、禁煙が最終的な目的ではなくダイエットを成功させるための手段だったのです。
今回この「ascure卒煙プログラム」に参加して無事に卒煙できたので「卒煙証明書」をいただいたのですが、そういう「勲章をもらう」みたいな遊び心とか「浮いたお金で〇〇しよう」というゲーム感覚で挑戦するのもいいですよね。そのほうが辛くないし、楽しく続けられるのではないかと思います。
なにごとも別の目的を作り、それを達成するためのステップにすることにより、本題が解決されることが多いかもしれません。例えばダイエットするため「憧れのスタイリッシュなブランドの洋服を着るように決める」などがそれにあたります。洋服を着るための努力がダイエットにつながります。禁煙もしかりです。禁煙するとニコチンによる抗肥満作用が解除されたり、胃の粘膜の血流が改善されたりして食欲が増して太りやすくなりますが、運動習慣を作ったり、ニコチンの離脱症状を緩和する作用があるとされる野菜を多く摂り、よく噛んで食べ、間食をなるだけ避けるなどの工夫をして本当の意味での健康的なダイエットが可能となります。健康的なダイエットを得るための一つの方法としてオンラインによる禁煙プログラムは有用と考えます。
監修医師:中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院 内視鏡治療センター)
編集部まとめ
「ascure卒煙プログラム(禁煙支援アプリ)」で禁煙に成功した荒井さんにお話を伺いました。「禁煙はダイエットを成功させるための手段」だったという荒井さん。「寝る前のタバコの代わりにランニング」「タバコを吸う時間をサウナや読書に」など、上手く習慣の置き換えをしたことで卒煙に成功できたようです。禁煙したことで、タバコの臭いについて周りからどう思われていたか改めて気づかされたというエピソードには、喫煙者の方は考えさせられるのではないでしょうか。