【糖尿病体験】20代で発症… 「自覚症状はまったく無かった」(2/2ページ)

発症前後の生活と気持ちの変化

編集部
現在、食生活をどのように注意しているのか教えて下さい。
Kさん
味噌汁などは様々な野菜が摂れるよう具沢山にしたり、果物をたくさん摂ったりするようになりました。なるべく間食の量も減らしました。「食べてはダメ」だとストレスになってしまうので、完全に禁止にはしませんでした。
編集部
現在の心境を教えて下さい。
Kさん
現在は、最初に抱いたような怖さは感じていません。少しでも数値を正常に近づけなければならないと思っていますが、一方でなるようにしかならないと、焦る気持ちを抑えられるようになりました。
編集部
もし、健康な時の自分に声をかけられたら、なんと言ってあげますか?
Kさん
「自分の身体を見つめ直さないと、いつか後悔するときがくるんだよ、病気になってからじゃ遅いんだよ」と伝えたいです。自分の健康に目を向け、考える時間を作ってほしいと思います。
編集部
医療従事者に伝えたい事はありますか?
Kさん
医療従事者には、感謝してもしきれません。しいて言うならば、医療従事者の仕事かはわかりませんが、発症数十年後の経過や合併症の怖さをもっと発信してほしいと思います。
編集部
最後に、読者へ向けてのメッセージをお願いします。
Kさん
私は、HbA1cや血糖値が異常値であるときに、妊娠と出産も経験しました。糖尿病を発症しても妊娠出産は可能ですし、育児をしながら社会にも参加することができています。「糖尿病=療養生活」だけではないということは理解してもらえると嬉しいです。さまざまな苦悩、病気、障害を持ちながら社会に参加するということは、予想以上に大変なことではありますが、そんな自分でも誰かの力になれるという事実が心の支えになっていることもあります。
編集部まとめ
Kさんは不規則な勤務形態、過重労働の中で発症し、治療に必要な規則正しい食生活やストレスを溜めない事が難しい環境ですが、職場の配慮により現在は昼間の勤務となっています。医療や介護現場だけではなく、あらゆる職場で起こる過重労働を少しずつ無くし、すべての職場で健康的な生活が送れるような社会になって欲しいと思います。






